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背ビレなどに毒を持つイカツイ顔の「オニカサゴ」…。しかしアングラーにとっては魅力的なターゲットの一つです。そんなオニカサゴの釣り方や毒への注意点、そして美味しい食べ方など、オニカサゴの魅力をお伝えします。
オニカサゴとは?

オニカサゴは別名「イズカサゴ」、フサカサゴ科の魚でカサゴの中では大型になる種類であり、最大で2kg・50cmにもなる魚だそうです。水深80mから200m周りの砂泥地、岩礁帯にいる魚で、あまり動き回らず底で獲物を待ち伏せし、甲殻類や小魚を捕食するとのこと。また、背ビレなどに毒バリを持つ魚でもあります。
オニカサゴをねらうタックルと釣り方

オニカサゴをねらいは船釣りからが主ですが、そのタックルは比較的深場ですので電動リールが必須です。PE4号をメインに300mほど巻きます(私は2号300mで実釣しました)。ロッドは120号以上のオモリが扱える竿がおすすめです。
仕掛は片テンビンに「鬼カサゴ ムツひねりなし2本鈎(ハヤブサ)」を使いました。あとはハリにサバの切り身をチョン掛けすればOKです。


仕掛はとても単純ですが、エサが回転しないようにトリミングするなど多少のポイントがあります。また、船が揺れていると仕掛が不安定に落ちるので、サミングしながら落とすのがセオリーです。

誘い方はかんたんで、底までオモリを落としたらゼロテン(ゼロテンション)で少しホールドし、50cmぐらい上げるのが基本です。あまり仕掛が浮いてしまうとオニカサゴは食ってきません。オニカサゴは自分の目の前にエサがこないと捕食しない魚のようです。
最後まで暴れん坊!そのイカツさが魅力!!

釣りの魅力はなんといっても、大型のオニカサゴが150m以上深い場所から上がってくる、そのやり取りが面白いところ。オニカサゴはウキフクロがないため最後まで抵抗を見せ、取り込みまで暴れます。また上がってきて水面に現れた際、真っ赤なイカツイ顔のオニカサゴが浮いたときの迫力は、ほかの魚にはない感動を味わえます。まさに鬼そのものです。
トゲに注意!もし刺されてしまったら…

そんな魅力のあるオニカサゴ釣りですが、当然、毒魚なので注意も必要です。背ビレ、腹ビレ、しりビレ、顔周りなどに毒を持ったトゲがあります。
もし刺されてしまった場合は、火傷しない程度のお湯に患部を入れて温めると、タンパク質(毒の成分)が分解されるそうで、多少痛みが和らぐといわれています。お湯が準備されているオニカサゴ船もあるそうです。もちろん、患部にトゲが刺さったままの場合や痛みが激しい場合は、早めに医師に診察してもらいましょう。
釣り上げたのち嬉しくて魚を持ち上げたり、ハリを外す際は要注意です。
※船上でトゲ(ヒレなど)をカットする場合は、カットしたトゲが飛び散ったり船上に残すと危険です。ほかの方がケガをしないよう、まとめて処分しましょう
オニカサゴの美味しい食べ方を紹介
さて、オニカサゴが釣れたら、釣り上げたその日はぜひ刺身で食べてみてください。伊勢海老のように透明の身の質にはびっくりします。また、胃袋、肝も美味しい魚です。そのほかアラなどは煮付けにしてもよいですし、アラ汁なども最高です。



お酒飲みの人には、ぜひ試してもらいたいのが「ヒレ酒」です。作り方はかんたん! 毒針を処理したのちヒレを外し、塩でヌメリを落として2~3日風通しのよい場所に干します。そして乾燥したら軽く焼き、温めた日本酒に落とすだけです。


干す際のポイントは、しっかりヒレを広げて干すこと。そうすることで臭みなどもしっかり取れるみたいです。ヒレ酒はフグが有名ですが、このオニカサゴのヒレ酒を飲むと「こちらの方が美味しい」と言う人も多いそうです。ぜひおすすめですので試してみてはいかがでしょうか。

またオニカサゴ釣りにはいろいろなゲストも登場します。美味しい魚が多く、私が釣行した際はユメカサゴ、オキメバルなど高級魚がいっぱい釣れました。そんな美味しいゲストが釣れるのも醍醐味です。


オニカサゴ釣りはとてもシンプルで、どんな腕前の方も楽しめる釣りです。アタリを取ってハリに乗せたときの感動、水面までの引きは一度味わうと病み付きになります。また、ゲストの魚も高級魚ばかりで夕食のおかずも最高ですよ。ぜひ、「オニカサゴ釣り」に出掛けてみてはいかがでしょうか。
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