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オカッパリでルアーフィッシングを楽しむ際、あなたは複数のタックルを持って行きますか? それともワンタックルのみですか? 私がオススメするスタイルはタックル1つのみで行う、ある意味ではお手軽な「安近短」の釣り。その理由や実際のワンタックル釣行での楽しみ方を紹介します。
なぜワンタックルをオススメするのか?
オカッパリでルアーフィッシングを楽しむ場合、魚が釣れなければラン&ガンでどんどん移動し、釣れるポイントを探っていくスタイルが基本となります。この際もっとも重要となるのが機動力。ボートゲームのように使うルアーやフィッシングスタイルに合わせて、幾つものタックルを持ち込むのは現実的ではありません。
複数のタックルを持ち込むとしてもベイトタックル1つ、スピニングタックルを1つ持ち歩くのが限界。できれば持ち歩くのは1つのタックルだけで済ませたいですね。
もう1つの理由は防犯上の観点から…。
残念ながら今やSNSでもよく目にする、日本各地の釣り場で普通に起こっている哀しき出来事。地面に転がしていたタックルからちょっと目を離した隙に置き引きに遭ってしまうとか、車中に置いていたタックル一式がガラス窓を割るなどのかなり荒っぽい手段で盗まれるなどを防ぐ意味でも、ワンタックルでの釣りがオススメです。ワンタックルの釣りなら盗まれる可能性はかなり低くなります。
なので、汎用性の高いワンタックルだけで釣りをするのが望ましいところ。そしてワンタックルに絞ることで複数のタックルをそろえる必要がなく、結果的にタックル代の節約(笑)にもつながるかと。
このような点(持ち運び・防犯・タックル代の節約の3点)が、私がワンタックルによるオカッパリルアー釣行をすすめる理由です。
(私も実際にこのスタイルで、ここ3年、近所でのオカッパリ釣行を楽しんでいます)
ワンタックルで楽しむならこの組み合わせ!
ただし、ワンタックルだけで多くのルアーを使いこなすとなると、必然的に使えるタックルは「汎用性の高いスピニングタックル」に限定されます。いかに現在のベイトタックルが進化しているとはいえ、軽いルアーからある程度重いルアーまでを操作する場合は、やはりスピニングタックルにさまざまな点で分があります。
オススメのロッド
ロッドは渓流などの小場所や周囲を藪や木々で囲まれているような場所を除き、長さ7~8ft台(約2.1~2.24m)、許容ウェイト範囲5~28g、パワー表記がミディアムライトクラスのなかから、ややティップが柔らか目のものを選ぶと、汎用性が高くベストだと思います。
長めのものを選択する理由は、オカッパリの場合キャストアキュラシー(キャスト精度)よりも飛距離が必要とされる場面が多いことと、足場が高い場所や岸の手前に障害物が存在する場合に、それらに対処するため、ロッドにある程度の長さが求められる場面があるからです。
このような条件を満たす、意外と汎用性の高いロッドが「エギングロッド」です。
エギングロッドはもともとがイカを釣るためのロッドなので、ロッドパワーで掛けた魚をねじ伏せるような釣りには向いていませんが、エギを操ることに特化した作りになっているので軽量でロッドアクションがつけやすいのが特徴。掛けた魚をロッドさばきのみで上手くいなすことができる腕がある方にはオススメです。
(私も今年はエギングロッドを愛用して、さまざまな魚を仕留めています)
ちなみに、“パワー表記がミディアムライトクラスのなかから”と前述しましたが、釣具はほかの工業製品と違って統一規格というものが存在しないため、同じミディアムライトクラス表記でもメーカー毎にパワーがかなり違うようです。パワー表記に関してはあくまで参考程度と捉えた方がよいでしょう。
オススメのリール
オススメのリールは2500~3000番台に相当するサイズの「スピニングリール」。ただし番手に関してはこれも統一規格があるわけではなく、メーカーによってサイズ差があるのであくまで目安で。相手にする魚のサイズやパワーによってボディ材質は使い分けた方がいいかもしれません。
(樹脂と金属ではボディ剛性が違うため)
自重の軽さやギア比は個人の好みでいいと思いますが、あえてエクストラハイギアモデルとかローギアモデルをわざわざ選択する必要はありません。釣り初心者の方なら、素直に(シマノかダイワの)実売価格10000円前後のモデルを好みで選べば間違いないと思います。
オススメのライン
飛距離や引っ張り強度、ライントラブル発生率などの使い勝手を総合的に考慮すると、メインライン(道糸)は、太さ1.2~1.5 号のPEラインがベストかと思います。釣り慣れていない方がいきなり太さ1号以下の細いPEラインを使いこなそうとしても、いらぬライントラブルを招くだけです。
ネットオークションやネットフリマなどを活用すれば、比較的安価(送料・消費税込みで1000円以下程度)に購入できますよ。
オススメのリーダー
リーダーに関しては対象魚にもよりますが、号数3~4号表記のフロロカーボンリーダーか、耐摩耗処理を施されたナイロンリーダーを選択すればまず間違いありません。
号数2号以下のリーダーは小物相手もしくは、フィネスゲームを行うときくらいしか出番がないのではないでしょうか。
リーダーの長さは1矢引き(約90cm※)から1ヒロ(約150cm※)が基準。強度的に自分が一番信頼でき、確実に結べるノットでラインシステムを組むようにしましょう。
※「矢引き」や「ヒロ」は体格差により長さが前後します
オススメの小物
ラインとルアーを結ぶ「スナップ」は釣りの必需品。号数0番以下で引っ張り強度14kg以上の表記のものだと汎用性が高く、かつ安心して使えます。ちなみにこれくらいのサイズのスナップであれば、プラグ以外にもジグヘッドリグにもそのまま使えます。
そして、荷物にはなってしまいますが、想定外の大物が掛かったときのことを考慮して、やはり「ランディングネット」は持っていた方が安心です(ネットがないと、大物が掛かってしまったときに取り込みに困ることになります)。
私は柄が振り出し式のランディングネットを携行するようにしています。
こんな魚をねらえる
私は個人的に、3年ほど前からこのワンタックルスタイルで楽しんでいますが、小型のブラックバスから70cm台のシーバスやライギョまで、大小さまざまな魚をホームフィールドで仕留めています。
(昨年の2023年は、12目釣りを達成することもできました!)
ワンタックルであればタックル選択で迷いが生じることなく、かつ、1つのタックルを徹底的に使いこなすことができます。そうすることで、掛けた魚の上手いいなし方やさまざまな魚種に応じたやり取りなど、多くのことを学べますよ。
といったわけで、ワンタックルによるオカッパリルアー釣行スタイルはいかがだったでしょうか?
幾つもタックルを持ち込むことができるボートゲームと違い、ラン&ガンスタイルが基本のオカッパリゲームでは、使用タックルを1つに絞り込んだ方がFWゲームにしろSWゲームにしろ、より効率的な釣りを展開できるかと思いますよ。よければ参考にしてみてください。
それではよいフィッシングライフを。
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レポーターREPORTER
ラパラルアーとアメリカンルアー、アニソンとZABADAKとPerfumeの曲をこよなく愛する心優しきオッサンアングラー。さらに競馬や雑学、サブカルチャー系の知識全般にやたら造詣が深い。