鳥羽エリアは伊勢湾の湾口部にあたる部分で、伊勢湾から多くのプランクトンが流れ込みます。そのため、日本海などの海域よりもイワシやアジなどのベイトフィッシュが多いことが特徴といわれています。この豊富なベイトを捕食するために、青物やサワラ、タイなどのフィッシュイーターが集まってくるうえ、加えてタチウオやヒラメなども釣りのターゲットとなっています。これらはベイトを捕食している魚なので、メタルジグでねらうことで効率よく釣ることができます。
「鳥羽ジギング」のハイシーズンは、ブリやサワラなどの大型魚をねらうことができる冬。メーター級のサワラや10kgクラスのブリが何本も上がり、全員がクーラー満タンで帰宅といったこともしばしばあります。しかし、ハイシーズンでない夏や秋でも十分に楽しむことができる釣りです。
当記事では、そんな魅力的な鳥羽ジギングのタックルやおすすめのメタルジグ、魚を誘うためのアクションなどを、「これから挑戦してみたい!」といった未経験者さんや初心者さんに向けて紹介していきたいと思います。
鳥羽ジギングにおすすめのタックルは?
鳥羽ジギングではあまりジグに激しいアクションは付けずに、どちらかというと「ジグを泳がせるように動かす」ことを意識します。そのため、いわゆるジギングロッドのようなハイレスポンスのロッドはあまり向いておらず、ローレスポンスのライトジギングロッドが適しています。
具体的には、ダイワ社のロッドであればLJ(ライトジギング)の3番程度、もしくはBJ(ベイジギング)モデルのXH程度のパワーがあれば十分です。またシマノ社であれば、LJの2番程度のパワーが適しています。これらのロッド表記では、ジグの重さは120~200gあたりになっているかと思います。
ロッドはスピニングとベイトどちらでも大丈夫ですが、バーチカルに釣ることが多いので、ベイトロッドの方が負担は少ないでしょう。
続いてリールについてですが、スピニングであればSW機種の6000~8000番、旧ダイワの表記で4000~4500番のサイズがあれば大丈夫です。ベイトリールは、ダイワ社であれば200~300番か15番、シマノ社であれば300番か1500番クラスが適しています。
ラインについては、メインラインはPEラインの1.5号~2.0号の太さが適しています。リーダーはフロロカーボン8号~10号があれば大丈夫です。釣れる魚に対して、ラインが細いところも鳥羽ジギングの特徴の一つです。
鳥羽ジギングの誘い方とおすすめのジグ
では次に、魚を釣るためのアクションとおすすめのジグについて紹介しましょう。
鳥羽ジギングの基本アクション
鳥羽ジギングで基本となるアクションは、
- ①.ジグを着底させる
- ②.10~15mほど早巻きをする
- ③.ワンピッチジャークに切り替えて5~10回シャクル
- ④.大きなジャークを入れる
- ⑤.ジグの重さをロッドで感じたら、再びワンピッチジャークを5~10回入れる
- ⑥.④、⑤を数回繰り返す
- ⑦.フリーフォールで底を取る
- ⑧.①に戻る
といった流れです。
これは鳥羽エリアご当地の魚の誘い方で、「鳥羽ジャーク」と呼ばれたりもします。基本は①~⑧のアクションを、船長に指示されたタナで行います。「底に溜まったベイトを早巻きで散らせ、ワンピッチジャークで派手に逃げ回るベイトを演出し、フォールで食わせる」といったイメージです。
鳥羽ジギングにおすすめのジグ
続いておすすめのジグについてですが、鳥羽ジギングでは「ショート」「セミロング」「ロングジグ」の3種類のジグを使い分けます。なかでも、どの季節にも必須なのがショートジグとセミロングジグです。そして、秋のタチウオパターンに使われるのがロングジグといった具合です。
ショートジグとセミロングジグは季節によって使う重さが変わります。基本的には30~100mの水深で釣ることが多いので、120~200gの鉛かタングステン製のものがあれば大丈夫です。しかし、夏は20~30mの浅場で釣ることも多く、60~100gを使うことがありますので準備しておきましょう。
カラーは赤金、緑金、ブルピン、シルバー系が定番です。
ロングジグについては180~220gのシルバー系が定番です。ジグでの釣果が渋いとき、船によってはタイラバをすることがありますので、船の予約の際に船長に確認してみてください。
いかがでしたか? かんたんに鳥羽ジギングの基本となる「タックル」「ジグ」「アクション」などを紹介させてもらいました。
鳥羽エリアは1年を通してジギングで青物をねらうことができ、ハイシーズンには特大のブリやサワラの数釣りができる、とても魅力的なフィールドです。ポイントまでの距離も比較的近く、水深も100m以浅なので、ジギングに初めて挑戦する方にピッタリなエリアです。ぜひ、鳥羽エリアに足を運んで青物ジギングを楽しんでみてください!
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