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20年前、地元の海、知多半島のエギングから始まりました。運よく2回目の釣りで800gのアオリイカをゲット! それがこの20年のはじまりです。
初めてのヤエン!夢中の8年間
本を読みまくり伊豆半島でアオリイカが釣れることを知り、観光を兼ねて西伊豆に。するとズラっとならぶ三脚にかけてアタリを待つ磯竿。これがヤエンか…。
エギをシャクリながら見ているとアタリがすごい! あちこちでアタル、やり取りがめっちゃ楽しそう! そして、エギでは釣れませんでした…。そんな、ヤエンでのやり取りの光景が頭から離れず、アジのバケツとヤエンだけ買い、エギングロッドのまま翌週また西伊豆に出掛けてしまいました。とりかくやってみたい一心で。
仕掛にアオリイカは掛かるのですが、エギングロッドでは寄せてくる間にやはり離してしまい、バラしてばかり…。それでも何度か通ううちに、うまくアオリイカを寄せてこられるようになり、ついにゲット! もう夢中です!! そのうち磯竿も買いました。
アタリも多く、釣れるから楽しくて夢中の8年間。
試行錯誤で勝ちパターンをつかむ
それから南伊豆にフィールドを移したのですが、そこは藻がすごいエリアでした。今までみたいに放置竿ではアタリが出ても藻にやられ、まったく獲れません…。というわけで、「これは手持ちだ。やってみよう!」と、スタイルを切り替えたのです。
じきに、なかなか思うようにはならないものの、藻にからむ感覚が分かりはじめ、アジを操作できるようになりました。するとイカがアジをつかむ瞬間が分かるんです。ラインが走り出すのはアタリの瞬間じゃなくアタったあとなんです。手に伝わるアジが怯える波動から、つかんだ瞬間のもたれるような重み。そこから走りだすライン……たまらない瞬間です! この感触を知ったらもうやめられません。
でも、それと「釣れる」はまた別問題で、10回アタって5回釣れたらいいほう。そのゲット率を上げたいと思うようになりました。
なんとかせっかくのアタリをものにしたい! そう思ってからは試行錯誤の連続で、結局、自分なりに見つけた方法が「アジを食わさない」というやり取り。これは手持ちだからこそできるやり方です。
アタリを感じたときに少し強めに引っ張り、アジをかじらせない。そして、まだアジが生きているうちに無理のない程度にテンションを掛けます。すると、そのテンションに対して少しずつ引っ張りあいを始め、縦抱きに変わっていきます。嫌がっていた動きがなくなると「縦になった!」証拠です。
引っ張りあいで走ってしまったイカはヤエンの射程距離まで寄せます。時間じゃありません。嫌がらなくなったらヤエンを入れるだけ。何分なんて気にすることはないのです。嫌がるうちはまだ縦抱きじゃない。逆に素直についてくるようであれば、仮に1分でもイケます!
そのやり取りを見つけてからゲット率は飛躍的に上がり、9割釣れるまでになりました。
三脚にまかせず、イカとの会話を楽しむ
さて最近はというと、以前のようにアタリは多くありません…。正直なところ1日中手持ちなんて根気もなくなりつつあります(笑)。ヤエン独特の三脚に置き竿パターンが増えてきました。そこで、アタリが出たときを大事にしています。
恐らく一般的には、アタリがあってからラインが出ていくのをじーっと見ているパターン。「このラインが出ていく音がいいんだよねー」と、そのまま放置している方。もしくは、時計を見て時間を計る方もいればタバコに火をつける方などいろいろです。
いずれも時間待ちなのですが、でももったいなくないですか?
せっかくイカがついてるんです。イカ・アジ・ライン・竿・手元、そのつながりを感じられるのに一番いい時間を三脚に任せるなんて…やっぱりもったいない! アタリが出てからでもいいんです。ラインが出たり 穂先でアタリを感じたらすぐに竿を手に持つ。そこから引っ張りあいです。
走る引っ張る、また走る。止まったら引っ張る。その繰り返しの末、引っ張りに嫌がることなくついてくるようになります。また、引っ張ることで少しずつアジが縦に変わっていき、(アオリイカがアジの)頭を落としてしまえば引っ張ることでしっかりと縦に抱き込みます。あとは腰の回転でヤエンの射程距離まで寄せてくれば、ヤエンを投入して送り込み操作の開始です。
私の使用している関西の方の3点式ヤエンなら、送り込んだのちの到達を穂先で感じ取ることができます。到達したらリフトアップして浮かせるとハリ掛かりします。
大事なのはアタリが出たら竿を持つ。走っていても止まったときにはすぐに引っ張る。テンションが掛かるくらい引っ張る。嫌がればフリーに……その繰り返しです。嫌がらなくなれば寄せに入ります。そのタイミングは時間じゃありません。イカとの会話からそのタイミング(嫌がらずについてくるなら縦抱きになっている)を感じ取るのです。仮に1分でも、逆に10分かかってもタイミングは「嫌がらずについてくる」ということ。走ればとにかく頑張って寄せましょう。
コツは腰の回転と竿の反発力を利用して寄せること。自分の射程距離まで寄せる。自分の距離を必ず守るということです。
もういいだろうとか、時間が掛かったから早めにヤエンを入れようとか、「~だろう」はダメ。自分の必勝パターンを守ることが大切です。どんな状況からもヤエン投入時はいつも同じように、ラインの角度から距離、向き、イカの浮き具合などはいつも同じようにしましょう。それでバレたときはイカの勝ち! 「あのときああすればよかった。ちょっと早かったかな?」とか「途中で流れ藻が絡んでた」とか、あとからモヤモヤしたくないですよね。「これで釣れなかったら仕方ない」くらいの万全な状態で挑みましょう。
アタったらとにかく竿を持つ。せっかくイカがついてるんだもん、三脚に竿を掛けてたらもったいない。
あとは周囲に声を掛けて協力を得るのも大事です。そのためにも挨拶は大切に、気持ちよく貴重なアタリをものにしましょう!
企画・記事協力:FISHFRIENDS
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レポーターREPORTOR
愛知県在住
メインフィールドは南伊豆で釣り歴20年。春のアオリイカ、ヤエンで20年通ってます。秋には遠州灘のサーフにヒラメねらいへ。お花屋さんをやってたので観葉植物が大好きです。