海と日本PROJECT×こどもわーくin神戸×ハヤブサ 【レポート】海のお仕事体験!
サビキ仕掛シェアNo.1の「ハヤブサ」でオリジナル商品を開発しよう!

取材協力:アクトインディ㈱【いこーよ】

それでは実際に仕掛を作ってみよう!

24_ 仕掛作りイメージ

さて、いよいよ子どもたち自らが開発員となり、仕掛作りにチャレンジです。用意された複数の擬餌バリを組み合わせ、糸を結んで仕掛を作っていきます。

25_ 擬餌バリ
色とりどりの擬餌バリ。なかにはキラキラ輝くものも

擬餌バリとは、釣りバリに魚が好むエサを模した装飾が施された、いわば日本古来のルアー。魚の魚皮やラバー製のスキン、キラキラと輝く装飾パーツが釣りバリに施され、海の濁り具合や魚の好みで釣果に影響します。それらを「どの擬餌バリを組み合わせれば、魚がよく釣れるのか?」想像しながら組み合わせていくという重要な作業。子どもたちは真剣に悩みながら、思い思いの組み合わせを選んでいました。

何より一番難しそうだったのが糸結び。仕掛の中心となる幹糸(みきいと)にハリス(枝バリ)を結ぶのですが、ハリスの長さは5cm程度…。短く結ぶためにモノサシで長さを測りながら適切な位置でキレイに結ぶのは大人でもなかなか難しいものです。それを根気よく4回結びつけ、4本バリの仕掛にすればできあがり! あとは丁寧にパッケージに巻き付け袋に入れれば完成といった具合です。
「仕掛を作る」ということの難しさ、器用さ、丁寧な作業を根気よく行うのに集中力が必要だということを、身をもって体験できたのではないでしょうか。あとは実際に釣れるか試すだけですね!

30_ 川田さん仕掛
決められた長さで糸を結ぶのは難しい~! 普段釣り慣れた大人のかわちゃんでも、はじめは糸がヨレヨレに…
33_ 仕掛完成ニッコリ
でも、回数を重ねればホラこの通り! 慣れてくればバッチリ綺麗に仕上がります。子どもたちも徐々に上手になりましたよ

手作り仕掛を手に、いざ実釣!

34_ 釣りシーン

プログラムもそろそろ大詰め。先ほど作った「自分だけのオリジナル仕掛」を持って、釣り場でのフィールドテストです。垂水体育館から平磯海づり公園へと場所を移して、実際に釣れるかどうか試してみることとなりました。
ハヤブサスタッフが用意してくれた既製品と手作りの仕掛を釣り比べて、その釣果のほどを確認。「何番目のどの擬餌バリによく掛ったのか?」などをテストしてみるというワケです。

37_ 釣り方を学ぶ
竿の動かし方やリールの巻き方も学びました

とはいえ海は気まぐれ、本当に釣れるかどうかは分かりません…。子どもたちはエサの詰め方や仕掛の落とし方、誘い方などを教えてもらったのち、それぞれ緊張の第1投。まずはエサを撒いて魚が寄ってくるか確認します。
さすがに1投目から魚が釣れることはありませんでしたが、2~3投目からはアタリあり! 幸先よく釣れてくれたのはサバでした。竿を持つ手に感じるブルブルとした生命感に、釣り上げるまでは表情がこわばっていましたが、無事に釣れるとみんなニッコリ笑顔。サバに交じってアジも釣れ、一時期はあっちこっちで魚が上がるほどのお祭り騒ぎに。短いフィールドテストの時間ではありましたが十分に釣果が上がり、釣果にも、仕掛の仕上がりにも子どもたちは満足そうでした。

38_ 釣りシーン

【ギャラリー】


釣りを終えて感じた、今日1日のコト

43_ レポート作成

実釣テストを終えて、最後は今日の振り返りです。
研修室へと戻り、1日のお仕事体験を通して学んだことや感じたことをレポートにまとめて発表しました。「報告書をまとめるのもお仕事のひとつなんですよ」と教わり、頭も身体も疲れた時間帯ではありましたが、みんな一生懸命にレポートをまとめていました。なかには分かりやすく説明するために、魚のイラストを描いている子も。

48_ 話を聞く子どもたち

「釣りの仕掛を作る」というお仕事を体験するなかで、期待通りこれまで知らなかった、経験したことがなかったお仕事を知ってもらい、理解を深めただけではなく、将来の海のことや釣り場環境のことについても問題意識を持ってくれたことは、大いに学びの場になったことでしょう。とくに発表のなかで「次に釣りに行ったときにはゴミを残さないようにしたい」「小さな魚は(資源を守るために)優しくリリースしようと思う」と語ってくれた子どもたちの言葉には、たいへん感銘を受けました。

51_ お買い物
いただいた貴重なお給料で釣り道具を購入!? 好きな商品を手に嬉しそう!!
52_ 締め込み

今回、「こどもわーくin神戸2023」を取材させてもらいましたが、はじめは緊張からか小さな声しか出せなかった子どもたちも、ステップが進むうちに元気にハキハキと、表情も豊かに変わっていった姿は印象的でした。そんな姿から、知らないことへのチャレンジやワクワクと学ぶことの楽しさ、(緊張はしたでしょうが)大人たちとの関わりやお仕事の難しさを存分に学んでくれたことが伝わってきました。

これから将来を担うこともたちの成長は、今後の海の環境にも大きく影響することでしょう。各企業や団体、メディア(当HEATもそうですが)も含め、各方面が引き続きこのような活動や機会を増やしていければ、よりよい未来が開けると感じました。

企画・取材協力:アクトインディ㈱
㈱ハヤブサ