魚探活用で楽しさ倍増!
ワカサギのボート釣り@芦ノ湖

晩夏から冬にかけて各地で釣れ盛るワカサギ。初心者でも手軽に楽しめ、食べても美味しい小さな人気者です。そんなワカサギをより積極的かつ効率的に釣ろうと考え、手漕ぎボートに魚探を積んで群れを追いかけてみました。

芦ノ湖のワカサギ釣り

一般的にワカサギ釣りのシーズンは晩夏から翌年の年明けまで。全国各地の湖に生息する魚ゆえ、ボート釣り氷上の穴釣り、岸からの投げ釣りなど楽しみ方もさまざま。近年人気の「ドーム船」と呼ばれる釣り船は、冬の寒さや天候を気にせず楽しめるとあって最盛期の週末は予約が取れないほど多くの釣り人でにぎわっています。

私がワカサギ釣りのホームグラウンドにしているのは神奈川県の芦ノ湖。釣り方はボート釣りになります。早い年は6月ごろから釣れ始めますが、数・型が安定してくるのは8月の中旬から。その後12月の禁漁までシーズンが続きます。初期は水深10m前後のカラバリ仕掛(エサを付けずに釣る仕掛)で十分な釣果が望めるのが特徴。泳層が浅いことに加え、芦ノ湖の水質がクリアで太陽光線が水中まで届くため、キラキラと光るハリにワカサギが食い付いてしまうのです。

02 芦ノ湖の桟橋
芦ノ湖は桟橋のすぐ沖もワカサギの好ポイント。8月からは数も型も安定してくる

そのあと季節が進むにつれてワカサギの泳層が深くなると、カラバリよりもエサ(紅サシや赤虫)を付けた仕掛に軍配が上がるようになります。ただし年によってはシーズン後半にカラバリで釣れることもあるので、ボート店に釣況を確認しておくとよいでしょう。いずれの場合も仕掛、エサは当日現地で購入することが可能です。

ボートはエンジン付きと手漕ぎの2種類

芦ノ湖のレンタルボートにはエンジン船手漕ぎ(ローボート)があります。エンジン船は船体が大きく機動力があるので、3人以上で釣りをするときや遠くのポイントを攻めたいときに有利。トイレや昼食の際も、すぐに桟橋に戻ることが可能です。ただし操船には小型船舶の免許が必要です。

03 エンジン付きボート
エンジン付きは広さと機動性の高さが魅力

手漕ぎボートは小さく、機動力には欠けますが、少人数で近場のポイントをやるなら十分。また、ボート店のスタッフが釣れる場所まで引き船してくれるので、ポイント選びで困ることもありません。エンジン付きに比べてレンタル料金も安価なため、より手軽にワカサギ釣りを満喫するならこちらがおススメです。今回私は手漕ぎボートを借りて釣りをしました。

04-1 手漕ぎボート1
04-2 手漕ぎボート2
手漕ぎボートは手軽さが魅力。近場のポイントを楽しむのにおススメ

魚探を使って群れを追う

ボート店で受付を済ませ、道具を船に積み込んだらいよいよスタート。前述の通り、ボート店のスタッフがワカサギのいるポイントまで連れて行ってくれるので、そのポイントでアンカーを下ろして粘っていれば、一定の釣果は期待できます。

05 引き船
ボート店のスタッフが釣れる場所まで引き船してくれる

しかしワカサギの群れは常に移動を繰り返しているため、船下のワカサギが移動するとアタリも止まってしまいます。すぐに群れが戻ってくればよいのですが、そうでなければじっと我慢の時間を過ごすことに…。

そこで今回、せっかちな私は手漕ぎボートに魚探をセットし、魚群を追いながらカラバリ仕掛で手返しよく釣る作戦を選択しました。一般的にこのスタイルはエンジン船を使うことが前提。手漕ぎだと一日中漕ぎっぱなしになるので、風の強い日はけっこう疲れます。しかし反応を見つけて仕掛を下ろすので、ヒット率はほぼ百発百中! 空振りは滅多にありません。

06	 ワカサギ道具一式
タックル一式にバケツ、クーラーボックスを積み、魚探をセットしたらいよいよ出船。クーラーボックスには氷とチャック式のポリ袋が入っている
07	 魚探
私が使う魚探は乾電池でも作動する小型のもの。初期投資は必要だが、これがあるとないとでは大違い。釣りの精度が格段に上がり、釣果も大幅にアップする

投入後すぐにアタリ。幸先のよいスタート

当日は朝6時すぎに出船。桟橋を離れて水深10m付近から始めてみると、所どころ大きな反応が映ります。よく映るのは11m前後で、13mを超えると反応はまばら。そこで10m~11mラインまで戻り、ボートを反応の真上に置いて第1投。と、仕掛が底まで落ちないうちにアタリが出て、数尾のワカサギが上がってきました。幸先のよいスタートです。釣れたワカサギをバケツに入れて再投入すると、続けて小気味よいアタリが伝わってきました。

08 魚探に映る魚群
09 釣れたワカサギ
10~11mに魚群が映り、仕掛を入れるとすぐにヒット。活性が高ければ鈴なりになることもある

操船のコツは反応の風上側からボートを流し、魚群の上をできるだけ長く通すこと。風の強い日はあっという間に流されてしまうため、仕掛を上げるたびにオールを漕いで魚群を探さなければならないのですが、この日は風が弱かったため同じ反応の上で2~3回は仕掛を下ろすことができ、バケツにはどんどんワカサギがたまっていきました。ある程度数がたまったら、網やザルでクーラーボックスに移して鮮度が落ちないようにします。

10 ワカサギをバケツに
釣れたワカサギはバケツに入れておき、ある程度たまったらクーラーに移す