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夏になり水温が上がってくると、魚の活性もよくなりターゲットとなる魚種も増えて、釣りに出掛ける機会も増えてきます。しかし日が昇ると暑くて汗だく…、日中は釣りにならないくらいシンドイのが現実です…。
対して、「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉があるように、お盆を過ぎると朝晩が少し涼しくなるので釣りがしやすくなりますね。
秋になるとタチウオ、アオリイカ、青物と魚種がより豊富になり、やりたい釣りが多くて迷ってしまうほど…。そんな秋の釣りのなかで、今回はショアからルアーでねらう青物釣り(※メタルジグが主)について紹介したいと思います。
青物は回遊魚のため回ってこないと釣れない魚。そして引きが強く、ホント魚と戦ってる感が半端なく楽しい釣りモノの1つです! なかなかショアから釣れない青物ですが、1年の中で秋の青物は、型はともかく数が見込めるため、青物釣りを始めてみるなら秋がチャンスかもしれませんよ?
青物といえば、やっぱりあの強烈な引き!
青物釣りで一番の魅力といえばやはり魚の引きの強さ! 掛けた直後の強烈な引きと、取り込み前の突っ込みが何とも言えません!
堤防などで周りに人がいなければ、ある程度あちこち泳がせ魚を疲れさせてから、ゆっくり取り込みを行えば大丈夫。十分に引き応えを味わうことができます。しかし、場所によっては根ズレしやすいシモリ(沈み根)や障害物などがあり、多少強引にやり取りしなければならない場所もあります。
引き応えが楽しい青物ですが、低スペック過ぎるタックルは周囲の迷惑にもなるので、フィールドや状況に合わせ、適切なギア・タックルを準備して挑みましょう。
青物を釣るにはチョット慣れが必要
みなさんの青物釣りのイメージはルアー釣りですか? エサ釣りですか?
釣り具店に行ってみると、ルアー釣りだけでも何を選んだらいいのか分からないくらいいろんな種類のルアーがあります。ルアー釣りは釣り場に行って比較的すぐに釣りができるので楽なのですが、魚にルアーをエサだと思わせるよう上手に動かさなくてはならないため、実はちょっとテクニカルで体力的にもハードな釣りだったりします…。
基本的には「投げては巻く」を釣りの最中ずっと続けなければならないため、慣れるまでは結構大変です。
それと、ハイシーズンになると隣の釣り人との間隔があまりありません…。(地域や場所にもよります)
個人的な感覚ですが、最低でも5割くらいの力で真っすぐ正面に投げられるように練習してからが無難です。できれば、8割の力でも真っすぐねらったポイントに投げ込むことができるようになれば、(それ以下の力で)長時間投げ続けてもコントロールがブレることは少ない気がします。
また、ルアーの重さやサイズ選択にもよりますが、風や潮の流れの強弱に合わせたラインメンディング(糸フケの回収や思ったコースにラインをコントロールするテクニック)も必要になってきます。トラブルを避けるためには、多少慣れや練習が必要ですね。
青物ねらいで釣れる魚たち
秋の青物ねらいでは小さめの青物がメインとなりますが、たまに大型(良型)が釣れることもあるので油断大敵です。主なターゲットを以下にまとめてみました。
- ●ツバス(~40cm)からハマチ(~60cm)が主。メジロ(~80cm)やブリ(80cm~)が釣れることも
- ●サゴシ(~70㎝)が主。サワラ(70cm~)が釣れることも
- ●シオ(カンパチの幼魚~60cm)
- ●ヒラメ
- ●根魚(アコウ、アカハタ、カサゴなど)
- ●タチウオ
- ●サバ
- ●エソ(ショアジギでは嫌われ者のゲスト)ほか
ルアー釣りをしていると、サゴシやサワラ、たまにタチウオといった歯が鋭い魚が釣れることがあります。これらの魚は歯が鋭いためリーダーを切られてしまうことが多くあり、悩ましいところです。その対策としてワイヤーリーダーを入れる方法がありますが、ブリ系の魚はワイヤーを嫌がるので、フィールドの状況や釣れている魚を踏まえて、適宜対策するのがよいでしょう。
また、エソが釣れることも多くあります。小骨が多く調理しにくいのと、エソも歯が鋭いのでリーダーを傷つけやすく釣り人に嫌われる魚です。(小骨はお腹あたりまでで、尻尾にかけてはそんなに骨はないと聞きました。また、骨ごとすり身にするといい出汁が出るようです)
こちらもリーダーをガサガサにされてしまうことがあるので、リーダーのチェックは必須です。
どんな場所がねらい目?
ショアからねらえる青物ですがショアといってもいろんなところがあり、「テトラ」「堤防」「沖堤防(一文字)」「磯」などさまざまです。基本的には潮通しがよく、ベイトがいる場所がねらい目です。地域や時期、時間帯で多少差はあるものの、夏の終わりあたりから秋にかけて小型の青物がねらえます。
「堤防」は比較的足場のよいところが多く釣りがしやすい場所なので、初心者にもおススメです。一方、「テトラ」や「磯」は足場が悪く、青物と力勝負するときにバランスを崩したり、滑ったり、波を被ったり…、釣り以外に気を遣うことが多くあります。取り込みも堤防より難易度が上がるため、十分に安全に配慮し、できれば単独での釣行は避けた方がよいでしょう。
ルアーの選び方
青物を釣るのにルアーの選択は重要です。何を選べばいいかわからないときはフィールドで、今釣れているルアーを選ぶのが一番よいでしょう。事前にインターネットや現場の釣具店で情報収集してみましょう。
というのも、青物が食べているエサとなる魚(ベイトフィッシュ)はエリアによって違うため、そのときのフィールドに合わせた種類とサイズを選ぶこと(マッチザベイトといいます)で、青物の好反応が望めるからです。また、ルアーによって動きもさまざま。そのときどきで魚の反応がよい動きがあるのも事実です。
あまりに魚の好みからルアーのサイズや動きがかけ離れている場合は、青物に興味を持ってもらえなかったり見切られたり(エサでないと思われる)します。うまく状況に合わせたルアー選択が大事だといえます。
それと、魚のいる層(レンジ)を「トップ(表層)」「中層」「ボトム(底)」と大きく分けた場合、ルアーによってねらえる層が異なります。天候や時間帯、魚の動きに合わせてそれぞれのレンジをねらえるように、ある程度の種類のルアーをバランスよく用意しておくのがよいでしょう。
「かんたんに上手く動かしたい(アクションさせたい)」「自分のイメージ通りに動かしたい」など、いろいろと要望はあるかと思いますが、慣れないうちはまずは「巻くだけでいいもの」「ストップ&ゴー(巻いて止める)」だけでよいルアーから始めてみるのがおススメです。
リーダー部分にサビキ仕掛を装着して釣果アップ、お土産魚の確保をねらう「ジギングサビキ」もおススメですよ!
必要なタックルとギア
青物をルアーでねらう場合、フィールドやターゲットとなる魚によりタックルが多少異なります。堤防であれば、無理なやり取りは必要ありませんが、足場の悪い「テトラ」や「磯」では根や障害物に突っ込まれたり、ポジションをかんたんに変えれないため、多少強引にやり取りできるオーバースペック気味のタックルがよいと思われます。
(堤防での釣りの場合)
- ●ロッド: ショアジギロッドのMクラス以上
- ●リール: スピニング4000番~6000番クラス
- ●ライン: PEライン1.2~2号くらい
- ●リーダー: フロロカーボン5~7号くらい
- ●タモ: 50cm以上のタモ枠に5~6mの柄
※ただしフィールドによっては高さがあったり、移動できないところもあるので、さらに長いタモが必要な場合もあります。フィールドの状況確認は必須です
秋の釣りはいろいろあって何をしようか迷ってしまします。でも、普段1日何本も釣れない青物が釣りやすくなるこの季節! 回遊してくるかどうか、釣れているときでも日の違いで釣果が大きく変わってしまいますが、自分が選択したルアーで、イメージ通りのレンジやアクションにハマったときは快感です! 青物のファイトを一度味わってしまうと結構ヤミツキになっちゃいますよ!
青物釣りをやってみたい人はぜひこの時期に!
レポーターREPORTER
大阪在住
子どものころから釣りが好きだったものの、社会人の間はブランクが…。令和になってから釣りを再開したリターンアングラー。大阪、和歌山、京都、兵庫をホームに季節に合わせて魚種を変え、1年を通じで釣りを楽しんでいる。