Let’s 庭キャン!Enjoyベランピング! 達人に学ぶ!【vol.2】
庭キャンの準備から片付け、楽しむためのひと工夫とは?

自分たちのペースで好きなときに、そして、自分なりの規模感やアレンジで楽しむ「庭キャン&ベランピング」。今回もその道の達人(?)、家族とともに広大なお庭をカスタマイズし、存分に「庭キャン」を楽しんでいる市橋さんに、庭キャンの設営から片付け、そして楽しむためのひと工夫を紹介していただきます!

01_ 市橋家の芝

【市橋家の庭:詳細】
広さ225㎡(15m×15m)68坪
自宅建築後、自分で土を掘り返し石を除去して庭を整地。さらには芝を種から植えて、庭という枠を越えたわが家だけの理想のアウトドアスペース「わが家キャンプ場(庭)」を造った。

設営も楽しい庭キャン!
用途に合わせてレイアウトしよう

 

(1)タープを張ろう

まずは大屋根となるタープを張っていきます。わが家では状況によって形を変えることができるシェルター型を使用しています。
シェルター型のタープは声が外に漏れにくくなるうえ、目隠しをしなくても周囲の目を気にしなくてよいというメリットがあります。また、急な雨でも撤収する必要がありません。

02_ タープ1
03_ タープ2

そして、気温が上がる夏は風通しのよいオープンタイプのヘキサタープも使用します。オープンすぎて周囲の目が気になる場合は、陣幕を目隠しとして使用します。
わが家では陣幕の代わりに、スクエアタイプのタープを半分に折って陣幕代わりにしています。オープンタイプは閉塞感がなく、開放的でよいですね。

04_ ヘキサタープ

(2)みんなで囲む団らんスペース

05_ 団らんスペース

焚き火を真ん中にして、すべての人が料理に手が届くようにテーブルとチェアを配置するのがわが家流。ワンポイントとしてランタンや卓上ガスランプを設置すれば、雰囲気も出て会話も弾みます! 均等に火を囲み、みんなが内側を向いて極力顔を合わせられるようにするのがミソです。
ちなみに、タープ内で火を使用する場合は一酸化炭素中毒にならないように注意! タープの出入り口を大きく開放し、空気が流れるようにしましょう。また、必要以上に焚き火や炭火の火力が上がり過ぎないように、火の扱いにも注意が必要です。

06_ チェア
07_ 焚火台&テーブル
08_ ランタン1
09_ ランタン2
ランタンや卓上ガスランプを併用すれば、雰囲気も出せてGood!

試行錯誤のうえの「わが家流」

庭キャンプをするにあたって、最初から快適に過ごせたわけではありませんでした。何度もやることによって感じた不便さを、都度やりやすいように試行錯誤しながら変えていきました。
そんなわが家の一例をお伝えしましょう。

 

工夫その1:廃材を道具に作り変える

自宅でのDIYで出た端材や実家の倉庫に眠っていた使わないアイテムなど、不要だとはいえ捨てるにはもったいない廃材を見つけては、上手く再利用できないものかと考えるのも楽しみのひとつ。
端材で作ったイスは子どもたちに自分で色を塗ってもらいました。そして、アイアンツールボックスはボロボロだった廃材に色を塗って、お洒落なキャンプ道具入れに変身させました。

10_ イスを塗る
11_ お洒落な道具入れ

また、廃材で金属枠を手に入れた際はサイドテーブルを2脚作りました。
脚の部分はステンレスパイプをメインテーブルの高さに合わせてカットし、高さ調整ができるアジャスターを脚の先に打ち込んで骨組みは完成。そして天板部分は、杉板をカットして作りました。3分割にできて収納もカンタンなオリジナルサイドテーブルのできあがりです。

12_ アジャスター
13_ 脚
14_ サイドテーブル
15_ メインテーブルとの組合せ
メインテーブルとのマッチングもバッチリです

さらに、ウッドデッキを作ったときの廃材で焚火台&炭火調理台も作成。
寒いときは薪をくべて焚き火に、串に刺した肉や魚を焼くときは炭火調理台として活躍しています。

16_ 焚火台
17_ 炭火調理台
写真の魚は川で釣ってきたウナギです

工夫その2:家もキャンプ仕様に魔改造

通常、タープやテントはガイロープとペグで固定する必要があります。タープやテントを倒れないようにロープで引っ張り、ペグで固定するわけです。
庭キャンプなので庭でもタープや陣幕を設営しますが、家側にはロープを引っ張っていっても固定する場所がなく、当初はひじょうに苦労していました。そこで…。

18_ リングボルト
わが家を助けてくれた秘密のパーツ「リングボルト」。ご存じですか?
19_ リングボルト打設1
20_ リングボルト打設2

「リングボルト」というパーツを外構業者さんに教えていただき、家の外壁、柱、ウッドデッキの下など、高さや場所を変えて20数ヵ所、打ち込んでもらいました。
ここにロープを結んだりカラビナを介して固定することで、家とタープの連結をスマートにすることができるようになったというワケです。

21_ オーニングテント風

たとえば、これ(上の写真)はホームセンターでも売っているビニールシートなのですが、柱に打設されたリングボルトにカラビナで固定するだけで設置完了。あとはロープで庭側にテンションをかければ、立派なタープ(オーニングテント風の屋根)のでき上がり! ひじょうに安く、快適に日差しや雨をしのぐことができるようになりました。

これにシェルター型タープを組み合わせれば、シェルターと家の間をビニールシート屋根がカバーしてくれます。
過去には大雨の日でも濡れることなく、快適に庭キャンプを楽しめた日もありましたよ。