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厳しい残暑もようやく終わり秋らしく…、いやむしろ冬らしくなってきた今日このごろ。焚き火が恋しくなってくる季節の到来です。
キャンプでの焚き火を楽しみにしている方も多いと思いますが、一時の熱狂的な(?)ブームはやや落ち着いてきたとはいえ、まだまだキャンプ場は予約が取りにくく、価格も高止まり状態です。そんななか、手軽に焚き火まで楽しめる「ソロ庭キャン」の魅力をご紹介します。
いろんなスタイルのキャンプを試してきた
手軽に始められる「庭キャン」や「ベランピング」から始めて、そこから徐々に本格的なキャンプに展開していく方も多いと思いますが、私の場合はその真逆でした。いろいろなキャンプをやってきて、結果的に今は「やっぱり庭キャンが一番いい!」というところにたどり着いたといった具合です。
私の場合、まずは子どもたちが小学生ぐらいまでの「家族の季節」には、「ファミキャン(ファミリーキャンプ)」からソロリとスタートしました。そして「(なんちゃって)キャンピングカー」までそろえたころには、子どもたちは中学生になって「家族の季節」は終了し、家族は誰もキャンプに付き合ってくれなくなりました…。そこで、仕方なくオジサン同士で「グルキャン(グループキャンプ)」を何度かやってみたりもしました。
その後コロナ禍もあり、グループから「ソロキャン」にシフトし、キャンプの目的が「みんなでワイワイ」から1人で焚き火を眺めながら酒を飲むことへと変化していきました。さらにその派生として「釣りキャン」や「釣りゴルキャン」も何度かトライし、現在はほぼ「庭キャン」に行きついたといったトコロです。
このように、「ファミキャン」⇒「キャンピングカー」⇒「グルキャン」⇒「ソロキャン」⇒「釣り(ゴル)キャン」を経て「庭キャン」ヘと、いろいろな経験と試行錯誤を繰り返しながらたどり着いたのです。
ソロストーブの発見が「ソロ庭キャン」を可能に!
なかでも、庭キャンにたどり着いたのには「ソロストーブ」の存在を知ったことが大きかったと思います。この「ソロストーブ」というのは、「二次燃焼」(通称:ニジネン)という仕組みを持つ焚き火台のことです。
一度出た煙(一次燃焼)をもう一度燃やして(二次燃焼)、最終的に出る煙の量を減らすという仕組みで、クルマで例えると、排気ガスをもう一度循環させてタービンを加給するという「ターボチャージャー」のようなものでしょうか。これを試したところ、さすがに完全にはなくなりませんが確かに煙が減り、それに伴ってニオイも少ないような気がします。
これまでは庭で焚き火をしたくても、ご近所との関係ではばかられるので、やむなくキャンプ場まで行って、そこで心置きなく大量の炎と煙を巻き上げていました。キャンプの目的が焚き火なので、焚き火をするためだけにキャンプ場に行っているようなものだったワケです。しかし煙が出ないとなると、焚き火をするためだけに「遠くて混んでいて、値段も高いキャンプ場までわざわざ出かけなくてもいいんじゃないか?」と気付いたのです。
「庭キャンのメリット」ベスト5
そして実際に庭キャンをやってみて、改めていろいろとメリットが多いと感じたのですが、そのなかでも私が思う「庭キャンのメリット」ベスト5は以下の通りです。
メリット1:思い付いたときにすぐできる
何といっても、思い付いたときにすぐに実行できるのが最大のメリットでしょう。何週間も前から予約を取って、直前まで天候を気にしながらキャンセルしようかどうか悩む必要がありません。週末に天気がよくて風もなければ、夕方からパッと始められます。
また、私のようなアラ還ぐらいの年齢になると、当日、急に体調がすぐれず、とてもテントやクルマの中で寝たりできない日もありますが、そんな体調変化も気にしなくてよくなります。体調がすぐれなければ止めればいいだけなので。
そして当然、時間とお金をかけて遠くまで行く必要もありません。
メリット2:専用のトイレや炊事場、そして風呂がある(?)
最近のキャンプ場は設備がかなり充実していますが、それでもトイレや炊事場は共有で、少し離れた場所まで行かねばならない所がほとんどでしょう。若いころはさほど気になりませんでしたが、夜中にトイレに行く頻度が高い年齢になると、これはかなりの精神的負担です…。
なので、庭から家に入ればすぐ専用のトイレも炊事場も、そして貸し切り風呂(?)もあるのはとてもありがたいのです。虫などもおらず、何よりキレイなのが一番のメリットですね。
メリット3:夜はグランピングのようにベッドで眠れる
私の場合は、庭にテントを張って寝るというところまではせず、満足いくまで延々と焚き火をやったのち、身体に付いた煙のニオイを落とすためゆっくり風呂に入って自分のベッドで眠る、という庭キャンスタイルです。なので、グランピングに行かなくとも自宅の快適なベッドでグッスリ眠れます。
年齢とともに、寒暖差が激しくて床が硬いテントや車中泊はだんだん辛くなるので、無理せず素直にベッドで眠れるのは嬉しいことの一つです。
メリット4:周囲の雑音がなく自分の世界に没入できる
キャンプ場ではどうしても周囲の騒音が気になることがあります。とくにソロキャンパーにとっては夜は静かに過ごしたいもの。自宅の庭であれば、家族もご近所も誰も庭に出てこないので、1人で焚き火を眺めながら酒を飲み、自分だけの世界に没入できます。
メリット5:時間の制約がない
キャンプ場では大体22時には消灯時間となり、焚き火もそれまでに消火しなければならないところが多いと思います。しかし庭であれば、日付が変わっても飽きるまで何時まででも焚き火を楽しめます。もちろん、近所迷惑にならないよう騒音など立てずに、静かに(1人で)過ごすのは言うまでもありません。
翌朝も10時のチェックアウトまでに片付けねば! というように追い立てられることもありません。土曜の夜に焚き火をしたら、火だけきちんと始末さえしておけば、翌日の日曜の夜までにゆっくり片付ければいいのです。マイペースでいいのです。
さらに、タープを庭に常設しておけるのであれば、そもそも片付ける必要すらありません。
唯一のデメリットは?やはり焚き火
このようにメリットばかりの庭キャンですが、唯一のデメリットは、やはり「焚き火をする際にはご近所に気を遣う」ということでしょう。
「ソロストーブ」でも煙やニオイは完全にゼロにはなりません。とくに、着火してから炎が安定するまでは煙が多く出てしまいます。だから夜、みなさんが雨戸を閉め、洗濯物もない状態を確認してから始めるわけですが、それでもやはりご近所さんのことは気になります。いずれ「ソロストーブ」よりさらに進化した、「無煙焚き火台」なるものが開発されることを願いたいですね。
焚き火の煙やニオイといったデメリットはあるものの、地域の条例をはじめとしたルールを守り、ご近所さんへの配慮を怠らなければ、メリットだらけの庭キャンです。ぜひ、みなさんも一度試されてはいかがでしょうか?
※住宅地での火の粉の飛散や火の不始末は火事の原因となります。火の取り扱いにはくれぐれも慎重に、安全対策を行ったうえで焚き火を楽しんでください
「ソロストーブ」に後押しされたどり着いた「庭キャン」のメリットをご紹介してきましたが、お住いの地域によっては、条例やご近所さんとの関係などで焚き火や炭火などの煙は無理だ…という方も多いと思います。そんな場合は、簡易タープを張ってその下でホットプレートを使ったBBQを楽しんだり、炎が揺れているような雰囲気を演出する電気ランタンなどを使って工夫すれば、十分にキャンプ気分を味わえることでしょう。
アラ還の私のように、みなさんもこれから歳を重ね、ますますキャンプ場まで出掛けるのが難しくなってくることもあるかもしれません。そんな際は、体力的にも負担が軽く融通の利く「ソロ庭キャン」を、老後の過ごし方の一つとして試してみてはいかがでしょうか?
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