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長年釣りをしていると当たり前のことでも、釣りを始めて間もない人にとっては「目から鱗!」「そうだったのか!」という、ちょっとしたノウハウをお届けするのがこのコーナー。釣果に直接かかわることではないけれど、アナタの釣りが快適になるかもしれない!? ほんのちょっとの工夫とアイデア。
今回はロッドベルトの活用法。その名のとおり複数の竿を束ねるためのものだが、本来の使い方以外にレポーター自身が実践している利用法に加え、思いつくままにいくつか紹介しよう。
ロッドケースを使用する際も
セットした仕掛やタックル同士の保護に!
かなり以前のことだが紀東(紀伊半島の東部で三重県南部)方面の磯釣りでフカセ釣りを楽しむ人の多くは、リールをセットした竿1本とタモ枠をセットしたタモの柄1本だけをロッドベルトにまとめただけで磯上がりするスタイルが主流だった。
それ以外の荷物も出回り始めたばかりのクーラーバッグ(ソフトタイプ)にエサバッカンを入れただけの、超軽装だったのだ。紀東方面、とくに紀伊長島や錦というエリアは低い磯が多く、多くの荷物を持って上がれなかったという事情もあるし釣り時間も短かったため、そのような軽装がもてはやされたのだ。「竿を折ってしまったらどうするんだろう?」なんて心配もあったが、とにもかくにもレポーターがロッドベルトに出会ったのは、思い起こせばこのときだった。
ロッドベルトは当時も現在も伸縮性のあるネオプレンゴム素材にベルクロ(いわゆるマジックテープ)が付いている。近年、磯釣りでは竿の保護のためロッドケースを持つ人がほとんどだが、ルアーフィッシングや船釣りでは複数のロッドをベルトでまとめて現場に出る人が多いように思う。
磯釣りが大好きなレポーターも現在はロッドケースを愛用しているが、実はロッドベルトは欠かせない。というのも早朝の時合いを逃さないよう磯上がりしてすぐ釣りを始められるよう、リールをセッした振出式の磯竿を縮めた状態でラインを通し、ウキまでセットしておくことが多々ある。
このときにロッドベルトが役に立つ。ロッドケース内には他の竿やタモの柄、マキエシャクなど複数入っている。そのためセットした仕掛やリールから出ているラインが他のものに絡んだり傷ついたりしないようロッドベルトで固定しておくのだ。
また仕掛をセットしていなくても何本かの竿にロッドベルトを巻いておけば竿同士やリールとの緩衝材としても機能するのではないかと思っている。
ベルトで固定し簡易ロッドスタンドに!
ゴミ袋を風で飛ばされないように!
釣り場ではロッドホルダー的な使い方もできる。近年、タックルバッグやクーラー、バッカンにはロッドスタンドが付いているものが多いが、もし付いていない場合はクーラーの取っ手などにロッドをベルトで固定すれば簡易ロッドスタンドのできあがり! 同様にゴミ袋などもロッドベルトで固定すると着脱自在だし風で飛ばされることもない。
レインウエアの裾や袖口をギュッ!
防水・防風・保温対策として
レインウエアのズボンの裾や袖口にもロッドベルトが役に立つ。たとえば裾にベルクロなどの絞り機能がない場合、ブーツとレインウエアの上からロッドベルトをギュッと締めておくと少々の水たまりでも浸水しにくい。サーフの波打ち際での釣りにもいいだろう。袖口が緩いウエアもロッドベルトで締めておくと防風、保温対策にもなる。
ベルトの端をループ状にして
ロッドティップ部を巻きやすく!
最後にちょっとした工夫。ルアーロッドなど並継ぎのロッドを束ねるとき、トップ部分が何とも巻きにくいもの。実践している人も多いかもしれないがロッドベルトの片端にループを作っておくことでカンタンに巻けるようにできる。レポーターの場合はベルトの端を折り返し安全ピンで固定。できたループ内にトップガイド部分を入れることで楽に巻き付け開始できるだけでなく、穂先部分の保護にもなる。
以上、レポーター自身の活用法と思いつくままにアイデアを書いたが、まだまだ賢い使い方があるかもしれない。バッグにロッドベルトを何本か余分に忍ばせておけば、きっと何かと役立つに違いない。