今から知りたい!エギング STEP UP もう迷わない!エギのカラー選択!

3.カラー選択に迷わない!
「自分ルール」のアレコレ

13_ エギングタックル

さて、今やネットで少し検索するだけでも、先述の一般的なカラー選択の話同様「澄み潮であればこのカラー」「日本海ではこのカラー」「朝マヅメはこのカラー」など、多くのエギンガーやプロアングラーたちの意見がすぐに見つかります。誰もが同じ意見であれば、カラー選択に迷うことはないでしょう。
しかし現実には、「晴れの日は緑色がよい!」という人もいれば、逆に「オレンジ色がよい!」という人もいます。つまり、エギングにおけるカラー選択は必ずしもコレが正解という答えがないようです。ひじょうに曖昧な世界ですね…。

14_ 朝の準備

では実際のところ、どのようにエギのカラーを選択すればよいのでしょうか?
私としては「カラー選択に正解も不正解もない」と考えているため、正解のカラーを導き出すことより、釣りの効率を上げる(=手返しよく釣りをする)ことを優先し「迷わないためにはどうすればよいのか?」を考えるようにしています。
「こういう状況ではこの色を使う」「今日はこの順番でローテーションする」など、カラー選択の自分ルールを決めるのです。基本は大切ですが、カラーの選び方はもっと自由でよいと思われます。

そんな「カラー選択の自分ルール」を、実際に釣りの現場で私が行っている方法も含め、いくつかご紹介しましょう。難しく考えず、みなさんも自由な発想でカラー選択のルールを考えてみてはいかがでしょうか?

(1)アオリイカの生態を意識したルール

初めての場所や久しぶりにエギングに出掛けるときのカラー選びは、最初にふれたアオリイカの生態を少し意識したローテーションで組むようにしています。
基本的には下地の色を重視。最初にもっともイカが認識しやすい青色系からスタートし、徐々に認識しにくい赤系へとローテーションしています。そして、赤系を試しても反応が得られなかった場合にケイムラや夜光を使用するといった具合です。

15_ 青色系エギ

(2)視認性を重視したルール

16_ 背中オレンジのエギ

見えイカをねらうときなどは先ほどの考え方とは違い、人から見た視認性を重視します。単純にアクションさせているエギが見やすいかどうかで判断するため、背中の色が目立つ赤系や黒などを優先的に選んでいます。
背中が見えやすいかどうかですので、下地カラーはあまり気にせず手持ちのなかで選ぶようにしています。

(3)難しく考えずにシンプルに!?
エギケースの端から選ぶルール

少し難しく考えてしまう初心者エギンガーにオススメの単純なルール! それは、エギケースの右から(もしくは左から)順番に使うというルールです。
イカの生態やプロアングラーの意見、そのときどきの状況など、カラー選択を考える元となる情報はいっぱいです。それにより選択を迷ってしまうのであれば複雑に考えず、もっとシンプルに「この順番で今日は使っていこう!」とルールを決めてしまうのです。

17_ ズラリと並んだエギ

一見いい加減なルールではありますが、迷うよりも手返しよくさまざまなカラーを試すことで当たりカラーを引き出す方法。1つのカラーに固執せず数投で交換するなど、こまめにカラーローテーションしてみてください。経験を積んだベテランエギンガーにはない面白い手法も釣りには必要だと思います。

(4)釣りは楽しく!
好きなカラーを選択するルール

先ほどとは別のシンプルルールです。単純に好きなカラーや釣りたいカラーを使うというルールがあってもよいと思います。「今日は好きなこのカラーで釣ろう!」と、先に決めてしまうことで迷わないようにします。
カラー選びにいろいろと悩んでしまうのであれば、いっそ好きなカラーで釣りをする方がモチベーションを長く保つこともでき、結果的によく釣れるかもしれません。やはり、釣りは楽しむもの。深く考えずに楽しく釣りをすることも大切だと思いますよ。

18_ アオリイカ釣果(清水くん)

(5)ときにはチームプレー!?
誰も使っていないカラーを選ぶルール

何人かで連れ立ってエギングに出掛けたのなら、誰も使っていないカラーを選ぶというルールもよいでしょう。釣れるまでは、まだ誰も使っていない色を次々にみんなで選んでいくことで消去法のようにその日のヒットカラーを見つけ出せます。1人で3回カラーローテーションするより3人で別々のカラーを同時に使用した方が、ヒットカラーに逸早くたどりつけるでしょうし、より多くの情報も得やすいと考えられます。
せっかく複数人でエギングをするのなら、情報共有しながら協力して釣果アップを目指しましょう!

19_ 仲間との釣りシーン
積極的に仲間と海中の様子やエギへの反応を情報共有! それが釣果アップの近道になる!?

 

いずれのパターンも、事前にカラー選択のルールを決めておくことで次にどのカラーを使うか迷わないための参考です。ただ、あくまでも迷わないことが目的ですので、同行者が隣でヒットさせたときは、そのヒットカラーにすぐに合わせる柔軟性も大切。それもカラー選択に迷わない術のひとつですね(笑)。

今回の重要ワンポイント

  • ●アオリイカは明暗と優れた視力でエギを認識!?
  • ●エギのカラー選択に正解も不正解もない!
  • ●カラー選択に迷わない自分だけのルールを決めよう

 

20_ 岩の上のエギ
ハヤブサ:スクイッドジャンキー ライブリーダート

7回目の今回は、エギのカラー選択についてご紹介しました。
カラー選択は初心者も上級者も関係なく、難題だと思います。やはり、答えはアオリイカのみぞ知る(笑)。だからといっていつまで悩んでいてもしょうがないので、自分だけのカラー選択のルールを持つことが大切です。
ルールを設けることで迷いがなくなり、モチベーションを保てたり、釣ることに集中できるので、結果的に好釣果に結びつくかもしれませんよ。

さて次回は、「季節別の釣り方」について。知れば釣果アップ間違いなしのテクニックです。ぜひ引き続き、「今から知りたい!エギング STEP UP」にお付き合いくださいね!

 

レポーターREPORTER

清水 雅史
プロフィール:清水 雅史
小学生のころ父親に連れて行かれた海上釣堀がきっかけとなり、釣り熱が加速。中学生になると、時間さえあれば近所の野池でバスフィッシングを楽しんでいた根っからの釣り好き。現在は釣具メーカー・ハヤブサにて開発課メンバーとして勤務し、ソルトルアー(エギ・オフショアジグなど)を中心に日々開発を行っている。
プライベートでさまざまな釣りを楽しむなか、とくにエギングとライトゲームを好み、近場だけでなく四国や九州にまで足を運ぶ熱血ぶり。