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アジといえば、陸っぱりからサビキ釣りやワームなどでねらうイメージが強いかもしれませんが、実は船からねらう釣り方もあるのです。
暑い日中を避けて楽しめるイカメタルなどの夜の船釣り。船のライトに寄せられて、イカだけでなくアジやサバなども寄ってきます。イカメタル愛好者なら、イカメタルの仕掛からエダスを出して、その先にジグヘッドとワームをセットし、アジをねらったことがある方もいらっしゃるかもしれません。(※船によってはほかの方とのオマツリ防止のためにイカメタル中はアジをねらうことがNGの船もありますので、船長に確認を取って釣りをしましょう)
そんなイカメタル船と同様のシチュエーションで楽しめる、船からのアジング「バチコン」について、タックルや釣り方、そして、新鮮にアジを持ち帰る方法までをご紹介しましょう。
「バチコン」っていつ?どこでできるの?
秋になり、気温も下がり釣りに行きやすいシーズンになってきました。少し前まで日中は暑く、私はデイの釣行は避けて夜の涼しい時間に燃えられるありがた~~~い釣り、大人気の「イカメタル」に夢中でした。
ちなみに、そんな私ですがイカを食べるのが好きじゃないんです(笑)。釣りたてか火を通せば食べれるのですが……ちょっと贅沢すぎですね(汗)。
(いきなり脱線しましたが)イカメタルを楽しんでいると、ライトに寄せられアジやサバなどが寄ってきます。冒頭でもお伝えしたように、船からもアジがねらえるのです。
船からアジをねらう「バチコン」という釣り方は、大型が出やすい春から梅雨シーズンだけでなく1年を通してアジを釣ることができ、大型のアジの数釣りだけでなく、アジ以外のさまざまなゲストが釣れることも多い楽しい釣りです。イカメタル船と同様、たいていは夜に船上でライトをつけたり、集魚灯を水中に入れてねらいます。(※エリアによっては、日中に釣る場合もあります)
「バチコンやってみたい!!」「バチコン以前に船釣りをしたことがない…」という方、まずは、お住まいの近くでバチコンをしている遊漁船があるか、釣具店やネット、SNSなどで検索してみましょう!! エリアによってハイシーズンしか出船しないという遊漁船もありますので、まずは近くの遊漁船を探して確認しましょうね。
それでは「バチコンのすゝめ」スタートです!!
バチコンのタックルと仕掛
さて、「バチコン」とはバーチカルコンタクトの略です。水深20mより深い所をねらうことが多く、60m以上の水深をねらうこともあるため、ジグ単ではなかなか届かない水深にいるアジを重いシンカー+ワームでねらいます。
船の出船時間はバラバラですが、私がよく乗せてもらう船は日暮れ前に釣り場に到着し、アンカーをおろしてポイントに固定してから釣り開始となります。まだ明るい時間帯はバイトが少なく、ボトム付近での反応が多いといった具合です。
夜になり船長が集魚灯や水中灯を入れしばらくすると、魚が集まりだしバイトが増えてきます。バイトの増加に合わせて、徐々に釣れる水深も上がってきます。
ロッドやリール
使用するロッドは6ft~7ft台の専用ロッドも発売されており、エリアによって使うシンカーの重さがバラバラなので、乗船する前に船長にオススメのロッドを確認(場合によっては購入)しておけば間違いありません。
reinsにもバチコン専用ロッド(ベイト用)がありますのでご参考に。ティップはホワイトで夜でもバイトが取りやすく、水深が深い所での釣りや大型アジが掛かっても疲れないようグリップエンドが長く、脇でホールドしやすい仕様となっています。
リールはスピニングだと2000番~2500番、ベイトだと100~200番。カウンター付きであれば、釣れている水深が一目で分かるので釣りやすいかもしれません。
メインラインはPEラインの0.3号~0.6号で、ラインの色は単色ではなく10m毎に色が付いているラインを選ぶことをオススメします。カウンター付きのリールでなくでも色分けされているラインを使えばどの色の水深でバイトが出ているのかわかります。
そして、リーダーは釣れるサイズやPEラインの太さでかわりますが、0.8号(3lb)~3号(12lb)を準備しておきましょう。
バチコンならではのリグ(仕掛)
仕掛は一般的にはキャロライナリグ(キャロ)やダウンショット、逆ダンと呼ばれる仕掛でねらいます。
ジグヘッドは0.3g前後といった軽いものを使いますが、とても大事なポイントがあります!! それはジグヘッドのヘッド部分の形状です!!
ラウンドタイプなどのシンプルな形状のジグヘッドを選びましょう! なぜならば、とくに仕掛が真下に落ちているときに特殊なヘッド形状では仕掛が水中で絡んでしまい、ライントラブルに気付かずに釣りをすることになりかねないからです。その状態では絶対にアタりません!!
(ある動作をすることで激的に絡みにくくなる方法をあとで紹介します)
ワームは使いやすい2in(インチ)を中心に4inのロングワームまで使用します。
カラーも反応がよいカラーが日によって、また、濁り具合によっても違ってきますので、いくつか準備することをオススメします。
最後にシンカーですが、断然タングステンのスリム形状がオススメです!!
タングステンにすることで鉛よりもシルエットを小さくすることができ、ボトムを取りやすくなります。また、スリム形状にすることで、バイトがあってアワセた際に抵抗にならずシャープにフッキングが決まります。タングステンにする理由はココにもあります。
バイトが小さいとシンカーの影響でアタリが手元はもちろん、ロッドティップにも出ないことがよくあります。小さいアタリを取りやすく、フッキングに持ち込みやすいタングステンのシンカーは重宝しますよ!!
バチコンの釣り方解説!!
バチコンはショアからのアジングと違って、まずはボトムを取ることから始めます。
(※釣り始めてしばらくすると釣れるレンジが上がってきます。その際はボトムまで落とす必要はありません)
仕掛がボトムに付いたら、リールを1回転巻く間に1シャクリ入れる「ワンピッチジャーク」の誘いを連続で1~3回おこない、そのあと3秒~10秒ほどステイさせバイトを待ちます。バイトがない場合は誘いのシャクリとステイを繰り返し、バイトがあるレンジを探します。
フッキングは基本は即アワセですが、フッキングと同時にバイトがあったレンジをカウンターやラインの色で確認して覚えておきましょう。
アタリの出方はさまざまで、ロッドティップが食い込んだり持ちあがったりする明確なものもありますが、居食いしていると違和感程度の重みだったり、変化がないこともあります。また、アジは掛かりが浅いと口切れしやすい魚なので、ドラグは最初の段階から緩く設定しておくことをオススメします。
そしてバイトがないときは誘いに変化を出してみましょう。
- ・誘いの回数やスピードに変化をつける
- ・ステイ中にシェイクを入れる
- ・ゆっくりタダ巻き&ステイ
- ・ゆっくり1~3回転巻き上げながらロッドを大きく持ち上げて誘い、ステイ位置までゆっくり下げる
ほかにもステイの時間を30秒以上取って仕掛を馴染ませないとアタらないということもありますし、ワームチェンジを含めいろんなことを試しながら、パターンを見つけていきます。
どうやって魚に反応させ、魚を掛けていくかも楽しみのひとつです。そして釣れたら、情報を仲間と共有していきましょう!!
バチコンのタックルや仕掛、釣り方まで、おおよその釣りのイメージはできましたか?
活性がよいと魚が浮いてきて、落とすたびにヒットすることも珍しくありません。たくさん釣るには手返しも重要になりますが、バイトが減ってきたときの次の一手も大切です。
後編では、そんな次の一手といったテクニックから、私が経験した「バチコンをしていて困った事例」の解消法などについてアドバイスさせていただきます。さらにさらに!! 最近魚の締め方が話題になっていますが、締め方だけでない重要なポイントも紹介しています。
いろんな魚に応用できることですのでぜひ後編もお見逃しなく!!
レポーターREPORTER
1985年長崎県出身 /熊本県在住
物心ついたころから釣りが好きで、ライトゲームを中心にロックフィッシュやヒラスズキ、オフショアのヒラマサやマグロといったビッグゲームを得意とする。九州をメインに山陰・四国などを釣り歩き、ここ数年は鮎釣りにもハマり勉強中。「楽しくなきゃ釣りじゃない!!」がモットーのルアーブランド・reins商品開発および営業を担当。
インスタグラム:
@y.o.u.u.u.u.u (URL: https://www.instagram.com/y.o.u.u.u.u.u/)