ボートシーバス初心者さんにオススメ!!
お手軽かんたんベイジギングゲーム

大物ねらいに限っていえば、これからまさにハイシーズンを迎えるボートシーバスゲーム。そのゲームスタイルは大きく分けると以下の2つに分類されます。

①キャスティングゲーム
②ジギングゲーム

それぞれに釣りやすい時期や面白さ、タックルの違いや釣り方の違いなど特徴はありますが、今回、とくにボートシーバスゲーム初心者さんに私がオススメしたいのが「ジギングゲーム」です。
安全に楽しく、そしてたくさん釣って、しかもあまりお金が掛からない…。そんなボートシーバスのなかでもジギングゲームに絞ってその魅力をお届けします。

人気があるのはキャスティングゲーム!
でもあえて、ジギングゲームをオススメしたい

01_キャスティングゲーム

「キャスティングゲーム」はその名の通り、オープンエリアや障害物絡みのエリアで、ルアーを投げてシーバスを釣るスタイルのゲーム。対して「ジギングゲーム」は主にメタルジグと呼ばれる金属製ルアーをシーバスのいるレンジ(タナ)まで落としてシーバスを釣るスタイルです。

そんな2つのスタイルですが、圧倒的に人気があるのは「キャスティングゲーム」の方。
コレはそれぞれのゲームが主に成立する時期も大きく影響していると思われますが(キャスティングゲーム=主に初春~初冬 /ジギングゲーム=主に真冬)、一番の理由は、さまざまなルアーや高度なキャスティング技術を駆使した「キャスティングゲーム」の方がテクニカルにゲームを楽しむことができるからと推測されます。

実際に私が利用している、東京湾のボートシーバスガイドのキャプテンに話を聞いたところ、とくに10~12月にかけてランカーサイズをねらえる「キャスティングゲーム」を希望するお客さんが圧倒的に多いそうです。とくに昨今はコノシロパターンといった、ランカーシーバスのみにねらいを定めたスタイルの普及も、「キャスティングゲーム」を希望する方が多い理由でしょう。

しかしながらあえて、とくにボートシーバスゲーム初心者さんに「ジギングゲーム」を強くオススメしたいっ! というのが今回の記事。そのオススメ理由をいくつか挙げてみたいと思います。

02_マリーナ

【オススメ理由 其の1】予約が取りやすい

03_ベイジギングタックル

これは一度でもボートシーバスガイドを利用された方なら理解してもらいやすいと思うのですが、「キャスティングゲーム」とくに大物をねらえる初秋~初冬のハイシーズンにかけては多くの予約が集中し、人気がある凄腕ボートシーバスガイドだと、何ヶ月も前から予約を入れないと土日祝日は予約が取れないことが多々あります。
逆に「ジギングゲーム」は冬本番を迎えた寒い時期のゲームであることと、一見するとテクニカルではない地味なスタイルの釣りという印象が強いためか、「キャスティングゲーム」よりは船の予約が取りやすい傾向にあります。

04_ 防寒ウェア

ちなみに寒い時期の釣りは、とにかく寒くて冷たくて無茶苦茶辛いというイメージがあります。しかし、シーバスの「ジギングゲーム」の場合は、基本的に日中の釣りで座ってできる場合も多く、アウターウェア&インナーウェアによる防寒対策さえしっかりして、さらに使い捨てカイロなどを併用すれば、ボートでの移動時も含めてイメージほど実は寒くなかったりしますのでご安心を。

【オススメ理由 其の2】初期投資にお金があまりかからない

「キャスティングゲーム」の場合、使うルアーの選択肢が広い分、状況にあわせてさまざまなタイプのルアーをそろえないといけません。また使用タックルに関しても、使うルアーによっていくつかタックルをそろえないとならないため、それなりに初期投資にお金が掛かる傾向にあります。
(加えてミスキャストによるルアー破損やロストといったアクシデントもついて回ります)

一方「ジギングゲーム」の場合、使うルアーは基本的には「メタルジグ」だけなので、購入するルアーの種類をかなり絞ることができ、結果的に安価に抑えることができます。

05_メタルジグ

とくに最近は、100円均一ショップのアイテムや釣具店での廉価版アイテム、そして各釣り具メーカーからも最初からアシストフックなどが装着された安価なメタルジグが充実しているので、安く抑えることも可能です。さらに、ナツメオモリをベースとしてかんたんに自作できる「オモック」というルアーでもシーバスを釣ることができます。
また使うタックルに関してもルアーを投げて釣るわけではないので、穂先が柔らかい船釣り用両軸リールタックルをそのまま流用したり、キャスト性能がイマイチなベイトキャスティングタックルを使っても充分ゲームが成立するのです。

06_自作オモック
07_ベイトキャスティングタックル

ラインは色分けされたPEラインを使用するのが一般的ですが、14~16lb(3.5~4号)のフロロカーボンライン直結でも問題なくゲームが成立するため、ソルトウォーターゲーム初心者にとって大きな壁となりそうな、煩わしい「ラインシステム」を組む必要がありません。

【オススメ理由 其の3】かんたんに数釣りを体験できる

「キャスティングゲーム」の場合、魚がいる岸壁の際や障害物に対して正確にルアーをキャストしなければなりません。キャスティング技術の向上が楽しいという面があるものの、ボートシーバスゲーム初心者(未経験者)にとってはなかなかハードルが高く、それができないと数釣りに繋がらないという厳しい現実があります…。

08_シーバス1

それに対して「ジギングゲーム」の場合、基本的に真下にメタルジグを落とすだけなので、シーバスが群れているレンジ(タナ)さえしっかりとつかむことができれば、かなりイージーに数釣りを楽しむことができます。しかも魚がいるレンジ(タナ)については基本的にキャプテンがポイントごとに事細かく教えてくれます。

釣りはある程度、魚の数を釣ることで見えてくる世界が確実にあるので(一般的には経験則という)、その点においても「ジギングゲーム」はボートシーバスゲーム初心者にオススメできるお手軽な釣りではないでしょうか。

09_シーバス2

【オススメ理由 其の4】キャスティングによる危険性は少なめ

「キャスティングゲーム」の場合、狭いボート上に2~4人が立ってルアーを投げるため、場合によってはかなり怖い状況となり得ます(正直言うと、私は未だに少し怖かったりします…)。
乗船者全員がいくら気を付けていても、何せ狭い船上ですので、キャスティングでほかの人を釣ってしまう危険性は絶対にないとは言い切れません。
(そのためキャプテンによっては、アンダーキャストしか認めていないボートシーバスガイドも存在します)

逆に「ジギングゲーム」の場合、この危険なキャスティングという行為そのものがないわけで、基本的に真下へメタルジグを落として釣るだけです。誤ってルアーでほかの人を釣るという危険性はほぼ皆無といえるでしょう。
船上でのタックルの準備時や、ランディングの際のルアーとフックの扱いに注意すれば、比較的安全かと思われます。

【オススメ理由 其の5】イージーにもテクニカルにもゲームを楽しむことができる

「シーバスのジギングゲームなんて、単にメタルジグを落として巻くだけの単純作業の繰り返しでつまらない釣りじゃん」と思われている方も多いと思います。それはある意味正しく、シーバスの「ジギングゲーム」の場合、ほかの魚種のジギングゲームと違ってロッドを激しくジャークさせたり、ジャカジャカ巻きを行ったりするわけではないので、一見ひたすら地味で「キャスティングゲーム」と比較しても面白みに欠ける釣りのように見えるかもしれません。
あと「キャスティングゲーム」と違い、ランカーサイズのシーバスを意図的にねらうことも正直難しいです。

10_オモックシーバス

たしかに単にシーバスをジギングでサイズ問わず数だけ釣りたいのであれば、一番楽なのはおそらくオモックを用いることだと思われ、オモックを「ボトムまで着底させる → 巻き上げる」をひたすら繰り返すだけでかんたんに釣ることができます。
しかしながら、「使用するメタルジグを潮の流れに合わせて、どうシーバスのいるレンジへ送り込むか?」「メタルジグの重さを意図的に使い分けることで、どうアクションさせてシーバスを誘い出すか?」「フォール中のメタルジグへの微かなバイトをいかにして的確にとらえ、うまくアワセを入れるか?」など、こだわってやり込もうと思えば、いくらでもテクニカルにゲームを楽しむこともできるのが、実はシーバスの「ジギングゲーム」だったりします。

11_筆者と釣ったシーバス

 

以上つらつらとシーバスのベイジギングゲームのオススメ理由を挙げてみましたが、一見地味な「ジギングゲーム」にも、「キャスティングゲーム」にはない独得の楽しみ方がいろいろとあることがお分かりいただけたでしょうか? ボートシーバスゲーム初心者の方に、今年の冬はぜひシーバスの「ジギングゲーム」に積極的にチャレンジしていただけたらなーと思います。
それではよいフィッシングライフを。

 

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レポーターREPORTER

ばんぱく
プロフィール:ばんぱく
ラパラルアーとアメリカンルアー、アニソンとZABADAKとPerfumeの曲をこよなく愛する心優しきオッサンアングラー。さらに競馬や雑学、サブカルチャー系の知識全般にやたら造詣が深い。