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みなさん、こんにちは! 静岡県は浜名湖から出船している「青鬼ガイド」こと中村です。今年の夏は猛暑からの大雨…。各地に甚大な被害をもたらすなど悩ましい天候が続きましたね。みなさんは大丈夫でしたでしょうか?
さて今回は、天候に悩まされながらも隙をみて、大雨後の「泳がせ釣り」に出掛けてきましたので、その模様をお届します。
「泳がせ釣り」の魅力は、なんといっても生きたエサを泳がせ、さらに大物をねらうというまさに食物連鎖の釣りという面白さ! しかも、どんな魚が食ってくるのか、どんな大物が掛かるのかが分からないってところが最大の魅力だと思います。
エサがなければ始まらない!重要なエサ釣り
今回のゲストさんは、偶然にも前回の記事に登場してくれたSさんとHさん。
泳がせ釣りで最も重要なのはエサ。濁りが厳しく、エサが釣れるのか心配でしたが、漁礁に到着するとポツポツ反応があるので一安心。早速コマセ&サビキをセットしていただいて実釣開始。
エサの数が十分でないと「ここぞ!」のタイミングで弱ったエサを使わなくてはならなくなったり、エサがなくなり終了…なんてことになってしまうので、とにかくエサの確保は重要なんです!
最近のエサ(アジ)の釣れ方、誘い方をレクチャーし、ゆっくりと誘いを入れてコマセをまきます。開始早々に2人に10cm程の小アジが釣れ、そのあとも順調に数を伸ばし、あともう少し釣れば十分ってときに潮の流れが激変。ポイントに止まっていれない程の激流に…。
小アジからの反応もなくなってしまったので、泳がせ釣りを始めることを提案。他のポイントに移動することも考えましたが、仲間からの情報でどの漁礁も激流の激濁りってことで、同じ漁礁でとりあえずやってみることに。
エサを泳がせる釣り方は2つある
最近、私がオススメしている泳がせ釣りには、2つの方法があります。
一つはこれぞ「泳がせ釣り」の、孫バリと親バリに1匹の生きエサを付けて釣る方法。そしてもう一つは、「落し込み」や「タテ釣り」といわれる仕掛に、エサとなる魚を食い付かせてそのまま落として釣る方法です。
青物が少なく、ヒラメや底物をメインにねらうときは「泳がせ釣り」の仕掛を使い、わりと青物が多いときには「落し込み」「タテ釣り」とよばれる仕掛を使う感じで分けています。
今回は比較的青物が回遊していると判断し、落し込み仕掛をセレクト。好きなエダス位置に生け簀のエサを掛ける、または、エサが掛かったらそのまま落とす、などといったやり方で実釣をスタートしました。
エサを弱らせない!ロッドワークは丁寧に
エサを投入し、着底したら素早く糸フケを取り、竿先をなるべく揺らさないのがアタリへの近道! とくに「落し込み仕掛」はハリスが短いため、揺らしすぎるとすぐにエサが弱り、本命が食ってくれません。そのことを2人に伝えながら、ときおりアドバイスも入れての数流し目、ようやくHさんにアタリ! 一気に持って行かない感じから、ヒラメの可能性大です。
船中最初のアタリということで、緊張感MAX! 「すっぽ抜けたらどうしよう…」とか「バラしたらどうしよう…」など、ネガティブな考えは一切禁物!! とにかく自分を信じ、「ここだ!」のタイミングで思い切りアワセるのがコツです(これがなかなか難しく、この緊張感こそが泳がせ釣りの最大の魅力だと私は思います)。
数回目の引き込みののち一気にアワセを入れ、ずっしりと竿に重みが乗ったところで巻き上げ開始。「船長のりました!」と Hさん! このときは少しホッとしたのか笑みを浮かべ、 Sさんにもアドバイスを入れる余裕も。そして、船ベリまで残り数m。相変わらず潮の流れが速く、水面でのバラしが心配されましたが、無事に本命のヒラメをGET! やはり最初の1尾目の獲物は私もホッとしますね。
初めてのヒラメに喜ぶHさん! それを見たSさんも俄然やる気!
その次の流し、生きのよいエサアジに付け替え、着底後に糸フケを取っていたSさんのロッドがイキナリ絞り込まれ、そのままファイト開始。何度も何度も糸を出されては巻くを繰り返し、ようやく魚の姿が見えました。それと同時に「ワラサだ!」と叫ぶSさん。
青物は船ベリでも暴れるのでネットインするまでは気を抜けません。慎重なやり取りののち、無事ネットインし船に上げると2人で歓喜してハイタッチ。やはり仲間同士で釣れると嬉しいですね。
再びダメ押しのヒラメ!
Sさんのヒラメからはしばらく沈黙…。早くも終盤戦に差し掛かりました。
漁礁から少し離れ、砂地を流していると再びSさんにアタリ。食い込みが浅く、すぐにエサを離してしまう可能性があったので、じっくりと食い込ませた方がいいと伝えます。ロッドワークで違和感を与えないように細心の注意をはらい、ついに渾身のフッキング! これも見事に決まりファイト開始です!
最初の強烈な引き込み、そのあとのスーッと上がってくる感じからヒラメと想定。ときおり大暴れして竿が絞り込まれましたが、そのたびに膝を曲げて腰を落として対応するSさん。本当に初心者なの? ってくらいのやり取りで残り5m。水面まで白濁りで魚が何かわからずドキドキしましたが、電動リールが止まり、手巻きしながら竿を立て、水面から飛び出してきたのはナイスなヒラメ! このヒラメをネットインし3人でグータッチ!
厳しい暑さと、激流&濁りといった状況のなかでの価値あるヒラメ。本当によく釣ってくれました。
このあとも数流しねらいましたが、アタリはなく納竿となりました。
納竿後、次の釣行でも釣れてくれるようにと、残った小アジをリリース。本当に優しい2人でした~。
先日の大雨の影響で、決してよい状況ではありませんでしたが、最後まで諦めずにやり切ってくれた2人に感謝します。
これからの季節、青物の活性が上がり、「泳がせ釣り&落し込み」の最盛期となります。コロナ禍で外出が制限されるなかですが、チャンスがあればねらいに来てください。
今回のSさんHさんのように、仕掛やコマセなどを「船長お任せ」で購入することも可能です。仕事が忙しくて購入しに行けない方など、いつでも言ってください。お手軽にヒラメや青物の釣りの醍醐味を味わえますよ!
※コロナが大変な2021年夏現在、「青鬼ガイド」では地元浜松の方に限定してのご案内とさせていただいております。市外の方にはご迷惑をお掛けしておりますが、何卒ご理解の程よろしくお願いします。
遊漁船「青鬼ガイド」:中村
レポーターREPORTER
浜名湖近郊に生まれ、幼少のころから魚釣りにどっぷりハマる。そして気がつけば遊漁船の船長&漁師になっていた、根っからのフィッシャーマン。浜名湖・遠州灘エリアを今日も元気にガイド中!