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さっそくエサに食いついた!
でもでも…釣りあげるのが難しいところ
ザリガニをたくさん見つけたので、あとは楽しく釣るだけ! 幾分ニヤニヤしながらクリップの先にスルメを挟み、輪ゴムでちくわを締め付けます。釣れる気満々、もう釣ったも同然! とばかりに、意気揚々とエサをザリガニのそばに垂らしました。
すると、予想通りにエサのニオイにつられてザリガニたちが集まってきました。ところが、じっと観察していると、どうやらやや警戒気味…。クリップの金属の輝きが嫌なのか? それともまだエサが馴染んでいないのか? 少し距離をとっているようです。しかし、そのままじっと待っていると、ほどなくしてハサミでエサをつまみにきました。さあ、ここからが勝負です!
エサを両バサミで慎重につかみにくる者、懐に引き寄せて奪っていく者、他人のエサを横取りしにくる者…、水面下のザリガニ界ではさまざまな個性が見受けられました。ただ共通しているのは、釣りあげようとするとみんな脚で落ち葉や枝をつかみ踏ん張って、なかなか底から離れてくれないということ。そして、離れたとしても水面から体が出ると、エサを放して逃げてしまうということです。これは難しい……。
水面までそーっと上げてきても、ハサミの力が弱いのか、自らの体の重みからなのか、「ポチャンポチョン」と落ちてしまいます。子どもと一緒にザリガニ獲りということならば、水面まで寄せてきたところで網ですくってあげるのが確実でしょう。いっそのこと、網だけでガサガサーっと捕まえてしまった方が早いかもしれません。しかし今回はあくまでザリガニ「釣り」。大人の勝手な思惑で「釣り」にこだわり、魚のように釣り上げた絵面が欲しいのです(笑)。
コツはエサの抱え方?
イノォさんと最初の1匹を釣るまでは苦労しました。
スルメをぶら下げる向きを変えて、ザリガニがハサミで挟みやすい角度を模索したり、食いついてから抜きあげるまでの時間やタイミング、スピードを変えてみたり、できるだけ脚で何かにしがみついたりしない場所を選んだりと悪戦苦闘…。そして小1時間粘って、なんとか最初の1匹を手にすることができました。
「ザリガニ釣りって…ムズイ!」。変にこだわってしまったお陰で、途端に難しい釣りモノになってしまったザリガニ釣り。しかし、難しいとは言いながら、そのゲーム感覚の攻防になんだか2人とも楽しくて仕方がないといった具合。熱が入ります。
そのあともエサをちくわに変えたりと、さまざま試みながらトライし、ポロポロと釣れ始めましたが、やはり難しさは変わりません。そんななか、イノォさんがあることに気が付いてくれました。
「ザリガニによってエサの抱き方が違いますね~」とイノォさん。「ハサミだけでエサを挟んでるときは放しやすいんだけど、胸の下の脚でしがみついているときは放さないですね」という。
エサを放さない(途中で落ちない)ザリガニを見てみると、胸の下の脚でしっかりとエサを抱え、両バサミでエサを挟んでいるというよりはハサミは引っかかっている程度。どうやら、両バサミでエサを体に引き寄せたあとは、胸や腹にある脚でしがみつき、口の前の脚(手?)でエサを食べているようです。食べるのに夢中になっているザリガニほど釣り上げやすい! というワケで、「じっくり食いつくのを待ってから釣り上げるとよい!」ということが分かりました!!
そんなこんなで、気が付けばあっという間に3時間以上!? 2人ともザリガニ同様(?)夢中になりすぎて、お昼ご飯も忘れて釣りをしていたのでした~(笑)。
手作りの道具でエサも少なくてすみます。そのうえ十分満足できるザリガニ釣りは、まさに水辺アソビの王道! 子どもから大人まで、老若男女問わず楽しめるアクティビティであることを改めて確認できました。
ついでに近所の川も探りましょう
十分満足したところでお開き……とはならず、せっかくなので近所の川も探ってみることに。とはいえ、もうザリガニは十分なので、同じく0円で楽しめる「ガサガサ」をすることに決定。
「ガサガサ」とは、その名の通り川岸の草や石の根元に網を突っ込み、隠れている生き物を網や足でガサガサと驚かせて捕まえる方法。「何が捕れるかお楽しみ!」なところが楽しい、お手軽な水辺アソビなのです。イノォさんと2人で帰路の途中、寄り道をしながら足を水に漬けてみました。
1ガサガサ目から、イノォさんはヌマエビにスジエビを捕まえ、水槽に移して「へぇ~」と観察。カニのように岸際を横歩きしながら、水の中に網を突っ込んではガサガサ、ガサガサと探っていきました。訪れた川は思ったほど岸際がエグレておらず、やや魚のストックは少ないよう。ひたすらヌマエビが捕れ続けるといった具合でした。それでも時折り、ドンコと思われる稚魚やヤゴ、コオイムシといった水生昆虫も見つかり、新しい生き物を見つけるたびに2人して大興奮! そのまま夕暮れ時まで存分に楽しんだのでした。
これから夏に向かって季節は加速していきます。子どもと一緒に生き物に触れる、はたまた、仲間と一緒に自然を満喫するにはいい季節。ザリガニ釣りならみんなで楽しめますので、ぜひオススメです! しかも冷蔵庫の残り物や身の回りのものを使えば「0円」でできるとあって、超手軽なのは間違いありません。
ただし、楽しいからといって水辺は危険がつきものです。くれぐれも安全第一、ルールやマナーを守って遊んでくださいね!
※本文は都合により脚色を交えております。ご了承ください