ライトゲームの基本を押さえて、
冬でも楽しむ堤防ジギングサビキ!

4.夜は常夜灯周りをねらおう

07_ 写真AC2461243_l.jpg 夜の漁港
出典:写真AC

「夜ならば常夜灯周りがねらい目です。メタルジグよりもワームが効果的な時間帯になります」

漁港には常夜灯が設置されていることが多いですね。ではなぜ常夜灯の周りがいいのでしょうか?
理由はカンタン! 微生物が寄ってくるからです。灯りにプランクトンが集まり、それを食べる小魚、そしてその小魚を食べるアジやメバルが寄ってきます。ではその光をどうねらうのがいいんでしょうか?

08_ 明暗の境目

「常夜灯周りの明暗の境目を中心にねらいましょう。光の届く範囲と届かないところの境目に魚がついています。とくにアジなんかはその傾向が強いです。
暗い方に投げて明るい方に入るタイミングでコンってアタッてくるんです。たいてい魚は暗い方から明るい方を向いて見ていますね。それはメバルも同様です。魚は潮上から潮下に流れてくるエサを待っているんで、潮の向きによってたまたま明るい側にいることもあるんですが…。あと、真っ暗な所にサイズのいいアジがいます」

つまり、光が届く所、届かない所、光が遮られて陰になっている所など変化を見逃さずにねらうことが大切ということですね。
アジの場合はチョンチョンとアクションを付けながらジグヘッドを持ち上げてきて、糸を張ったまま止めてフォールさせます。フォールのときや底に落ちてから食ってくることが多いので、アクションをつけてからの止めが重要です。

 

09_ メバル

そして、アジと並んで常夜灯の定番ターゲットはメバル
メバルは巻きでねらうのが常套手段。メバルは上を見ていることが多いので、底でじっくり誘うより巻いて誘う釣りが手っ取り早いとのこと。あと、ジグヘッドの重さを調整して潮上から流すドリフトも効果的だそう。潮の流れに乗る重さを見つけて流すのがポイントで、上手く流れに乗せて、障害物のキワを通すと下から突き上げてくるんだそうです。

アジもメバルもジグヘッドの重さが重要な要素なので、いろんな重さを準備しておくといいでしょう。そして、ジギングサビキを使うことで同時にジグヘッドとサビキを見せることができるので、ジグヘッドを食いきらない場合に備えておきましょう。さらなる1尾を獲れる確率が上がりますよ。

5.夜明けや夕方はメタルジグのチャンスタイム

10_ アジ
11_ サバ

「夜が明けてくると常夜灯周りは釣れなくなってきます。
また、朝方に回遊が入ってくる場合もありますから、小型のメタルジグで広く探る作戦に切換えるといいでしょう。明るくなればリアクションで反応させやすいですよ」

朝夕はアジやサバが漁港に入ってきやすい時間です。メタルジグとの組み合せにより、ジギングサビキで魚が獲りやすい時間帯といえるでしょう。
広く探り、メタルジグだけでなくサビキの擬餌も見せることで、活性の高い魚を拾える確率が上がってきます。

12_ ジギングサビキに掛かったアジ

6.流れを読んでレベルアップ!

13_ 漁港の潮イラスト
潮のヨレ、エサとなるベイトやアミのたまる場所がねらい目!

「さらに、潮の流れをよく見るのが中級ワザです。流れの先を見て、潮がヨレている場所はベイトもたまりやすいのでそこをねらいます」

例えば、漁港の出入り口付近は、潮が堤防に当たってその裏側で水の流れが巻いてヨレます。潮が入ってくるときは堤防の内側、払い出すときは堤防の外側に潮が巻くのでよく観察しましょう。それ以外にも、流れが障害物に当たったら流れが変わるので、ヨレる場所を見定めるといいでしょう。フィッシュイーターはそこでエサを待ち構えています。

14_ 漁港の全景

「また、ライトゲームは潮止まり前後が一番釣れます!
追われる側のベイトは、潮止まり前後の流れがゆるむ時間帯に一気に活性が上がることがあるんですよ。ライトゲーム中心の釣りの場合は、満潮の潮止まりか干潮の潮止まり30分前にはスタンバイしておいてください。日中も同様です。
アジやメバルは潮が止まる瞬間ライズすることが多い。そこで1日の釣果ができてしまうこともあるんですよ」

一般的に魚釣りは、潮の干満において上げ3分とか下げ7分が釣れるみたいなイメージがあると思うんですが、意外にも潮止まり前後に活性が上がるとのこと。不思議ですね。
ライトゲームに限らず、魚種によって潮のタイミング(例えば、潮が緩むタイミングや潮の動き始め)に反応するパターンはあるのですが、ライトゲームは少しタイミングが違うようです。潮止まりだから休憩しょうかなあ…なんて思っていたら、いい時間を逃してしまいますよ。

15_ ナイトゲーム風景

 

ということで、今回は井上さんにご協力いただき漁港で楽しむライトゲームを軸に、ジギングサビキを使って釣果を伸ばすコツついて教わりました。もちろん今回のお話は、ジギングサビキの使用如何にかかわらず、ライトゲームの基本に則ったものなので、漁港でのライトゲームにおいてたいへん重要です。いろんな場面に役立ててみてください。
ライトゲームはミニマムな釣りながら意外に奥が深く、いろんなことが学べて楽しめますよ。