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「釣り餌レストラン」第14回のメニューは生きた小アジ。防波堤や磯から、そして船からフィッシュイーターをねらうノマセ釣り、泳がせ釣りには欠かせない代表的なエサだ。ブリ、ヒラマサ、カンパチなど広範囲を回遊する青物はもちろん、海底をすみかにするヒラメにマゴチなどフラットフィッシュ系、キジハタなどハタ類が思わず丸飲みしてしまう鮮度抜群! スーパーグルメ!
サビキ釣りで前もって確保しよう!
食い込みのよさではかなわないカタクチイワシ、ウルメイワシなどイワシ系の小魚にくらべタフで泳ぎのよさが長持ちするのが小アジの特徴。あらかじめエサ店で購入したり船宿によっては準備してくれる場合もあるが、ノマセ釣りのエサにする小アジは本命をねらう前に、自分で釣り上げて確保するのがお約束だ。
陸っぱりの場合は現地もしくは道中の釣り場でサビキ釣り。船の場合も本命ポイントへ向かう前に別の場所でサビキ釣り。いずれにしても元気で生きがよい状態で現場に持ち込むことが求められるので、特に陸っぱりの場合はエアポンプをしっかり利かせて酸欠を防ぎ、水温の上昇にも気を配る。弱って泳ぎが悪くなった小アジでは極端にアタリが少なくなるのがノマセ釣りの特徴なのだ。
したがって、どんどん元気なエサに交換することが釣果アップにつながるので、そのためには余裕でノマセ釣りができる量の小アジをストックしておく必要がある。ただし容器の大きさに対してのストック量には限界があるので、詰め込みすぎには要注意。多くの小アジが弱るか酸欠で死んでしまう。容器を複数持参したりエアポンプを2つ使用するなどの工夫が必要。またサビキで釣り上げた小アジは極力手で握らず、素早く容器内の海水に移して弱らせないことが肝心だ。
弱ったら即交換!元気なアジほどアタリが多い!
本命をねらう際、小アジにハリをセットするときも素手で強く握らないこと。濡れタオルなどを利用しやさしく握ってハリを刺す。それもできるだけ素早く。アタリがなく仕掛を回収しアジが弱ったと感じたら即交換。元気でよく泳ぐエサを投入した途端にアタリが出ることが多いのがノマセ釣り。陸っぱりではポチャンとエサの小アジを投げ込んだ途端に青物が食ってくることが実に多い。しばらくアタリがない場合も仕掛を流しっぱなしにせず、時折仕掛を引いて「さあ、いらっしゃい!」とエサの小アジに「呼び込み」させる誘いもアタリにつながる。
鼻掛けと背掛けを使い分けよう!
ハリの掛け方は鼻掛けもしくは背掛けにするのが一般的だ。特徴でいうと小アジの元気さが長持ちするのが鼻掛け、泳ぎのよさ、潜りのよさでいうなら背掛けがベター。特に頻繁に仕掛を回収する場合は巻き上げ時に抵抗が小さい鼻掛けが小アジへのダメージが少ない。小アジのストック量に不安があるときは鼻掛けで釣る方が無難だろう。
食い込みのよさでいうとターゲットにもよるが、青物の場合、それほど大差ないように思う。いずれにしても完全に小アジを丸飲みさせてから掛けるのがノマセ釣りなのだから。