タイラバで世界に挑む!
短期決戦ヨーロッパ3か国トレイル

これまで韓国、スペイン、フランス、トルコ、マレーシア、アメリカ、タイでタイラバに挑戦しそれなりの反応、結果をだしてくることができました。さまざまなフィールドでタイラバにチャレンジするほど、「世界中の魚を魅了する」「動作がシンプルかつイージーなのでいろいろな人が楽しめる釣り」ということに気付き、タイラバに大きな可能性を感じています。

そんななか、2019年の秋(9月中旬)にギリシャ、フランス、スペインの3か国を訪問。もちろんビジネスの話がメインなのですが…、その隙間に各国でのタイラバチャレンジをぶっ込むスケジュールで行ってきました(笑)。

一軍のタイラバチョイスで旅に出る

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前回の記事で書かせていただいたように、「どんなシチュエーションでも対応できる」タイラバを厳選。一粒100gですから即オーバーチャージになってしまうのがタイラバ遠征のヤバいところ。フツーに選ぶとあっという間に重量オーバーです。だから厳選で(笑)、今回は「挑戦的な選択」は避け色気も出さず…。日本で本気モードの際に使用するタイラバをタックルBOXから出したり入れたりしつつ、選択することに時間を掛けました。
そして、清水港で某テレビのタイラバロケを無事に終えたその夜に飛び立つという、いつものバタバタぶりからの旅のスタートです。

優雅なエーゲ海でいきなり不完全燃焼…

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まずはギリシャアテネへ。エーゲ海でのタイラバです。

昨年、隣国トルコ(エーゲ海側)でのタイラバ経験があります(12時間巻いて10cmぐらいのグルーパー1尾と苦い思い出ですが…)。なのでここでは「ジンクリアな海=タフフィールド」ということを予想していました。とはいえ、こちらのタイラバ事情といえば…この釣りはかなり浸透してきているようです。やはり釣り方がイージーなところが好まれるのでしょうね。釣具店にもハヤブサ「無双真鯛フリースライド」のVSヘッドや潮斬鯛玉が並んでいました。地元代理店さんも「ニッポンのタイラバを勉強したい!」と期待してくれていました…。

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しかし、期待に反し釣行を予定していた日は強風。スケジュールを入れ替えたりもしましたが、結局出船できたのは日没前1時間ほど(泣)。ほんのわずかなタイミングに賭けましたが、本当に狙いたいスポット・水深まではたどり着けず……。ヨーロッパにおけるボートゲームはプレジャーボートがほとんどなので少し風が吹くとやはり難しいわけです。結果からお伝えしますと、近場の水深30mにてVSヘッドのオレンジでキャッチした毒魚が1尾。これがギリシャで出会えた唯一の魚…不完全燃焼に終わりました。
ちなみに釣り上げた毒魚は、船長が「NO!!!!! DANGEROUS FISH!」と言って、フツーに取り込もうとしていた私を突き飛ばすほどの危険度MAXの魚(笑)。荒れた海で突き飛ばされる…そっちの方が怖かったような(笑)。そして、負け惜しみではありませんが、夕方のエーゲ海を沖から眺めることができたことは本当に幸せで、「釣りをやっていてよかった…」と心底感じたとても贅沢な時間でした。

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期待とは裏腹に、強風のため釣りができたのはわずかな時間のみ…
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夕方のエーゲ海は神秘的な景色!

最近の私にとって日常となってしまっていますが…、コンデションも選べず、予備日もなし。でもそんななかで結果を出さなくてはならないことは、サラリーマンアングラーの宿命です。ギリギリのなかでも結果を出していこうとする姿勢が、自分を成長させてくれていると信じています。でも、今回の1時間はさすがに短すぎでしたね(笑)。ちょっぴり残念な気持ちでギリシャをあとにしました。
後日、「よく釣れたよ!」と代理店から報告がありました! 滞在中に代理店スタッフさんにタイラバの考え方やタックルバランスなどを解説させていただいていたので、結果が出たのは嬉しいですね!!

魚に聞きまくる!?アグレッシブなフレンチタイラバゲーム

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ギリシャをあとにしフランスへ。地中海に面したマルセイユというシーバス釣りの盛んな街に移動。

フランスでのタイラバも実は昨年挑んだばかりで、こちらは「魚影が濃い」イメージ。同じ地中海でもトルコやギリシャ側は水がとても澄んでおり魚影も薄い印象ですが、フランスやスペイン側にいくと濃くなる? そんな印象があります。まだまだ経験が少ないので何とも言い切ることはできませんが地元アングラーのお話を聞いてもそんな感じですね。ですからフランスに来ると期待度は高まります。昨年はチダイを連発した思い出もありますし。フランスでもマダイ系の魚は人気のターゲットで、釣具店でもタイラバの売り場が年々増えています。

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マルセイユからスペイン方面に車で4時間の移動。ペルピニャンという街の港から出船。日頃からこのフィールドを知るフランスのフィールドスタッフたちも同船してくれて心強い釣行となりました。
クロワッサンを食べ古城を眺めながらのスタート。ファーストスポットまでの移動中、右を見ればスペインの国境がすぐそこに見えるそんな場所です。そしてスタートと同時にバイトが連発! タイラバらしい「色替え」「ヘッド形状替え」などゲームを進めるたびに反応があり面白い状況です。Pageot pagreというチダイらしき魚がメイン、そして、グルーパー、ブラウンドラド、ホウボウ、カツオのバイトが連発。ときにマグロの跳ね(接近)があったりと、エキサイティングな海を満喫させていただきました。

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フランスでもタイラバやテンヤは定着しつつあります。タイラバにエビエサをつけたりも。世界各国で結果の求め方は変わり「何が正しい」ということはありません、釣りは可能性を楽しむことなので…。タイラバオンリーでも魚のキャッチ数が劣らなかったことで、地元のアングラーに新しい可能性を、そして考えることを伝えていけました。

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タイラバは世界のアングラーに新しい釣りの可能性を与えるきっかけになるかも?

 

タックルに関して触れさせていただくと、日本でいつも使用している『テイルウォーク タイゲームTZ C71L』のロッドにリールは(同じくテイルウォークの)『ELAN SW VTN73』。それにラインはPE0.8号フロロカーボン5号のリーダーを。そこに最高に相性のよい無双真鯛フリースライドTGヘッド90gを組み合せる。このタックルが最もバイトを引き出しました。とくに最後に行きついた金色のカラーにはヒット連発。ヘッドやカラーの差は、釣れるフィールドだからこそわかりやすく「探す楽しみ」が生まれます。透き通る青い海と魚種の豊富さ、そのワンバイトをかみしめるように巻き続けることができました。