INDEX 【後編】
- 【前編】● どうして水族館が釣り人におススメなの?
- 【前編】● 水族館に出かけたら、ここを見逃すな!
- 【前編】・神戸市立須磨海浜水族園 [兵庫県]
- 【前編】・海遊館 [大阪府]
- ・姫路市立水族館 [兵庫県]
- ・アクア東条 [兵庫県]
- ・城崎マリンワールド [兵庫県]
- ・京都大学 白浜水族館 [和歌山県]
前編に引き続き、後編でも釣り人目線でおススメする水族館と見どころポイントをお届けしよう。まだまだ魅力的な水族館は多く、お魚好きの釣り人には楽しんでいただけること間違いなし! ではご覧いただこう。
水族館に出かけたら、ここを見逃すな! (続き)
姫路市立水族館 [兵庫県]
日本国内では珍しく、手柄山(中央公園)の山頂付近にあり、「山の上の水族館」としても知られている。
地形を利用して建てられたユニークな造りの当館は、1966年に開館し、播磨地方の里地・里海で見られる身近な生きものを展示。本館と新館とが連絡通路でつながっており、本館ではカメやペンギンに会えるだけでなく、子どもに人気の「タッチプール」や屋上には「じゃぶじゃぶ小川」があるなど、実際にお魚との触れ合いも可能。また、じゃぶじゃぶ小川の隣には、播磨の自然を再現したビオトーブもあり、地元の自然を学ぶことができる。
2011年にオープンした新館は、旧モノレールの駅舎を活用しリニューアルした建物。「はりまの里地」と銘打った新館では、その名の通り、播磨の川や田んぼに生息する淡水の生き物を中心に、海外の珍しい生物をも観ることができる。水族館でありながら、まるで「見て・触って・学べる」博物館のようなイメージだ。
本館で観ることができる魚に、ヒラメとマゴチがいる。館内2Fにある水槽は、プールのように上からのぞき込むことができ、砂が敷き詰められている。一見アジやシマイサキが寂しく泳いでいるだけのように見えるこの水槽の砂の中に、私の大好きなマゴチとヒラメが隠れているのだ。マゴチにお目にかかれる水族館は少ないように思うが、砂の中に隠れているマゴチやヒラメが、突如ふら~っと泳ぎだす姿が観れると、得した気分になる。(私だけ…?)
また本館1Fでは、釣り人にはベイトとして、関西では「くぎ煮」として人気のイカナゴを観ることができる。砂地に棲んでいる魚で、驚いたり眠るときには砂に潜るそうだが、外敵がいない水槽の中では自由に、そしてひじょうに機敏に泳ぎ回っている。時期によってサイズが全く異なり、やはり春先は小さいが、時期を追うごとにビックリするほど大きく成長しているのも見もの。
新館の「はりまの里地」では、清流のオイカワやアユ、アマゴの姿を観ることができる。日本らしい清流を再現した水槽の中を元気に泳ぐ魚の姿を観ていると、ゆったりとした時間が流れ、心が癒される。水槽内はあえて堰堤のような段差を設けてあり、実際に魚の遡上シーンを観察することも可能だ。
姫路市立水族館
住所:〒670-0971 兵庫県姫路市西延末440
HP:http://www.city.himeji.hyogo.jp/aqua/
アクア東条 [兵庫県]
1992年に内水面関連知識普及教育施設として開設した「アクア東条」は、加東市の地場産業としての「釣りバリ」の紹介や、内水面利用マナーの指導・向上などを目的としている、数少ない無料の水族館。
バス釣りやへらぶな釣り、ワカサギ釣りでも有名な東条湖に隣接する当施設のバルコニーからは、その東条湖の静かなたたずまいを一望できる。当然ながら淡水の生き物を展示しており、そう大きくない施設ではあるものの、何より無料なのが嬉しい。カメに触れたり、ウーパールーパーやアカハライモリを観ることもできる。近くには家族で楽しめる「東条湖おもちゃ王国」やオートキャンプ場「モビレージ東条湖」もあるので、家族サービスのプランに入れやすい水族館だ。
何と言っても釣り人、特にルアーマンに嬉しいブラックバスを観ることができる。普段ターゲットとして狙い、釣りあげれば当然目にする魚だが、泳いでいる姿を陸の上からではなく、水槽の中で観れるのは楽しい。水槽内のストラクチャーに身を寄せている姿をみれば、「臆病で警戒心が強いんだな…」なんて、次の釣りの戦略を妄想してしまう(笑)。
そして、ドジョウやナマズなど身近だがなかなかお目にかかれない淡水魚を、子どもと一緒に観察できるのもイイ。小さいうちから釣りや魚に慣れ親しむには、落ち着いてゆっくりと観察できる当施設は、釣りを通じた子どもの情操教育におススメだ。(ただの釣りへの英才教育だったりして…)
アクア東条
住所:〒673-1301 兵庫県加東市黒谷1197-23
HP:https://www.hyoturi.or.jp/aqua/