誰もが憧れる魚でもあり、最も親しみのある魚でもあるマグロ
日本人はマグロが大好きというのはあまりにも有名な話し。一年を通して食べられているマグロですが、実はその旬は冬、10月中頃から2月までと言われています。やはり寒い季節に脂の乗った魚というのはどれも美味しいのですが、普段から十分美味しいマグロも旬を迎えるとより一層美味しくなるのです。しかし非常に親しみ深いマグロのことを私たちはあまり知りませんし、マグロを釣ったという釣り人の話はどこか浮世離れした出来事の様に感じてしまいますが、今回は旬を迎えたマグロのお話を色々。
「マグロ」と言ってもたくさんのマグロがいます
クロマグロ、所謂ホンマグロの他にもメバチマグロ、それからキハダマグロ。お寿司屋さんに行くとビンチョウマグロ、なんていうのもよく目にするのではないでしょうか?さらにインドマグロと呼ばれる、ミナミマグロというマグロもスーパーなどで手軽に買うことが出来ます。しかも大きさによってもその呼び名が変わるので一体何種類のマグロが?と思ってしまいますね。ちなみにヨーロッパで一般的にツナ缶として出回っているものの多くはカツオなんだとか。それとシーチキンという言葉は、元々はアメリカで、茹でると鶏肉の様な色と歯ごたえになるビンナガマグロに付けられたニックネームだったそうな。
その美味しさの秘密は?
お話しした通り、マグロにも様々な種類がいますが、その中でも特に有名なマグロがホンマグロ。ホンマグロはサバ科の大型回遊魚で、一般的に台湾近海で生まれ、回遊を続けながら小魚や小型の甲殻類などを食べて成長すると言われています。マグロ全般に言えることですが、彼らの体型は長い距離を回遊するのに非常に適した、流線形のスマートなフォルム。しかもその最高速度は時速100キロメートルを超えるとも言われています。そのスピードで回遊を繰り返し、豊富なエサを追い回すマグロ、その肉質はまるで牛肉の様な身をしています。その身の締まりや旨みを考えると、この運動量がおいしさの秘密なのかもしれませんね。世界中でその価値が認められるその一方で、きちんとした規制が敷かれずにホンマグロの数は年々減っていっているとも言われていて、いつか美味しいマグロが獲れなくなってしまうかもしれません。まずは釣り人から、この魚のことをよく知ってもらうことも大切と考えます。
いつかはマグロ釣り
とても敷居の高い釣りだと思われがちなマグロ釣りですが、近年は比較的ライトなタックルで、近海のキハダマグロやメジマグロと呼ばれるホンマグロの若魚を狙う釣りも非常に人気が高まっています。カツオなどとともにコマセ釣りでメジマグロを狙う場合は、手返しが非常に重要とされていて、群れを常に追いかけ続けるため、ゆっくり休んでいる暇などありません。しかし群れに当たればマグロを数釣り、なんていう夢の様な釣りが出来るかもしれません。そこから徐々にステップアップし、次は大型のキハダマグロ狙い。そしていつかは超大型のホンマグロ、と言いたいところですが、あまりにマグロに没頭するあまり家族から顰蹙を買い…
なんていう話しも耳にしたことがありますので、それだけ魅力のある魚ではありますが程々にしておきましょう(笑)