SUPで釣りしてみない?
初心者向け「SUPフィッシング」入門

最近、海の上に立っているような人を見かけたことはありませんか? サーフィンのように波に乗るわけでもなく、ボートやヨットに乗っているわけでもなく、何やら棒のようなものを持ってスイーッと進んでいるような…? それは「スタンド・アップ・パドル(略称SUP/サップ)」と呼ばれるマリンスポーツ。サーフィンボードのようなものに立って乗り、手に持ったパドルを漕いで水上を進む遊びです。なかには釣竿を持って釣りをする方もいます。
今回は、そんなSUPで釣りをしてみませんか? というお話し。海での釣りを前提に解説します。

SUPをやってみたいけど…どうしたらいいの?

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SUPはボード1枚とパドルがあれば楽しめるマリンスポーツです

SUPをやってみたいけど、道具もないし、どこで楽しめるのかも分からない…そうですよね。でも大丈夫です。たとえば神奈川県の湘南エリアには、たくさんのサーフショップがあり、SUPのスクールを行っているところも多数あります。まずはそのような場所で講習を受けてみましょう。

ボードの上にただ立ってパドルを漕いでいるだけに見えますが、どんなスポーツでも基本が大事。ちゃんと立って、漕いで進み、方向を変える。それをスムーズに行うための基本があるのです。スクールに入れば、そんな基本をしっかり分かりやすく教えてくれます。1時間もすればボードに乗って進めるようになりますよ。

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どんなスポーツでも基本を身につけることが重要。まずはSUPスクールに入ってみましょう

釣りが好きだから…SUPでも釣りしたい!

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SUPフィッシングスクールでは、釣り道具一式を借りられる場合もある

釣り好きな方は、水さえあればすぐ「釣りしてみたい」と思いますよね。もちろん、SUPで釣りを楽しむことができます。しかし、どういう釣り道具を使って、どんな魚をどこでねらえばいいのか? それなりに釣りをしている人だって、初めての海で魚を釣るのはかんたんなことではありません。でも、大丈夫です! SUPだけでなく、釣りも教えてくれる「SUPフィッシングスクール」があるのです。

湘南・茅ヶ崎にはSUPフィッシングスクールがある!

サザンオールスターズの出身地として有名な、神奈川県茅ヶ崎市。いわゆる湘南と呼ばれるエリアに含まれる茅ヶ崎には、SUPフィッシングスクールを開催しているサーフショップがあります。「SUPをやったことがない」「そして釣りもあまり知らない」そんな方にもSUPフィッシングを教えてくれます
SUPのボードやパドルから、ロッドやリールといった釣り道具までレンタル可能なので、手ぶらで行っても楽しめます。茅ヶ崎にはJR東海道線の駅があるので、都心からアクセスしやすいのもおすすめのポイントです。

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SUPフィッシングスクールを開講しているのが、茅ヶ崎にある「ホソイ サーフ&スポーツ」。店の前に立っているのはSUPやサーフィンなどさまざまなスクールでインストラクターを務める吉田太さん

日本初?のSUPフィッシングスクール

SUPフィッシングを教えてくれるのは、茅ケ崎の「ホソイ サーフ&スポーツ」さん。サーフィンの元全日本チャンピオン・細井隆さんがオーナーのサーフショップです。
サーフィンだけでなく、釣りが大好きな細井さんがSUPフィッシングスクールを始めたのは、今から10年以上前の2015年。日本で初めてのSUPフィッシングスクールといわれています。お店はJR茅ヶ崎駅から徒歩10分にあります。

ホソイ サーフ&スポーツ

住所:〒253-0054 神奈川県茅ケ崎市東海岸南1-10-3
TEL:090-7359-2855
HP:https://hosoii.net/

SUPフィッシングで釣れる魚と必要な道具

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SUPフィッシングでは、場所や時期によってさまざまな魚が釣れます。たとえば、茅ヶ崎では秋から春にかけてマゴチ、ヒラメ、シーバスなどがメインターゲットになります

さて、SUPフィッシングではどんな魚が釣れるのか? 極端に言えば、なんでも釣れます。魚の王様マダイ、銀色で可愛いシロギス、美味しいハタ類サバカマスなど、どんな魚でも釣れる可能性があります。

ただし、釣れる魚は時期や場所によって変わります。基本的には沿岸域の魚がターゲットになりますが、たとえば湘南の夏季はシイラ、秋から冬にかけてはワラサ(ブリ)のような大型魚も岸近くに回遊します。
また、ルアーでの人気ターゲットであるシーバス、ヒラメ、マゴチなどもSUPでもメインターゲットになります。美味しいアオリイカだってねらえます。このように、1年を通して考えれば本当にさまざまな魚が釣れる可能性があります。

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マダイも釣れる! マダイの場合はタイラバでねらう

どんな道具が必要?

まず前提としてSUPボードパドルが必要になるのは当然ですが、次にライフジャケットや季節によってはウエットまたはドライスーツが必要になります。スーツには浮力があるので、「ライフジャケットはいらないのでは?」と思うかもしれませんが、やはりいざというときに命を守るためにライフジャケットは必須アイテムです(釣りをする場合は、一般的なライフジャケットではなく浮力がある釣り用のタックルベストが便利です)。
これらはサーフショップでレンタルできるので、最初から購入する必要はありません。

今回はSUPで釣りをすることが目的なので、SUP関連ではなく釣りの道具について紹介しましょう。
SUPフィッシングでは、ボードの上にはあまり多くの道具を持っていけません。ロッドとリールは1~2セットが基本なので、汎用性が高いものがベストです。エサ釣りも可能ですが、今回はルアーフィッシングで考えてみましょう。なぜなら、先に例として挙げた魚のうち、多くの魚はルアーでねらえるからです。じゃあ、具体的にどんなロッド、リール、ルアーが適しているのかを解説します。

【ロッド】

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ボートシーバス用のスピニングロッドはSUPに適しています。少し水深がある場所でマダイをねらうときは、タイラバ用ベイトロッドがあるとよいです

一番幅広く使えるのは、ボートシーバス用のスピニングロッド7ft以下のもの(1ftは約30cm)です。あまり長いと使いにくくなります。バックラッシュなどのライントラブルを考えるとベイトキャスティングロッドは不適当です(ただしタイラバの場合はベイトがよい)。
ロッドのパワーは、だいたい30gくらいまでのルアーを投げられるもの。ブラックバス用の6~6ft半のミディアムライト~ミディアムアクションのスピニングロッドでも構いませんが、重いルアーを投げにくい場合があります。

【リール】

リールのサイズでいえば、2500番~3000番サイズくらいのスピニングリールが丁度よいくらいです。PE1.5号を150~200mくらい巻けるものを用意しましょう。

【ライン】

ねらうターゲットによっても少し変わりますが、一般的にはPE1.5+リーダー20~30lbくらいのセッティングがよいです。リーダーはしっかり結べるように練習しましょう。

【ルアー】

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メタルジグ、スピンテールジグ、ジグヘッドワームの3種はいつでも持っていたほうがよいルアー

30g前後のメタルジグテールスピンジグ20~30gジグヘッドにワームをセットしたものがあれば、シーバス、ヒラメ、マゴチ、サバやワラサ(イナダ)、シイラなどがねらえます。最初は、これらのルアーが合計10個程度あれば充分です。

【小物類】

替えのリーダー、ラインカッター、ペンチ、ルアーを入れるための小さめのタックルボックスなども必要です。それとルアー交換が楽になるスナップがあるといいです。あとは偏光グラス帽子など…。大体、ここまで書いたものがあれば釣りができます。

【あると便利なもの】

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のめり込んでくるといろいろなものを入れるバスケットを取り付けて、そこに必要品をセットするようになります

あると便利、というよりは最終的には必需品と言えますが、思わぬ大物が掛かったときのためにランディングネットや魚の口をつかむフィッシュグリップがあるとよいでしょう。ほかには、ロッドの落水を防ぐためのコード(スパイラルコードなど)をセットしておきましょう。

どうやって釣るの?

釣り方はそれぞれの魚によって違います。
たとえば、ヒラメやマゴチは意外と波打ち際に近いところをねらう方が釣りやすいです(だから、陸から釣りをしている人に注意)。ジグヘッド+ワームやスピンテールジグを巻いてときどき落とすといった、シンプルな釣り方でかまいません。
ワラサ(イナダ)やサバは、鳥が多く飛んでいるエリアや潮目といわれる潮の流れ具合が変わっているところをメタルジグでねらいます。メタルジグは、ただ巻きでときどきシャクる程度のアクションで充分です。
ハタやカサゴは岩がたくさんあるところでワームを使う、といった感じになります。

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写真の魚はアカハタ。根魚と呼ばれるハタやカサゴは、岩が多い場所に棲息します。どういった場所で何が釣れるのかによって、最適な道具が変わってきます

行く場所や時期によってねらいやすい魚が変わりますから、情報収集がとても大事になります。何しろ、釣り船と違って自分自身で魚がいるところを見つけなくてはいけないのがSUPフィッシング。まずはサーフショップや釣具店で情報を得ましょう。

海には守るべきルールとマナーがある

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どんな場所でも、海にはルールがあります。初めて行った場所で、何も調べずにいきなり海にSUPを浮かべることは絶対にやめましょう

「広い海は誰のものでもない、自由だ!」と思われる方もいるかもしれませんが、海を生活の場としている漁師さんや釣り船はもちろんのこと、さまざまなマリンレジャーを楽しむ方など、多くの方が海を利用しています。
例を挙げれば、「ブイが浮いている所には、漁師さんが仕掛けた網や漁具が設置されているので周辺で釣りはしない」「サーフィンをしている人にはあまり近づかない」などです。そのように、さまざまなことに注意を払ってトラブルや事故がないようにしましょう。

もちろん天候や海の状況にも注意が必要です。サーファーの間で“オフショア”といわれる岸から沖へ吹く風が強いと、岸へ帰ってくることができなくなりますし、波が高くなる予報のときは海に出ることを諦めるのも、安全対策の一つです。
SUPフィッシングのルールとマナーについては、「NPO法人SUPU」という団体のHPで詳しく紹介されているので、海に出る前にぜひ確認しておいてください。

SUP マナーと心得 | Stand Up Paddle Union

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釣れたらいいな、くらいの気持ちでトライしてみましょう。海に浮かんでロッドを振るだけでも気持ちいいです

ボードに乗って海に出て、パドルで漕いでいく。それだけでも気持ちがいいのに、釣りをして魚が釣れたら最高ですよね! ただし、魚を釣るのはそうそうかんたんではないので、「SUPで遊ぶついでに、魚が釣れたらイイな~」くらいの気持ちで気軽にトライするのが正解です。
道具においても、最初からそろえるのは大変ですから、まずはスクールやレンタルなども上手に利用して、海を楽しんでみましょう。

気持ちよく海遊びできるシーズンはまさにこれからです! この夏、ぜひSUPフィッシングにトライしてみてください。


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レポーターREPORTER

柳沢 テル
プロフィール:柳沢 テル
幼いころから地元の川で釣りを始め、バスやソルトなどのルアーフィッシング全般から船釣りまで、さまざまな釣りを楽しんできた経験を持つ。現在の本業は釣具メーカー勤務のサラリーマン・アングラー。