寒さ知らずで冬を満喫!
ドーム船で楽しむ手軽な河口湖のワカサギ釣り

実際にやってみた!ワカサギ釣り体験記

というわけで、2年ぶり2回目のワカサギ釣り! 前回は相模湖でわずか11尾という、正直ちょっと恥ずかしい結果に終わったという苦い経験が(笑)。ただ、「ポワル」さんのSNSを見ると連日好釣果が報告されていたので、今回は期待を胸に挑戦しました!

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今回用意した仕掛。左:瞬貫わかさぎ 速掛型 5本鈎、中:瞬貫わかさぎ 速掛型 6本鈎、右:瞬貫わかさぎ 速掛型 広層ロングハリス6本鈎(すべてハヤブサ)

仕掛の扱いと釣り方の基本

実際の釣りは、レンタルタックルのお陰でとてもスムーズに始められました。仕掛には小さなハリが5本ほど連なっていて、そこにエサを付けていきます。今回使ったのは「紅サシ」という虫エサ(これをサシエとして使います)。虫が苦手な人にはちょっとハードルの高いビジュアルかもしれません(笑)。

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初めての人にとってはなかなかの衝撃かもしれない見た目

見た目だけでも十分パンチがありますが、よりワカサギを寄せるために、この紅サシをさらに半分にカットします。切ると中からエキスのような汁が出てきて、どうやらそれがワカサギにはたまらない“ごちそう”らしいのです。少し勇気がいりますが、ここは釣果アップのために頑張りどころ。

サシエは、虫の上側と下側の両方を1本ずつのハリに引っ掛けてから真ん中を切るようにすると扱いやすく、キレイに仕上がります。また、ワカサギ釣りのハリはとても小さく細いので、必要に応じてメガネ(とくに老眼鏡)があると安心です。私はメガネをかけずにサシエを切ろうとしてうっかりハリスまで切ってしまい、開始早々仕掛を1つ無駄にしてしまいました…。

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こうやって切ると、手にエキスが付きにくく扱いやすい

基本的な釣り方はとてもシンプルで、流れはこんな感じです。

  • ①仕掛をゆっくりと底まで落とす
  • ②底を取ったら、数回軽く竿を上下して誘う
  • ③そのまま竿を置き、穂先のアタリを待つ
  • ④アタリが出たら素早くアワセる
  • ⑤ワカサギが掛かったら、一定スピードで巻き上げる

アタリの取り方はハゼやキスのように手元へ「ブルッ」と伝わるものではなく、穂先がわずかに震えたり沈んだりする動きを「目で見て」判断します。ワカサギ専用の電動リールを使う場合は、オモリの重さに合わせて穂先(扁平穂先など)を交換し、よりアタリが取りやすいよう調整することもあります。

ただ、今回のレンタルタックルは穂先の交換ができないタイプ。もしかするとアタリを見極めづらかった要因の1つだったかもしれません。といいつつ、そもそも私の誘い方が上手くなかった可能性も大いにありますが…(笑)。

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電動リールは状況に合わせて穂先を変えられる

アタリを感じる瞬間と釣り上げる楽しさ

ワカサギの仕掛には、だいたい5~6本のハリが付いています。ねらうはもちろん「連掛け」で、3尾、4尾、できれば5尾! といきたいところですが、これがなかなか難しい…。群れが入ったタイミングをねらって何度か挑戦してみたものの、今回の最高記録は4尾でした。

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やったね! 4連掛け!

穂先がわずかに動いて「掛かった!」と分かっても、ここで焦ってはいけません。すぐに巻き上げてしまうと連掛けはできないし、かといってじっくり待ちすぎると、掛かっていた魚が外れてしまうことも。焦らず、でも待ちすぎず…この「ちょうどいいタイミング」をつかむのが連掛けのコツなのでしょう。しかし初心者の私にはなかなか難しく、望むようには釣らせてくれませんでした。

とはいえ、2尾の連掛けならわりとコンスタントに成功し、ときどき3尾掛かるとテンションアップ! 何尾掛かっているかは巻き上げるまで分からないので、糸を巻いていく途中でわずかな重みを感じると、それだけで「きたかも?」と期待が高まりました。

また、釣れた数を仲間と比べて盛り上がったり、静かなドーム船内で近くの釣り人とちょっとした会話が生まれたりと、ゆるいコミュニケーションもこの釣りの魅力。淡々とした時間のなかに、ちょっとしたドキドキや交流があり、気が付くと数時間があっという間に過ぎていました。

持ち込むと快適度が上がる便利アイテム

今回お世話になった「ポワル」さんは、設備やレンタル品も十分にそろっているので、手ぶらでも問題なく楽しめます。とはいえ、ちょっとしたアイテムを持参すると、釣りのしやすさや快適さがぐんとアップします。

●ピンセット

米粒サイズのサシエを、さらに小さなハリに付ける作業は、慣れていないと意外に時間がかかります。エサやハリをピンセットで軽くつまんで固定するだけで視界が広がり、作業もスムーズに。1つあると作業効率が大きく変わります。

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●カウンター

釣れたワカサギの数を数えるのにとても便利。釣果が増えてくると「今何尾だっけ?」と分からなくなりがちですが、カウンターがあれば1尾釣れるたびに「カチッ」と押すだけでOK! 途中で数を見返してモチベーションが上がったり、仲間との釣果比較にも役立ちます。釣りの記録を残したい人におすすめです。

どちらのアイテムも100円均一ショップで手軽に購入できるので、ワカサギ釣りに行く前にサッとそろえておくと安心です。ちょっとした道具があるだけで作業のしやすさが大きく変わり、釣りの快適度もぐんとアップしますよ。

旬のワカサギを美味しくいただく

そんなわけで、今回の最終的な釣果は55尾でした。前回の11尾よりは大きく成長したものの、できれば100尾に届きたかったというのが正直なところです(笑)。ですが、ありがたいことに同行した友人が釣果を少し分けてくれたので、持ち帰り分は思ったよりも十分な量に! せっかくなら“釣ったその日”に味わってこそ、というのもワカサギ釣りの醍醐味の1つとばかりに、釣れたワカサギを天ぷらでいただくことにしました。

本来ワカサギの下処理には、腹のあたりを指で押して肛門から汚れをしごき出す方法がありますが、1尾ずつやるのはなかなか骨の折れる作業。
そこで今回はワカサギをボウルに入れ、塩を振って軽くこすり洗いし、水で流すだけのかんたん処理で済ませました。

そのあとはペーパーで水気をよく切り、ビニール袋に入れ、小麦粉を投入。袋をシャカシャカ振れば衣付けは完了です。あとは180℃で2分ほど揚げれば完成。「揚げる・食べる・飲む」を延々ループしていました(笑)

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ハマる理由が分かる! 止まらない美味しさ

河口湖のワカサギ釣りは、初心者でも気負わず楽しめて、気が付けば夢中になってしまう魅力が詰まっていました。道具はレンタルで十分、ドーム船は冬でもポカポカ、そして連掛けが決まったときのあの嬉しさ! 「ハードルが高そう」というイメージとは裏腹に、実際は誰でも気軽に挑戦できる冬のレジャーです。

寒い季節こそ、暖かい船内でゆったりと竿を構え、群れが入る瞬間を待つ時間が心地よいもの。次の休日は、富士山を眺めながらワカサギとの駆け引きを楽しんでみませんか?