アウトドアガールConnieの週末どこ行こ？ 雄大な自然に触れる釣り旅！
「聖鱒」を求めて広島は芸北へ！

芸北ってどんなとこ？

広島県のとある場所に稀少な鱒（トラウト）がいるらしい…そんな情報を頼りに、春先のまだ積雪が残るなか、芸北（広島県山県郡北広島町）を訪れました。
芸北と聞いてピンとくる方は少ないと思いますが、広島の北西部や旧安芸国北部にあたるエリアを芸北や芸北地域と呼ぶそうです。

初めて訪れたこの場所は、24時間開いているコンビニが1軒もないような田舎町。逆にいえばそれだけ自然との距離が近く、日常や時間を忘れさせてくれるおおらかさがある町といえます。深呼吸すると、空気が澄んでいて本当に空気が美味しく感じるほど。湿原や滝、湖など雄大な自然を巡るトレッキングコースなどもあり、釣りが趣味の方でなくても満喫できる魅力がたくさんありました。

聖湖の聖鱒

「聖鱒（ヒジリマス）」とは、聖湖（ひじりこ）に生息する陸封型サツキマスのこと。本来、川で育ったアマゴが海に下って銀毛化（魚体が美しい銀色の鱗に覆われる状態）し、小魚などを捕食しながら大きく成長、そして再び川に遡上するものをサツキマスと呼びます。しかし、海ではなく湖でも同じ現象が起こり、それらは降海型と区別され「陸封型」や「ランドロック」といわれ、県外からねらいに来るファンも多いのだとか。

例年ならば、ぼちぼち釣果が上がるころと聞き遠征日程を組んでいましたが、今年は思いのほか残雪が多く、川や湖に雪代が入ったせいで湖の水位がかなり上昇していました。お陰で魚が回遊しやすいポイントが沈んでしまい、そこまでたどり着けないという、大変アプローチしにくい状況…。
もともとは湖に立ち込んで高番手のフライロッドを振り、聖鱒をねらおうという予定でしたが、湖面上昇により全然ウェーディングできず、バックキャストのスペースが取れないため断念。ルアーロッドに持ち替えアタックすることにしたのでした。

ルアーとはいえ、湖という広範囲を回遊している魚をねらうのは難しく、運やタイミングがかなり影響する釣りです。ポイントを絞りづらい状況下で投げ続けるのにも限界があり、結局釣りの方はあえなくタイムオーバー。初日の夕マズメだけという短時間のチャレンジではありましたが、残念ながら聖鱒の姿を見ることは叶いませんでした。

山奥の秘境へ

山奥のルートを途中までは車で行き、そこから先は雪が残る山道をひたすら歩いて進みます。源流域となる山奥の秘境では、「ゴギ」と呼ばれる中国地方固有のイワナが釣れるとのこと。知人にガイドをお願いして山道を進んでいくと、よい渓相の川が見えてきました。
川幅はそんなに広くなく、対象魚も30cm程度までと小さいので、いつも渓流で使っているフライタックルで挑むことにしました。

先端にドライフライを付けキャストしてみると、さっそく何かがフライを突っつきにきました。魚のサイズが小さいようでフッキングには至りませんでしたが、そんなやり取りを何度か繰り返しながら進んでいくと、少し流れの速い落ち込みの横で「パシャッ！」と魚がフライに食いつきました。まだ小ぶりのサイズではありましたが、釣れたのは天然アマゴでした。

独特の模様をもつ「ゴギ」という魚

案内してもらったルートは秘境というだけあって、ほとんど釣り人が入ることはなく、比較的かんたんにゴギが釣れると聞いていたのですが、フタを開けてみると、なぜか釣れども釣れどもアマゴだらけ。ガイドしてくれた知人の方も、「あれ？　なんでだろう？」と首をかしげるばかり…（笑）。

ホームリバーがヤマメ系河川なので、天然アマゴが釣れるのももちろん喜ばしいことではありながら、中国地方といえば一度は釣ってみたいゴギ。できることなら、あの背中から頭まで続く白斑をこの目で見てみたかったのですが、ゴギは一体どこへ行ってしまったのか…。
結局、この日竿を出した誰にも、ゴキが掛かることはなく終了。これはまた、聖鱒とともに再挑戦したいと思わずにはいられない釣行となりました。

今回お世話になったお宿「芸北オークガーデン」

釣り旅の拠点としたのは「芸北オークガーデン（テキストリンク：https://g-oak.jp/）」さん。今回は宿泊で利用しましたが、温泉やお食事処は日帰り利用も可能。海の幸と山の幸をふんだんに使った夕食がボリューム満点で、牡丹鍋やアマゴの塩焼きといった郷土料理のほか、おばんざいとフルーツを融合させた創作料理が一風変わっていて楽しめました。
また、グランピング施設も併設しているので季節によってはBBQを楽しむのもいいですね！

お土産にいかが？「芸北サーモン」

ご当地ブランドサーモンである「芸北サーモン」もオススメの1つ。
通常、サーモンといえば海の魚をイメージしますが、芸北サーモンは、標高の高い源流域で育てられた（内水面養殖）ドナルドソン系のニジマス。脂は少なくあっさり系でトラウト特有の水臭さもなく、弾力のある食感が特長の北広島町産のブランドサーモンです。

そんな芸北サーモンがオシャレな装いの缶詰に♪　醤油煮、スモーク、コンフィ、アヒージョと4種の味が楽しめます。そのまま食べてもサラダやパスタに混ぜてもgood！　お酒のアテにも。パッと目を引く可愛らしいパッケージなので、お土産にすれば喜ばれること間違いナシ。

本場広島お好み焼をいただく！「三八松浦」

広島といえばやっぱり「広島お好み焼き」。せっかく本場に来たのだから食べないわけにはいかないと、地元の方に教えてもらった「三八松浦（テキストリンク：http://www.san-pachi.com/）」さんへ。広島お好み焼きを食すのは初めてで、目の前の鉄板にくぎ付けでしたが（許可を取って撮影させていただきました）、調理のダイナミックさとキャベツのボリューム、そして生地の薄さに驚き！
同じ「お好み焼き」という名前ですが、関西人の私が普段食べているお好み焼きとは実は似て非なるものだという発見がありました。しかし、どちらもそれぞれの美味しさや楽しみ方がありますね！　そして粉もん×ソースは正義だと納得しました（笑）。