SUPフィッシングで旬の魚を!
夏の高級魚「マゴチ」をねらう

気温も水温も上がってきて、いよいよSUPフィッシング本番の季節となりました。今の時期、SUPフィッシングにぴったりなターゲットが今回ご紹介する「マゴチ」。釣りやすさもありながら、強烈な引きと食べて美味しいマゴチの魅力についてご紹介します。

マゴチの魅力

「マゴチ」って名前は聞いたことはあっても、ねらって釣ったことある方はあまりいないかも。でも、ねらってみるとなかなか奥が深く、もちろん食べて美味しいのでハマること間違いなし! そんなマゴチの魅力は一体どんなところでしょうか。

01_ マゴチ釣果

マゴチはアジやタイなどのように海の中を泳ぎ回ったりせず、ヒラメと同様に海底に暮らす魚です。見かけはちょっとブサイクですが、それがまたカワイイ(そう思うのは私だけ?)。 そして、海底にじっとしているので、人間でいうと体育会系ではなく文化系かと思いきや…、いえいえマゴチは立派な肉食系の運動部なのです!
茶色い魚体は海底の砂に同化し、エサが通ると目にも止まらぬ速さで捕食して丸飲みしてしまいます。人間がそんな食べ方したらお母さんに怒られるな…(笑)。

そんなマゴチは意外とパワーファイター。掛かった瞬間から首を大きく振ってハリを外そうとする「首振りダンス」はマゴチならでは。独特の引きがクセになる、見た目より中身に魅力が詰まった魚なんです。また、マゴチは夏が近づくと産卵のため岸に近付いてきます。しかもサイズは大きいと60cmを超えてくるものもいます。

マゴチは小さいより大きい方が味がよく、ヒラメと違い初夏から旬を迎えます。「照りゴチ」などといわれる高級魚なんです。プリプリの白身は薄く切って刺し身にしたり、唐揚げにしても最高に美味です。料亭などでしか味わえない高級魚が家庭でも楽しめちゃいますよ♪

マゴチとSUPは相性がイイ!

02_ SUPフィッシング

夏が近付くとマゴチは浅場に寄るため釣りやすくなります。ただ、ショアからねらえる場所までは接岸していなかったり、ねらえる場所はほかの釣り人がいて入れなかったりすることも多くあります。しかしSUPであれば、ショアからでは届かない場所へのアプローチが可能で移動もしやすく、そのような場所では魚もスレていないため、とても釣りやすいのです。

ちょっと沖へ漕ぎ出すだけで、ショアからでは得られない解放感を味わえるうえ、ほかのアングラーから攻められていないフレッシュなマゴチと出会う確率が格段にアップします。

03_ ヒラメ釣果
マゴチ以外にヒラメが掛かることも

ポイントとねらい方

さて、マゴチはどんな場所にいてどう釣ればよいのでしょうか? SUPなら意外とかんたんにビッグサイズがねらえちゃいます!

どんな場所で釣るの?

04_ 浜辺

マゴチは夏が近付いてくると水深30m前後の浅場に集まってきます。相模湾では水深10mくらいの場所でも釣れちゃうのです。SUPフィッシングを始めたばかりの方にとっても、岸寄りの釣りなので安心ですね。
ねらうポイントは砂地であればチャンスあり! マゴチは砂に隠れて獲物が通るのを待ち構える魚ですので、エサを追いかけ回すのではなく、目の前を通る魚を一瞬で捕食します。食べられた側は気付いたらマゴチの口の中…なんだか気の毒ではありますが…。

釣り方はいろいろ♪

マゴチねらいの釣り方でオススメなのは、「ルアー釣り」「泳がせ釣り」です。

ルアー釣りならワームでボトムをズル引きしたり、ゆっくり泳がせたり、バイブレーションで活性が高い個体を効率よく探るのもよいですね。いずれにせよ動くものに反応します。
待ち伏せ型のマゴチは泳ぎ回るのが苦手なので、ボトム付近を探ることが大切です。

05_ マゴチ
広く探りたいときはバイブレーションをスローに引いてくるのも◎

次に泳がせ釣りについて。初夏からはイワシも岸寄りにたくさん回遊してきます。サビキでイワシを釣ったら、すぐに泳がせ釣りの仕掛にイワシを掛けてボトムに落とし、そのままアタリを待つだけ。なんとも地味な釣りですが、マゴチ以外にもイカやヒラメなどいろいろな魚が食い付いてきますので飽きません。お土産確保を優先したい方にオススメの釣り方です。

SUPで釣る際のコツ

06_ SUPイメージ

SUPはショアからの釣りと違い、風がなくとも潮の流れで常に移動しています。完全な潮止まりでない限りは、あまり遠くにキャストする必要はありません。ちょい投げ程度で十分です。
潮に流される分、リーリング(ラインを巻き取る)スピードがゆっくりでもボトムをトレースしやすく、より長い時間マゴチにアピールすることができます。また、マゴチは口が堅いためフッキングし難い魚でもありますが、ショートキャストであれば距離が近く、より力強くフッキングさせることができます。そのため、キャッチの確率も上がるのです。

07_ ジャックアイTG
潮が速い場合はタングステンジグもおすすめ

美味しく食べよう!

マゴチは独特の体形のため、さばき方に多少コツがいります。今はいろいろな動画でさばき方が投稿されているので、それらを参考にコツさえつかめば意外とかんたん。何よりも、ほんのり甘い白身とプリプリの食感が病みつきになる、美味しい魚です。

向いている調理法

その外見に似つかわしくなく白身がキレイなマゴチ。夏に旬を迎えるその身質はほんのり甘いので「お刺身」が鉄板です! そして、火を通せば鶏肉のようなプリプリ感も楽しめるので、「揚げ物」にもひじょうに向いています。
そのほか、頭からは上質な出汁が取れるので、「味噌汁」「潮汁」にも最高に合いますよ。

08_ マゴチの刺身
ほんのり甘くプリプリの食感がたまらない! マゴチの刺身は鉄板!

私のおすすめ料理

これからの時期はやはり刺身がおすすめですが、夏場はとくに「カルパッチョ」が個人的におすすめ!
マゴチを薄い刺身にして皿に広げ、お好みの香味野菜をちらして塩コショウ、オリーブオイルを回せば出来上がり。かんたんに作れてサラダ感覚で食べることができるので、暑い夏でもさっぱり美味しくいただけちゃいます。

そしてもう1品が「唐揚げ」です。3枚におろした身を適当なサイズにぶつ切りし、片栗粉をまぶして揚げるだけ。私は塩に乾燥させた柑橘類の皮を細かくして混ぜた「柑橘香るさっぱり塩」でいただくのが好み。ビールのおつまみにも最高で、夏の夕暮れに最高の一品となります。

09_ マゴチの唐揚げ

今回は今の時期におすすめのターゲット「マゴチ」についてご紹介しました。ショアからねらうのは大変な魚も、SUPフィッシングなら意外とかんたんにねらえちゃいます。日焼けに気を付けて、釣っても食べてもオイシイ高級魚にチャレンジしてみてはいかがでしょうか♪


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レポーターREPORTER

小川 将司
プロフィール:小川 将司
美味しい魚を本気でねらうSUPアングラー。小学校よりバスフィッシングを始めて高校からはサーフィンにハマる。波のない日は釣りを楽しんでいたが、サーフボードに乗って沖に出て釣りを楽しむことができないか模索していくなかで10年ほど前にSUPフィッシングに出会う。ショアやボートからのルアーフィッシングも大好きで、相模湾を中心に四季の魚たちをねらって奮闘中。
インスタグラム:
@ogawa3797 (URL: https://www.instagram.com/ogawa3797/)