FISHFRIENDS×HEATコラボ企画 釣りをやっていてよかった!!
生涯初の釣り友との出会い、そして釣り方の発見!?

記事提供:フィッシュフレンズ【FISHFRIENDS】

私は週末アングラー、一般的なサラリーマンです。会社に行くと定時まで工場で仕事です。このルーティンを1週間こなしますが、週末に釣りに出掛けるのを楽しみにしています。
そんな私が「釣りをやっていてよかった」と感じた人との出会い、エピソードをお届けします。

釣りに協力的な家族、その「条件」とは?

まずはサラリーマンアングラーとしての私の状況を少々…。
わが家は妻も子どもも魚料理が大好きで、「趣味が釣り」という点には協力的です。やはり、釣って帰った魚は、スーパーで売られている魚とは一味も二味も違うようです。ただし、わが家には条件があります。それは、「釣ってきた魚は食べられる状態にまでする」ことです。よくいう「遠足は家に帰るまでが遠足です」って学生時代いわれていたのと同じですね。おかげで魚をさばくのは上手になりました。
調理というほどでもなくお刺身が基本的に多いのですが、ひと手間加えるともっと美味しくなったりするので、意外と料理も奥が深いと感じています。醤油1つでもぜんぜん魚の味が変わります。

休み前には、「明日何を釣りに行くか?」「ここ最近の釣果は?」「明日の天気は?」と携帯を見てソワソワ。こんな感じで1週間あっという間に過ぎていきます。

釣り場での出会い

そんなある日のこと。「1尾でも魚の引きを味わえたらいいやっ」と、いつも通りにルアーをキャストしていると、自分のルアーにはなかなか食いつかなかったものの、隣のアングラーの竿が大きく曲がりました! しかしこのとき、この出会いが私の釣りに対する思考を大きく変えるとは思ってもいませんでした…。

相手は結構な大きさの青物らしく、走る走る! 見るとロッドはかなりライトなものを使っているようです。見るに見かねて声をかけました。まずドラグを少しきつめに、そして魚に主導権を握らせないようにロッドとラインの向きをアドバイス。
この手の釣りは私にとっては得意分野です。ゆっくり落ち着いてやり取りしてもらい、近くまで寄せてもらいました。無事タモ入れして労(ねぎら)いの言葉をかけると、すごい笑顔でテンションMAX! 生まれて初めて青物をキャッチしたそうです。ふと気になってロッドを見ると、やはりライトロッド。聞くとタチウオのテンヤ仕様とのことでした。こんなセッティングでよくキャッチできたものと、感心しました。

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見事、お隣のアングラーが青物をキャッチ!

そのあと私にもヒット! ショアジギング仕様なので難なくキャッチ。晩御飯のおかずゲットでホッとしたところに、さきほどのアングラーが缶コーヒーを持ってきてくれました。それから私の竿、リールのスペックをまじまじと観察、そして質問責め…(汗)。「ふむふむ」と私の今のスペック説明を聞き、「携帯で写メを撮らせて」と…。そしてこの日は別れたのでした。

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無事、私も晩ご飯のおかずをゲット!

嬉しい再会とタチウオ釣りのお誘い

1週間が過ぎ同じ堤防に出向くと、そこには先週のアングラーが!! 顔を見た途端、走り寄ってきてニコニコ! 竿とリール、タモまで新調したと見せてくれました。私と同じメーカーではありませんでしたが、いい感じのスペックです。聞けばあれからすごく勉強したらしく、話し込むうちに仲よくなりました。そして気が付けば、私にも生涯初の「釣り友」なるものができたのでした。

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そんな彼にしばらくして釣りに誘われました。ターゲットはタチウオです。私も地元ではシーズンにドジョウを使ったテンヤやウキ、ワインド…など、一通りやっていたので、人よりも釣る自信がありました。ある堤防では 地元のオジサンに「タチウオの鬼」って呼ばれていたくらいです。

ところが、誘われて出掛けた先は海ではなく川(?)、そして、夜ではなく日中(?)でした。ハテナマークいっぱいの状況。今までやったことがないシチュエーションでした。
釣り友はこのタチウオ釣りに関してはかなりやり込んでいる様子です。あのときテンヤ仕様の道具を持っていたのは、あとで聞いたところによると、タチウオ釣りの帰りにふと寄ったからとのことでしだ。そしてこの釣りに関してはお師匠なる人もいるようで、なんだか本格的なようでした。

釣れないタチウオ…
解決策はなんと!オリジナルワームメソッド??

事前の話では「多分釣れないよ~」っとニヤニヤしていた釣り友。「釣ってやる!」といつも通りにテンヤ、ドジョウでキャストしましたが、釣り友をチラリと見るとワームを使っています。「真っ昼間にワームで??」どうみてもエサを使っている私に分があると思いましたが、なぜか釣れません……。ショートバイトはあるものの乗らないのです。じっくり探りたいとも思いましたが、底は岩が多く根掛かりしてしまいそうでした。
どうしたものか? と釣り友を見ると…??? 釣っている!? というか4、5投するごとに1尾、ホイホイと…。焦りと海とのギャップに翻弄されながら、時間だけが刻々と過ぎていきました。タチウオだけに時合いを逃してはならないと、投げても投げてもダメ…。ショートバイトっぽくアタるのですが乗ってはくれないのでした。

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釣り友が休憩とばかりに歩いてきました。もう20尾前後は釣っているでしょうに私はボウズ…。完敗です。そんな彼が近づいてきて「これ使ってみて」と、手に持ったワームを手渡してくれました。
見ると既存のワームにトレブルフックを取り付け、改造を施したお手製のワーム。よくできています。ワーム自体はお見せすることがでませんが、テンヤのように尻尾のみでのアクションではなく、ソフトにかつ、的確にフックセッティングされているようです。ワーム全体でのアクションで誘う、そんな仕様でした。

私にワームを手渡すと釣り友は戻って行き、後ろで腕を組んで川を眺めていたオジサンと話をしていました。そして私は、「これさえあれば! 私にだって…」と意気込んでキャスト! しかし、期待に反して釣れない…なぜ? いろいろ試してみましたが今度はバイトすらありません。
すると、さきほどのオジサンが私の後ろへ来てじっと見ています。「にいちゃん、投げたら4秒待って10回位巻いてを繰り返してみ。巻くのも早巻きで。待ったときにガツンとくるからよ。あと、釣れてる人の動作をよく観察してみ。今は、このパターンやけどまた変わるよ」とだけ愛想よく教えてくれたのでした。

やってみよう! キャスト後、指示通り巻きからのステイ。そしてまた巻き始めようとした瞬間、ビクビクっときました。すかさずフッキングすると、乗った! 待望の1尾目です。 嬉しかったぁ! それからもパラパラと釣れましたが、何か奥歯に物が挟まったような感じで、この日は納竿となりました。

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ラーメン屋でまさかの!?

道具を片付けていると、釣り友が「ラーメンでも食べに行こう」と…。お店に着くとなんとそこにはさきほどアドバイスをくれたオジサンが! そう、この店のオーナーだったのです。
ラーメンを注文して待っていると、タチウオ用の自作ルアーを山盛りお盆に乗せて持ってきてくれました。基本的に同じワームをベースに製作しているそうですが、どれもタチウオに噛まれて歯型が付きズタズタの状態。ブレードが付いたものや、試作品もありました。そんなオーナーはラーメンを運んできてニコニコと厨房へと戻って行きました…。

釣り友が「この歯型の場所からフックの位置を決めて、どの辺を噛んでくるのかを研究して、今の位置になったんよ」と説明してくれました。海と川の大きな違いは「タチウオの向き」だそうです。縦に近い立ち泳ぎかホバリングからのバイトなのか、流れにそって泳ぐ横からのバイトなのかなど、ラーメンを食べながらいろいろ教えてくれたのでした。
タチウオ(テンジクタチ)は奥が深いなぁ。そう、私のハリはほぼ下からがメイン、完全に海仕様でした。だから川での横からのバイトに弱く、フッキングしにくかったのです。そして水深も関係がありました。海は深いけど川はそれほど深くない。障害物も多く、根掛かりしやすい場所です。どちらかというと、この釣りは「動きの釣り」だと教えてくれました。

そっと横からオーナーが料理を差し出してくれました。オーダーしてないのですが……タチウオの特製お寿司とマリネ! 隠れメニューで釣れたときのみ出しているとのことでした。「楽しかったかぁ? また釣りにこいや~」そう言って厨房に戻って行きました。
ありがたくいただくと、これがまた絶品! 生まれて初めてこんな美味いタチウオを食べたのでした(プロが作ったので当然ですね)。

その後、私もワームを自作してみました。まだイマイチな仕上がりではありましたが、先日の釣行で、自ら作ったワームで釣れたときはすごく嬉しかったですね。なぜなら、もちろん既存のルアーでも釣れるのですが、やはりその場所その場所での独特な仕掛や工夫、そこにたどり着くまでの膨大な時間や労力といったプロセスを経ていますからね。
また、正直 1つもらってコピーを作ればとも思ったのですが、そこまで行き着く苦労を考えるととてもとても…。アドバイスをもらって、こういったことを試行錯誤するのもまた釣りの醍醐味です。

ひょんなことから釣り友ができ、その釣り友が今ではタチウオ釣りの師匠となりました。私は彼にとっては青物釣りの師匠。こんな関係で仲よくやっています♪
釣り場での素敵な出会い、釣りをやっていて本当によかったと感じています。

企画・記事協力:FISHFRIENDS


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レポーターREPORTER

みーやん
プロフィール:みーやん
大阪府在住
小さいころから父親の影響で釣りが大好き。「釣り」と付くものはなんでも 1度はチャレンジしてみたい! 釣った魚は美味しくいただくがモットーです。夢は「自分の体重以上の魚と格闘して釣り上げる」ことです♪