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大事な釣り道具のメンテナンス、みなさんはどうされていますか? 自分でリールを分解してメンテナンス? それができる人は素晴らしい! でも私みたいに自分でできない人は……。
メーカーにオーバーホールに出すのも安心な選択肢ですが、なんせ時間が掛かるし、お値段も「どれぐらい掛かるのー?」とちょっと不安…。
そんな方にはリールの修理やオーバーホールを請け負ってくれる、修理専門店もオススメです。私が普段お世話になっている専門店さんを例に、リールのオーバーホール体験記をお届けしましょう。
街中にあるリールの修理屋さん
まずはメールで修理の予約を
私がお世話になっているのは、大阪府泉佐野市にある「リール屋ピカレスク」さんという小さなお店。こちらでは郵送でのオーバーホールもお願いできます。しかし、メンテナンスして返送してもらうまでは、やはり時間が掛かるので、お近くの方は即日修理対応の持ち込みがオススメ。持ち込みにはあらかじめメールでの予約が必要です。
メールでの予約の際は、メンテナンスしてもらいたいリールの「機種名」「購入年」「不具合の状態」などを、できるだけ詳しくメールに明記しておきましょう。数日中にピカレスクさんから返事がきます。
時期によっては混雑していることがありますが、運がよければすぐに診てもらえるかも!? くれぐれも日数には余裕を持ってメールしてみてください。
今回はメールをした週末に、たまたま空きがあるとの返事をもらい、早速お邪魔してきました。

リール屋ピカレスク
住所:〒598-0043 大阪府泉佐野市大西1-6-3
TEL:072-462-0163
HP:https://picaresque.jp/
南海本線泉佐野駅下車徒歩3分 谷口病院前
営業時間:13時~20時 ※最終受付19時
定休日:月・火曜日
お店にリールを持ち込む
予約した時間に訪問。ドア横のインターホンを押すと、店主と猫ちゃんが迎え入れてくれました。

猫好きの店主の作業部屋にはいつも複数の猫ちゃんが出たり入ったり。猫アレルギーの方はお隣のお好み焼き屋さんで、美味しいお好み焼きを食べながら作業終了を待つのもオススメです。
私は店主とお話しするのも楽しみの1つなので、持ってきたリールの症状などを伝えながら、作業を後ろから覗かせてもらっています。今回は3台のリールを持参して診てもらいました。
修理体験(1):フォースマスタ−400
まず最初に診てもらったのは電動リール。シマノの「フォースマスター400」。
タチウオ釣りにメインで使うリールですが、最近「ちょっとクラッチが固いかな?」と、ほんのちょっぴりの違和感を覚えていました。昨年もオーバーホールをお願いしたのですが、そのときはまだ購入してワンシーズン使っただけだったので、大したダメージもなくベアリングをいくつか交換しただけ。
今回はクラッチが固めなことを伝えてはいなかったのですが、店主はハンドルをクルクルと回したあと、首をかしげながらどんどんリールを分解していきました。

すると、どうやらギアの一部にバリができてそれが引っ掛かっているとのこと。最初にハンドルをクルクル回しただけでそれが分かったということでしょうか。さすがです。
バリをヤスリで綺麗に磨き上げてもらいながら、「これが引っ掛かってたんやな。クラッチ固かったん違う?」とズバリ言い当てられビックリ。まさに神技…。

修理体験(2):エンゲツCT151

2つ目はシマノのベイトリール「エンゲツCT151」。タイラバやカワハギ、イカメタル、フグカットウなど、あらゆる釣りに使いまわしているエースのリール!
最近「シャリ感が出てきた気がするな~」と思って診てもらいました。こちらは少し錆びてきていたベアリングの交換のみ。電動リールに比べるとあっという間の作業時間でした。
作業が終わるたびに店主が「ハイっ」とリールを手渡してくれるのですが、新品の巻き心地に変わっていて感動しました。
毎回、リールを診てもらいながら店主とお手入れについてもいろいろと話をするのですが、「使ったあとにちゃんと綺麗に洗えてるね」って褒めてもらえました。たいしたお手入れはしなくても、使ったその日のうちにちゃんと水洗いして塩気を抜いてあげることがとても大切なのだそうです。
修理体験(3):セフィアBB C3000

3つ目はこれが一番重傷の「セフィアBB C3000(シマノ)」。
釣りを本格的に始めた10年前に購入した、比較的安価なリールですが、使い勝手がよくてエギングからライトジギング、投げ釣り、オモリグ、キャスティングタイラバと、なんでもかんでも使いまわしていました。その結果、巻こうと思っても何かが引っ掛かったみたいに巻けなくなったのが1年前の夏のオモリグ。でも秋にエギングするころには引っ掛かりは気にならなくなっていたので「直ったのかな?」と思っていたら、今年の夏のオモリグでまた発症したというワケです。
今回分解してもらったところ、ギアの不具合だと分かりました。交換すれば直るとのことです。

10年前のリールだけに、純正品の部品があるかどうかのギリギリラインでしたが、無事に部品が見つかりお取り寄せしてもらうことに。「ギア2つとベアリング交換したら、もうほぼ新品になるよ!」との店主の言葉に、ピカレスクさんに持ってきてよかったーと心から思いました。
と、ここまでの所要時間は1時間。釣りの話や猫ちゃんの話、リールの話とずっと話をししながら手を止めることなく作業し続ける店主。あっという間の1時間でした。
後日、取り寄せた新品のギアに交換してもらい、生まれ変わったセフィアBB。ギア2つとベアリング1つの交換で、オーバーホールにかかった価格はなんと6,000円弱! 正直、不調続きでワンランク上のリールに買い換えようかと思っていたのですが、せっかくこうして直していただいたのですから、これからも長く大事に使いたいと思います。

料金設定の透明性も魅力の1つ
ピカレスクさんの魅力の1つは低価格設定と、明朗会計!
オーバーホールに出したのはいいけれど、「どれくらいお金がかかるのか…?」という不安は一切ありません。きちんと料金表を出してくださっているので安心です。
そして土日限定、女性のお客様は500円割引♪ 学生割引や高齢の方への割引もあるみたいです。「どれだけサービスするんですか~」って言いたくなるサービスですね。

自分でリールの分解ができない、私の「リールのオーバーホール体験記」はいかがでしたか? みなさんもシーズンオフにぜひ、プロにメンテナンスを依頼してみてください。今使っているリールにさらに愛着が湧きますよ。
もちろん、購入したリールが保証期間中だったり、間違いなく修理をしたい場合はメーカーに依頼するのが確実です。しかし、いろいろな事情(お財布事情もありますよね)から、「オーバーホールはしたいけど、どこにお願いしようかな?」なんて悩んでいる方は、一度、街の修理屋さんを頼ってみるのもイイかも。そんな参考になれば幸いです。

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レポーターREPORTER

兵庫県在住
「美味しいお魚を食べたい」という動機で釣りを始めた関西の食いしん坊系アングラー。もともとはパン作り、お絵描き、手芸が趣味の超インドア派だったが、ハヤブサレディ隼華として3年間活動中にさまざまな釣りの楽しさを知り、もうインドア派に戻るに戻れず…。週末ごとに海に足を運んでいる。
インスタグラム:
@m1angler_miki (URL: https://www.instagram.com/m1angler_miki/)