NEW PRODUCT TALK 上手に使い分ければ「海の女王」もイージーにゲット!
ハヤブサから「船キス仕掛」が3種類同時デビュー!!

ビギナーでも気軽に楽しめて、ベテランなら数釣りに炎を燃やせる“国民的釣魚”のひとつが「キス」。とくに船釣りは船長さんが魚のいる場所まで連れて行ってくれるし、キスは大規模な群れで動く魚なだけに、釣れる確率はひじょうに高い。
そんな船キス用仕掛が3種類、この春にデビューするということなので、詳細をハヤブサの開発担当・清水氏に根掘り葉掘り聞いてみたぞ。

「90cmにハリ2本」は同スペックだが、それぞれ『目的』が異なる

発売されるのは「船キス仕掛 流線ケン付金 2本鈎2セット」「船キス仕掛 競技用キス赤 2本鈎2セット」、そして「船キス仕掛 早掛キス赤金 2本鈎2セット」の3種類。わざわざ同時に3種類をリリースするということは、それぞれ目的が違うということなのか? どうでしょう、清水さん?

04_ SE625_船キス仕掛 早掛キス赤金 2本鈎2セット
「船キス仕掛 早掛キス赤金 2本鈎2セット」 (品番SE625) ●サイズ:ハリ7号/ハリス0.8号、ハリ8号/ハリス1号 ●入数:2本 ●価格:オープン

「その通りなんですが、まずは3種類の共通する部分から説明させてください。90cmという比較的短い長さの中に、2本のハリが付いています。これは船の上で使う短いロッドでも扱いやすい長さがベースになっていて、2本バリはエサを付けてすぐに仕掛を投入できる、キスが複数掛かっても時間をかけずに外せるという、手返しのよさを考慮した結果です」。

ハリのサイズは7~8号、ハリスは0.8~1号と、けっこう“フィネス”な仕様のようだが…。

「実はこれらの3アイテム、関東エリアで使用されることを想定して設計されています。東京湾を中心とした関東エリアで釣れるキスのサイズは15cm前後と比較的小型なので、それに合わせてハリは小さく、ハリスは細く設計しました。関東の船宿さんから多くのアドバイスをいただいたこともあり、ジャストフィットな仕掛に仕上がっていると思います」。

05_ キス
東京湾を中心とした関東エリアのキスは平均で15cm程度と比較的小振りなために、幹糸&ハリスともに細めの設定。これ以上太くなると食わなくはないが、数は伸びないという

エサが付けやすくズレにくいビギナー向けの「流線ケン付金」

では、ここからはそれぞれの仕掛の特長について、清水さんに説明してもらおう。まずは「船キス仕掛 流線ケン付金 2本2セット」(品番SE623)から。

「流線型ハリの軸部分に、エサをキープするためのケン(カエシのような形)が付いているので、イソメやゴカイなどのやわらかい虫エサでもズレにくく、何度もエサを付け直すという手間が省けます。船釣りビギナーの方々には最初の仕掛として、ぜひ使ってほしいです」。

06_ キス釣果1
ビギナーに面白いと思わせるためには、ストレスと感じそうなことを可能な限り減らす必要がある。仕掛の機能が充実しているとエサ付けもかんたんになるので、ビギナーもより釣りに集中して楽しみやすくなる

船釣りはビギナーにとっては多少ハードルが高い部分もあるので、こういった誰にでも使いやすい仕掛が用意されているのはありがたい。エサがズレにくい=ロストしにくいということなので、エサの消費量も抑えられて結果的には経済的でもある。

赤バリ&発光ビーズの効果でベテランもうならせる「競技用キス赤」

「一方で数釣りをねらうベテランに向けておすすめしたいのが『船キス仕掛 競技用キス赤 2本2セット』(品番SE624)です。赤バリ&発光ビーズは関東の主流スタイルのようで、通常よりも食いを促すとされています。また、掛かったキスを素早く外しやすい形になっているので、手返しをよくして数釣りを目指せる、競技ライクな仕様になっています」

07_ 赤バリ
赤バリの効果は他魚種のジャンルでも確認されているが、関東エリアの船キス釣りでも赤バリは食いを活性化するアイテムとして重宝されている

そういう意味での“競技用”なワケか。確かに、ビギナーが頑張って10尾釣るところを、ベテランはチャッチャっと3ケタ釣っちゃうなんてコトもザラにあるみたいだし。手返しのよさって、やっぱり重要なんだな…。

渋い状況でこそ真価を発揮する色違い2本バリの「早掛キス赤金」

そして、最後の「船キス仕掛 早掛キス赤金 2本2セット」(品番SE625)は、先述の2アイテムとは若干毛色が違うようで…。

08_ シロギスの口
キスの口はタダでさえ小さい。オマケに食いが渋ればエサをついばんだとしても、かんたんには飲み込んでくれないだろう。しかし、早掛キスなら口の中にスルッと入りやすく、フッキングも決まりやすい

「キスの口の中に入りやすい、フッキング重視のハリを採用しています。食いが渋い、アタリはあるけど乗りが悪いなど、状況がイマイチなときこそ実力を発揮する仕掛ですね。そして、この仕掛だけの特長が上側は赤バリ、下側は金バリという2カラー仕様で、『どちらのハリ色の方が食いはいいのか?』を判断する目安にもなります。たとえば上側の赤バリばかりに食いが集中するならば、そのあとは赤バリだけの仕掛を投入したほうがたくさん釣れる可能性は高まるわけです」

なるほど…先述の2アイテムが「ビギナーか? ベテランか?」で使い分けるのに対し、早掛キスは「状況」に応じて投入すべきアイテムというわけか。ハリ色を指標に食いの良し悪しを判断する使い方もあるなんて、それだけキス釣りはゲーム性が高いということでもあるのだろう。

09_ キス2
数釣りができるうえに食べておいしいという、ビギナーが船で釣る最初のターゲットとしては申し分ないキス。仕掛を使い分けることで、さらに釣果を伸ばすチャンスを広げられるので、釣り人としての腕をみがくのにも最適だ

たくさん釣るほど仕掛の消耗は早いので予備には余裕を持つべし

最後に、「消耗品」である仕掛はどのくらい使い続けられるのか、1回の釣行で何セットくらい持っていけばよいのかを、清水さんに聞いてみた。

「根掛かりしたりオマツリしたりすることなく順調に釣れ続いたとしても、キスが掛かった状態で巻き上げてくとクルクル回ってハリスがヨレてしまうことがあります。ヨレた状態だとハリスが幹糸に絡みついたりして、キスを誘いづらくなります。また、たくさん釣れば釣るほどハリ先はナマってくるので、フッキング率も下がってきます。糸ヨレがあったりフッキングが悪くなったりしたら、交換したほうがよいでしょう。1セットで2本の仕掛が入っているので、3セットもあれば余裕を持って安心して楽しめると思います。店頭では比較的リーズナブルな価格で提供されているはずですので、3セットと言わずにもっと買っていただけると弊社としてはうれしいですが(笑)」

最後はバッチリ、営業トークでキメていただいた! でも、冒頭にもあるようにビギナーでも楽しみやすいだけでなく美味しさも抜群な魚なので、一度釣れたらヤミツキになること必至! 次回以降の釣行を考えれば予備の仕掛はいくつ持っていても足りないくらいなので、清水さんの進言通りにたくさん買っても損はないはず。来たるべきキスのハイシーズンに向けて、釣具屋さんに急げ!!

12_ 海の女王キス(シロギス)
「海の女王」とも称されるキスは見た目が美しいだけでなく、その美味しさも「女王級」。初夏以降にシーズンインすれば女王目的の釣り人が船宿に押し寄せるので、今のうちから仕掛を準備して早めに予約しておこう!