初心者でも安心!アジング How to アジのアタリを知り、タイミングよくアワす!
釣果に差が出るアタリの取り方

01_ アジ

こんにちは! フィールドスタッフの井上(イノォ)です。「初心者でも安心!アジング How to」も今回で第5回目となりました。手軽に楽しめるアジングですが、「いかにアジからのアタリを取ることができるか?」で釣果が左右される釣りでもあります。アタリが分からない…では、釣果を伸ばすのがなかなかに難しいもの。
といったわけで今回は、アジングの楽しさと奥深さを少しでも多くお伝えしながら「アタリの取り方やアワセ方」について解説します。

確実にアタリが取れるようになるとさらに夢中になり、ゲーム性の高さを実感すること間違いなし。まずは「いかにアタリを取るか?」を重点的に考慮しながら楽しんでみてください。

1.アジからのアタリは多種多様!
いろいろなアタリを知っておこう!

02_ 夕日とアジ

アジからのアタリはとても面白く、多種多様なのが特徴です。たとえば、同じ場所にいるアジでも捕食しているエサや活性の違い、または個体によってアタリ方が千差万別。とても同じ魚のアタリとは思えません。これこそがアジングの楽しさでありますが、一方では「アジングの難易度を高めている」要素ともいえます。「いかに多くのアタリを感知でき、掛けることができるか?」が、釣果を伸ばすテクニックであるといっても過言ではありません。
なので、アジングでどのようなアタリがあるのか? どのようにアタリが出るのか? を知っておくことは重要です。では、実際どのようなアタリがあるのかを見ていきましょう。

 

(1)明確に分かる「金属的な」アタリ

03_ 釣りシーン

「コツン!」「カツン!」と表現できる、明確に出るアタリ。このように、ハッキリと分かりやすく出るアタリはアジが高活性なときや、使っている仕掛(リグ)がアジの好みにバッチリ合っているときに出るアタリです。

アジはエサを吸い込んで捕食する魚であり、リグがうまくアジの鼻先にきて勢いよく吸い込まれたときにもこのようなアタリが出る傾向にあります。このようなアタリがあったときは比較的イージーなケースが多くバイトも深いことから、バレることが少ないのが特徴です。
金属的なアタリが多いときは、数釣りを楽しむことができます。

(2)感覚がなくなり「フッと抜けるような」アタリ

04_ アワセ

こちらもよくあるアタリの1つで、「あれっ?」と違和感を覚えてしまうような、一瞬スカを食らったように抜けるアタリです。これが俗に言う「抜けアタリ」というものです。
どういうことかというと…、軽量なジグヘッドを中層で定位させているときに(ステイしているときに)、アジがジグヘッドを微妙に食い上げることがあります。ジグヘッドの自重や潮で張っていたラインテンションが抜けるアタリのことです。

まれに食ってからそのままアジが走ってくれ、ほぼアワセがいらない場合もありますが、アジはエサを吸い込んだり吐き出したりして食べるため、吐き出される前にしっかりとラインテンションを張って軽くフッキングしましょう。慣れないうちはこの抜けアタリを感じ取るのは難しいと思いますが、違和感を覚えたら即アワセるように心がけましょう。

(3)急にググッと「持って行くような」アタリ

05_ 竿先を見つめる

不意に「ググッ」と引っ張られるようなアタリがでることがあります。サビキ釣りの経験がある方なら分かりやすい、比較的感じ取りやすいアタリです。
リグを口にくわえて走ってくれるアタリですので、向こうアワセに勝手に掛かってくれることがほとんどです。しかし、確実にアジを手にするためにはラインテンションを張っておき、重みが乗ってから軽くアワセを入れるのがよいでしょう。比較的分かりやすいアタリですが、一瞬で短いアタリも多くありますので早アワセは厳禁です。
「ロッドに重みが乗ってから乗せ掛ける!」を意識してください。

(4)食って止まる「モゾッとした」アタリ

06_ 巻きアワセ

いわゆる「居食い」といわれるアタリで、引いているリグをパクッと食べたアジがその場で止まってしまう、または、進行方向に一緒についてきてしまう際に出るアタリです。
それまで感じていた水の抵抗が消えてしまったような違和感で、前述した「抜けアタリ」にもよく似たアタリですが、「モゾッ!」とした感覚が特徴です。

これも感じ取るには難易度が高いアタリですが、違和感を感知できれば居食いは比較的バイトが深いので、ほぼジグヘッドを丸呑みにされていることが多く、バレにくいという安心感もあります。アワセは違和感を覚えたら「巻きアワセ(※)」でもOKです。
だだし、ジグヘッドをのまれ過ぎると外すのが難しくなります。あまりにジグヘッドをのみ込まれることが多い場合は、以下の2つの方法で対処してみてください。
※巻きアワセとは、アタリがあったときに竿を動かさずにリールだけを巻いてアワセる方法です

①ラインテンションを調整する
掛かりがアジのノド深くの場合は、よりラインテンションを張る。逆に掛かる場所が浅い場合はラインテンションを緩める。

②釣っているレンジの調整をする
のみ込まれ過ぎる場合はレンジ(層)を上げ、逆の場合はレンジ(層)を下げる。

2.確実にアタリを取るためには?
ラインテンションを張っておこう

07_ アジングシーン

アジングにおいてアタリを確実に取るためには、「常にラインテンションを張っておく」ということが大事です。ラインは性質上、テンションを抜いてしまうとアタリが伝わりにくくなってしまいます。分かりやすい例でいえば、みなさんもよくご存じの糸電話。ピンッと糸を張ることで振動が糸に伝わり、聞こえやすくなるというのと同じ仕組みです。
ラインを張ることで魚のアタリが振動としてラインを伝わり、ロッドを通して手に感じ取ることができるのです。

とはいえ魚釣りは自然が相手なので、釣りの最中に風や潮流などの影響でラインテンションが抜けることもあります。しっかりと「ライン管理」することが大切です。ジグヘッドを少し重たくしたり、巻きスピードを速くするなど、ラインテンションを抜かない工夫を心がけましょう。
ただし、ラインテンションを張りすぎてしまうとリグが浮き上がってしまいますので、最終的には「張らず緩めず」の丁度よい塩梅に調整できるようにするのが望ましい形です。

3.アジングは常に即アワセが基本!
確実にアワセを入れよう

08_ アジ2

多種多様で繊細なアタリを取れるかどうかでアジングの釣果は変わります。細いラインで軽量なリグを操り、どのようにアタリをとらえるのか? もしくは、アタリと分かりづらい違和感をどうモノにするのか? 仮にアタリを感じ取れても、魚を掛けて手元まで寄せてキャッチできなければ釣りは成立しません。魚を釣り上げるためには「アワセ」が必ず必要なのです。アタリにしっかりとアワセて掛けれるかどうかが、釣果を分けるといっても過言ではありません。

では、アジングにおいて「アワセを入れるタイミングはいつなのか?」というと、基本は「即アワセ」が鉄則です。そして、アワセ方はあくまで「ラインを張ったままスイープにアワセる」です。
イメージとしては、ラインを張っているので「立てているロッドを10㎝から20㎝ほど自分の方に引く」だけでOK。ビシっと瞬間的に強くアワセるのではなく、魚の重量を感じながら「ジワリ」とか「スーッ」とアワセるようなイメージです。アジング用のロッドは高弾性カーボンを使用しており繊細なので大アワセは破損に繋がります。注意が必要です。

4.アタリを感知できるかが最重要!
その次に意識しておきたいこと

09_ アジ釣果

アジはワームを見つけると、吸い込んで食べれるものかどうかを確認しているそうです。食べれないものは速いスピードで吐き出します。ワームを吐き出す際、口の中に引っ掛かるだけでもアタリは出ますし、食いついて反転したり、口にくわえて走ったりといった場合にもアタリとして釣り人に伝わります。

繰り返しになりますが、アジングではいかにアタリを感知できるかが大事な要素です。アタリを感じ取ったあとは、遅れることなくタイミングよくアワセを入れなければなりません。タイミングが遅れてせっかくの魚をバラしてしまわないように、まずはしっかりと集中してリグを操作し、小さなアタリも見逃さないようにしましょう!
そのためにも、ロッドは極力軽く握る! 軽く握って同じことを繰り返すことで小さなアタリや変化を感じやすくなります。

 

(1)アジは口切れが多い魚
しっかりと上アゴに掛けること!

10_ アジの口元

アジは口が弱い魚で掛かりどころが悪い、または強引なやり取りをすると「口切れ」によるバラしが多くなります。また、浅く刺さっただけの場合は口の中でハリ先が滑り、柔らかい口先に刺さるため、やはり口切れによるハリ外れが生じやすくなります。これらを防ぐためにも、素早いアワセが重要なのです。
素早いアワセを入れることができれば、口の奥(上アゴの硬い部分)に掛けれます。そうするとバラシの心配が減り、安心して魚とのやり取りが可能となります。

また、アタリを逸早く感知するために、感度のよい道具選びも重要。アジングでは道具の差で釣果も変わると言われているほどです。とくにロッドの違いは大きいでしょう。自分の経験や好み、また、お財布事情にもよりますが、できる限り専用ロッドを持つことをオススメします。あとは感度のよいラインも大切ですね。

(2)アワセを入れても乗らないときの対処法!

11_ ワームセレクト

こんな経験はないでしょうか? アジからのアタリが頻繁にあるのにまったく乗らないといったケースです。実はアジングではよくある話なのですが、このようにアタリがあるのに乗らない場合、まずはアタリがあるのに乗らない原因を見つけることが大切です。
たとえば、ジグヘッドが重たすぎて上手く吸い込めない、アジのサイズが小さくフックサイズが合っていない、アジの活性が低過ぎる、などが考えられます。そんな場合の対処法として、以下の3つをご紹介しましょう。

12_ ジグヘッド

①ジグヘッドの重さを軽く、フックやワームのサイズを小さくする
まずはジグヘッドの重さを変えることが超重要です! アタリがあるのにアワセても乗らないときは、ジグヘッドの重さが合っていないケースが多いので、ジグヘッドを細かく刻みながら軽くしてみましょう。(例:1gから0.6gに軽くする)
アジのサイズが小さい場合も同様です。豆アジは吸い込む力が弱いので、フックサイズやワームも小さくするなどの調整が必要になります

13_ ワーム

②ワームのサイズや形状を変える
活性が低い場合は、ワームのサイズや形状を変更する。たとえば、ワームのシルエットを細くしたり、サイズを小さくするなどです。しかし、場合によっては逆にワームのサイズを大きくするというのも手です。細長いワームはシルエットが大きくワームを見つけてもらえる確率が増すので、アタリが多くなることが期待できます。細長いがゆえに強く吸い込む必要もあり深いバイトを得られるきっかけになるため、アタリが大きく伝わります。とても有効な手段です。

14_ フックポイントチェック

③ハリ先が鈍っていないかチェックする
意外に見落としがちなかんたんなことですが、ジグヘッドが消耗していないか? ハリ先(フックポイント)が鈍っていないか? こまめにチェックしましょう。フックポイントが鈍っていてはアジは掛かりません! チェックして消耗しているなら新しいもの取り替えてください。
フックポイントのチェック方法は、親指の爪にハリ先を当てて滑らせてみて、止まるや引っ掛かるようならOKです。逆に滑ったり引っ掛からなければ交換しましょう。

 

15_ アジ釣果2

今回はアジングで釣果を上げるための「アタリの取り方やアワセ方」について解説いたしました。繊細でシビアなアタリも多い釣り「アジング」。それゆえに、やればやるほど面白く奥深い釣りであるのも事実。わずかなアタリを的確にとらえ、ぜひ釣果につなげてみてください。
さて、次回のテーマは「季節別アジの習性」について、詳しくお届けする予定です。また次回も「初心者でも安心!アジング How to」をお楽しみに!

 

レポーターREPORTER

井上 隆史
プロフィール:井上 隆史
休みの日も家でのんびり過ごせない昭和のアラフォー世代。人なつっこい笑顔と誰とでも仲良くなれる性格とは裏腹に、ライトソルトをメインにワカサギ釣りまでこなすマルチなハヤブサフィールドスタッフでもある。『イノォさん』の愛称で親しまれ、関西圏を中心に週末の釣りを存分に楽しむ生粋のサラリーマンアングラーだ。