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長年釣りをしていると当たり前のことでも、釣りを始めて間もない人にとっては「目から鱗!」「そうだったのか!」という、ちょっとしたノウハウをお届けするのがこのコーナー。釣果に直接かかわることではないけれど、アナタの釣りが快適になるかもしれない!? ほんのちょっとの工夫とアイデア。
今回、これまで当企画では収容を見送ってきたネタを集めた、いわゆる小ネタ集。ベテランアングラーのみなさんにはご存じの内容かもしれないが、釣りに入門したばかりの方には知っておいていただいて損はないネタばかり。
1.スピニングリールの糸止めに
ヘアバンドを活用しよう!
みなさんがお使いのスピニングリールのスプールには「糸止め」なる機構が付いている。未使用時に巻いたラインが解けないよう、その名の通り「糸を止めておく」ためのものだ。スプールのサイドに取り付けられた爪のような部分にラインを引っ掛けて糸を止めるのだ。
しかし、この「糸止め」にラインを引っ掛ける作業は実に面倒なのだ。ラインの太さと「糸止め」サイズのマッチングにもよるが、なかなかラインを引っ掛けられず、とくに釣り終了時に急いで道具を片付けるときに、なかなかラインが掛かからずイライラした経験をお持ちの方も多いだろう。
そこで便利なのが、いわゆる「へアバンド」だ。そう、伸縮性のある「髪留め」である。100均ショップで1袋10本(?)ぐらい入りで販売されている。使い方はごくカンタン。ラインを巻き取り終わったスプールにヘアバンドを掛けるだけ。一瞬の作業で失敗もなし! まじ便利だ。
また何色かのカラーが入ったものもあるのでラインの号数別に色分けしておけば、釣りをする際の目安にもなるいので便利。最近のハリスにも同様のバンドが付いているものもあり、これを流用するのもいいだろう。ハリスのスプール径が大きく、リールのスプールに合わない場合は、輪ゴムを掛けるときのようにクリンと二重にして掛ければ問題なし。ぜひお試しを!
2.使っている偏光グラスは本物か?
カンタンな確認方法
水面のギラ付きを押さえ水中の様子が見やすくなる「偏光グラス」は釣りに欠かせないアイテム。一般的なサングラスがレンズカラー濃度による「減光」なのに対し「偏光」は、カンタンにいうと一方向だけの光しか通さないレンズだ。水面のギラつきは乱反射によるもので、いろいろな角度の光が目に入るため眩しく感じるし、水中の様子も分かりにくいのだ。
偏光グラスは。そんな乱反射をカットしてくれる……というのは、ご存じの通り。
従って偏光グラスはレンズカラー濃度には無関係なので、無色透明な偏光グラスもありえるが、実際に使用される偏光レンズは減光も加味したサングラスタイプがほとんど。
では自分が使用している偏光グラス(?)が本物かどうか? 確認する方法は実にカンタン。ひとつは偏光グラスを縦(顔に掛けているときは横の状態)にして海面なりを覗いてみよう。偏光グラスなら横のときと縦のときで見え方が変化する。縦にした場合、横のときより水面が白っぽく見えるはずだ。
もし偏光グラスを複数持っているならレンズ部分の角度を90度変えて重ねてみよう。どちらも本物の偏光グラスなら100%ではないが真っ暗に近くなる。もしどちらかが偏光でない、もしくはどちらも偏光でない場合は、レンズカラーの濃度分はプラスされるが、どの角度で重ねても見え方は変わらないはずだ。
3.圧迫感が不快に感じるなら
レインウェアのフードは洗濯ばさみで止める
レインウェアやウインドブレーカーのフードにはフードの閉まり具合を調節できるヒモが付いている。風が強い日や激しい雨のときに欠かせない機能だが、フードのヒモを引き絞ると頭部への圧迫感があり、また視界も狭くなってしまう。
そこで試していただきたいのが洗濯ばさみ。キャップ着用時限定だが、キャップのツバにフード両サイドの端を止めるだけ。これである程度の風ならフードがまくれ上がってしまうこともないし、フードを絞らない分、ゆったりしてるので頭部への圧迫感も少なく視界も良好だ。まあ、あまり格好よいものではないけれど意外と快適なので、お試しあれ。
4.水くみバケツは角形より丸形
いろいろな釣りに水くみバケツが活躍するシーンは多い。手洗い用の海水を汲む、釣った魚を一時的に生かすために水を汲む、エサを解凍したり配合エサに水を混ぜるために水を汲む、汚した足下をきれいに洗い流すために水を汲む……と、さまざまだ。
釣り用水くみバケツの多くはEVAなどの樹脂製でロープが付いている。サイズは大小さまざまだが形は角形と丸形に分かれる。現在、角形が多くなったのは、クーラーボックスやバッカン内での収まりがよいからかもしれない。でも角形には欠点もある。とくに磯では磯際に貝類が付着しているし、磯の壁面は平坦ではない。そして波もある。時として水くみバケツが貝類や磯のデッパリに引っ掛かり、なかなか外れないということがよくあるのだ。
そこでオススメが丸形。角がないだけに左右どちらかに引けば磯際壁面で転がりやすく、角形よりかなり引っ掛かりにくく、引っ掛かっても外れやすいのは確かだ。
以上、第1回? 「小ネタ集」は、これにて終了。みなさんご存じのことばかりかもしれないが、少しでもお役に立てれば幸いだ。