INDEX
- ● 東北のイカ釣りシーズン
- ・初夏のスルメイカ(ムギイカ)
- ・夏のケンサキイカ
- ・秋冬のヤリイカ
- ・春のヤリイカ
- ● 東北各地のイカメタル
- ・岩手県沿岸・宮古周辺
- ・岩手県沿岸・大船渡周辺
- ・宮城県沿岸
- ・福島県沿岸
- ・秋田県沿岸
- ・山形県沿岸
- ● 服装はしっかり準備を
- ● 釣り方のコツとアドバイス
東北各地のイカメタル
岩手県沿岸・宮古周辺
岩手県北部の宮古港周辺はイカ釣り遊魚が盛んです。初夏のスルメイカ(ムギイカ)と秋冬のヤリイカがねらえます。
スルメイカとヤリイカのエリアは隣接していて、沖目の水深が深めのエリアでスルメイカ、岸よりの浅場でヤリイカをねらいます。スルメイカは6月後半~12月一杯(スルメイカの釣況で期間は変わります)。ヤリイカは10月~12月一杯が釣期ですが、これも年により変わります。
イカ釣りの水深はスルメイカ、ヤリイカ共に比較的浅い70~40m程です。外海ですので、時に潮流れが速く釣りにくいこともありますので、シンカーやメタルスッテは60号程度まで用意しておくことをオススメします。
夏のスルメイカ釣りにはイカメタル以外にイカジギングも人気です。
市販のイカジグ、あるいはセミロングジグにカンナバリを取り付けたモノでも釣りが可能です。スルメイカのように動きが速くアクティブなイカにはイカジグも有効ですが、ヤリイカにはイカメタルの方が合っているように思います。
岩手県沿岸・大船渡周辺
宮古港周辺海域と同様、初夏のスルメイカからイカ釣りはスタートします。
吉浜湾周辺はスルメイカ釣りだと湾内での操業がほとんどです。湾口は開けていますので、湾内といってもほぼ外海です。水深は比較的浅く、60m以浅。アンカーを打って船を固定します。メタルスッテは10~20号、オモリグは15~25号で足ります。
吉浜湾の南側、越喜来湾でのイカ釣りも初夏のスルメイカからスタートします。
越喜来湾でのスルメイカ釣りは湾口部で、同じくアンカーで船を固定。水深は100m前後とやや深いです。潮が通る外海ですので、メタルスッテ、シンカーは重いものを使用します。メタルスッテ(オバマリグなど)なら20~60号、オモリグなら25~40号を使用します。
外海でのイカ釣りですので、シーズン初期でも比較的サイズがよいエリアといえます。
秋冬のヤリイカは対象的に湾口部の岸よりにアンカーリングしてねらいます。水深は40~60mほどです。潮も落ち着いていることが多くて、10~20号のメタルスッテでねらえます。オモリグなら15~20号。
ヤリイカのサイズはマチマチで、パラソルサイズから牛乳瓶クラスまでバラバラです。群れの入り方で釣果が左右しますので、タイミングよく釣行するのが大切です。
宮城県沿岸
宮城県沿岸部のイカ釣りは夏のスルメイカ、秋冬のヤリイカ、春のヤリイカがメインですが、いずれもここ数年の海水温の高め推移で不安定な状態が続いています。
夏のスルメイカは昼、夜ともに遊魚が定期で営業していましたが、不漁が続いて不定期になっています。秋冬のヤリイカも同様です。
代わって春のヤリイカは、2021年の今年本格的に釣れ、多くのアングラーで賑わいました。
産卵期で接岸する大群ですので、数、型をねらえて大いに盛り上がりました。水深は40~60mほどで昼の釣りですが、イカメタル、オモリグでの釣果が目立ちました。
その年により、好不調はあると思いますが、来年以降もこの傾向は続くと思われます。
福島県沿岸
北関東~福島県沿岸の常磐海域では、春のヤリイカ釣りが盛んです。この春のヤリイカも、ここ数年釣れるようになった釣りものです。
このエリアも年により好不調がありますので、釣れ始まったら早目の釣行がオススメです。宮城県沿岸部と同様、昼の釣りで水深は40~60mほどのエリアですので、手返しのよいイカメタル、オモリグでの釣りがオススメ。群れに当たれば100杯も可能だと思います。
秋田県沿岸
夏のスルメイカは漁場が遠いですが行われています。一方、ここ数年の注目はケンサキイカです。
昨年(2020年)は男鹿半島周辺海域でケンサキイカの釣果が盛り上がりました。シーズンは7月~8月一杯です。沿岸部の30~60mにアンガーリングしてねらうため、イカメタルなら10~20号、オモリグなら20号~30号で大丈夫だと思います。まだ知名度は高くありませんが、今後、有望だと思われます。
山形県沿岸
夏のスルメイカ釣りも盛んですが、こちらもここ数年盛り上がりを見せているのはケンサキイカ釣りです。漁場の遠いスルメイカと比較して、近場でできるうえに、美味しいケンサキイカが釣れるのですから人気になるのは当然と言えば当然です。
沿岸部の30~60mでの夜釣りで行い、アンカーリングする船、パラシュートで流す船もあります。昨年からケンサキイカ釣りが始まったエリアですので、今後、遊漁船が増えてくれば、ポイントの開拓も進んでさらに盛り上がると思います。イカメタルなら10~25号、オモリグなら20号~30号程度で釣り可能です。
いずれのエリアも、電動リールに太糸、ヘビーシンカーといったイカサビキ釣りは人気に陰りが見えてきています。
代わって大いに人気が高まっているのがイカメタル釣法です。タックルが軽く疲労が少ないうえに、よく釣れることが人気の秘密でしょう。繊細なイカのアタリを見極めて、アワセて掛けていく能動的な釣りが、やはり多くのアングラーに受け入れられているのだと思います。
他地域と比べて東北地方のイカ釣りは浅い水深での釣りが多いので、よりライトタックルでの釣りが浸透しやすい環境といえます。