釣りカケル食!やっぱ魚食べたいねん 美味しい魚なら何でもOK!?
若狭湾で旬の魚をねらう船の五目釣り

福井県の沖合には、「若狭湾」という水産資源の豊富な漁場が広がっています。
メーターオーバーのヒラマサや80cmを超えるマダイなどがねらえる、日本海でも屈指のポイントで、何でもいいからとにかく美味しい魚を釣りたい! という『五目釣り』がとても人気なのです。

というわけで今回は、その若狭湾で美味しい魚をねらうべく挑んだ船からの五目釣りと、釣れたての新鮮な魚を使った料理をお届けいたします!

若狭湾での五目釣り

今回は、大学時代の友人たちと釣船をチャーター。
船長と相談しつつ、日が暮れるまで若狭湾の美味しい魚を追いかける贅沢な釣りプランです。

01_海恵丸
お世話になったのは小浜港出船の「海恵丸(かいけいまる)」さん。営業は土日祝、仕立て限定の遊漁船ですが、リーズナブルな価格で仲間たちと楽しむにはもってこい。私が4年前に人生初の船釣りを楽しませてもらった思い出深い釣り船です
02_船べりからの眺め
晴天、そよ風と絶好の釣り日和のなか、ポイントまでは1時間ほど。タックルは小型電動リールと汎用船竿があれば誰でも楽しめます

まずはアマダイねらいの胴突から

朝8時ごろに小浜港をゆったり出船し、9時過ぎにポイントへ到着! まずは船長オススメの高級魚「アマダイ」からねらっていくことに。

まず期待のファーストヒットは……? ことアマダイねらいではエサ取りの定番レンコダイ!
この日はレンコダイのサイズがひじょうによく、すべて30cm前後の食べごろサイズ。実はこの海域ではマダイよりもレンコダイのほうが美味しいと船長や釣り人の間では有名で、本命でないながらも釣れるととてもウレシイ魚なんです。

03_レンコダイ
竿先をゴンゴンと叩く気持ちのよい引きを楽しませてくれるレンコダイ。このサイズなら何尾釣れてもうれしい魚です

そのほかにも……、
シマアジとメッキ(ロウニンアジなどの幼魚)を混ぜたようなカイワリや、なんと40cmの大アジまで!! 残念ながら本命のアマダイには出会えませんでしたが、早くも美味しそうなお土産を複数GETしイイ感じに!

04_カイワリ
グイグイっと鳴く口が特徴的な魚、カイワリ。シマアジのように大きくはなりませんが、この魚も若狭湾では定番のゲストです
05_大アジ
若狭湾では春ごろに大アジねらいがピークになるのですが、シーズンでなくとも運よく回遊に当たると、こんなサイズのアジが釣れるのがスゴいところ
06_釣れた魚は潮氷に
釣れた魚はすぐに血抜き・神経締めの後、ワタも抜いて潮氷に保存。最高の状態で美味しくいただくため、手間は惜しみません

お昼を過ぎ、根魚ねらいへ!

時刻は正午12時を過ぎ、船長の提案で根魚ねらいにチェンジ。
漁港近くの釣具店で購入した活アジをエサに、良型のアコウ(キジハタ)やウッカリカサゴをターゲットに釣っていきます!

開始してしばらくの間はアコウが釣れずに試行錯誤…。
しかし程なくして、仕掛が着底してから少し巻き上げてみると、すぐにゴゴン! と強烈なアタリがっ! 全力アワセからの電動フルパワー巻きで根から魚を一気に引き離し、勝負あり!!

07_アコウ(キジハタ)
日本海を代表する根魚、アコウ(キジハタ)。いわずと知れた高級魚ですが、その引きは強烈でたまりません

思うように釣れず苦戦しましたが、なんとか手中に収めたのは約40cmの良型アコウ! どうやって食べようかな…なんて考えつつ、根魚ねらいは無事終了。本日のメインイベントへと気持ちを切り替えます。

漁礁をねらい撃ち!
エサ取りですが実は本命(?)のカワハギを釣るんです

08_カワハギ

時刻は15時。夕まずめに選択したのは「漁礁横付けのカゴ胴突」です!
この釣りは、海底の漁礁(ブロックなどを沈め、魚釣りのポイントを人工的に作り出したもの)周りに船をアンカーで固定し、オキアミを撒いて釣れる魚は何でも釣る! といった算段の釣りなのです。
ちなみにこの地域では、地域特有の全長10mもある胴突仕掛が市販されているほど、カゴ胴突は盛んな釣りなのです。

さて、この日の漁礁の様子は…、

底から30m、カワハギとウマヅラハギまみれ!

でした。

実は船長にも「エサ取りのウマヅラしかほぼおらんけど、ほんまにええんか?」と事前に言われていました。しかし!! そのウマヅラハギを釣ることこそ私たちの真の目的なのです!!

エサ取りとはいえ、なんたってウマヅラハギですから美味しいに決まってます。過去に何度もこの釣りをしてきましたが、本命の魚よりエサ取りのウマヅラハギのほうが結局美味しい! という結論に至ったがゆえの今回の釣行(笑)。

09_カワハギ胴突仕掛
あまりにもカワハギを釣りたくて、胴突仕掛のハリをすべてカワハギバリに替え、ハリスを短く詰めるといった工夫まで。そこまで熱くなれるターゲットなのです

 

そんなわけで挑んだメインイベントのカゴ胴突き。「エサ取り名人」の名で知られる魚たちを相手にここでも苦戦はしましたが、何とか顔を見ることに成功! ウマヅラハギと本カワハギを1尾ずつ釣ることができました!
そして17時過ぎ、次第に暗くなりアタリもなくなったのでここで納竿。大漁とは言えませんが、1日かけて若狭湾の美味しい魚を釣り上げることができたのでした。

10_本日の釣果