【状況別に攻略】
キャスティングが爽快!
フラットフィッシュだけじゃないサーフのライトショアジギング

ひと口にライトショアジギングとはいっても、ねらう対象魚によって最適な時期や場所、はたまたタックルや釣り方は異なるもの。基本的な情報は分かったけど、実際のところどうなの…? そんな疑問にお答えすべく、シチュエーションや場所といった状況別に、人気のライトショアジギングを紹介していきます。
今回のターゲットは、サーフからの青物・フラットフィッシュです! ぜひご参考ください。

1.フラットフィッシュがねらえるのはサーフならでは!
回遊次第で青物が連発することも!

01_P1011837.JPG サーフ・ライトショアジギングシーン

ショアジギングにおいて、とくに関東地方ではメインフィールドとなるサーフ(浜)。広大なサーフでフルキャストする爽快感は病みつきになります。釣れる魚種は堤防や磯でねらえる青物はもちろん、フラットフィッシュ(ヒラメ・マゴチ)をねらえるのがサーフショアジギングの醍醐味ともいえます。また、シモリが点在するサーフではロックフィッシュが釣れることもあります。

(1)フラットフィッシュ
(ヒラメ・マゴチ など)

サーフならではのターゲットといえば、やはりヒラメ・マゴチといったフラットフィッシュです。フラットフィッシュは砂地の海底に生息しており、小魚を捕食する獰猛なフィッシュイーターです。
メタルジグを使ったライトショアジギングでねらえるのはもちろん、プラグやワームなどでねらうアングラーも多くいます。

02_333835_l_写真AC.jpg ヒラメ
ヒラメはサーフ・ライトショアジギング恰好のターゲット。高級魚としても知られるひじょうに美味な魚です /出典:写真AC
03_P6280002.JPG マゴチ
マゴチもヒラメと並ぶ人気ターゲット。夏場にハイシーズンを迎え、サーフはマゴチねらいのアングラーで賑わいます

(2)青物
(ブリ・ヒラマサ・カンパチ)

サーフでは堤防や磯と同じく青物がねらえます。初夏からワカシ・イナダといったブリの幼魚の回遊が始まり、とくに関東地方のサーフは多くの青物ねらいのアングラーで賑わいます。
カンパチの幼魚であるショゴも多く、軽いメタルジグで数釣りが楽しめます。もちろん大型が掛かることもあるので、気を抜くことができません。

04_P1011820.JPG ショゴ(カンパチ)釣果
駿河サーフにて、ジャックアイ エースで釣れたショゴ

(3)ロックフィッシュ

シモリのあるサーフでは、ロックフィッシュもねらえます。シモリとは沈んでいる岩礁のことで、その周りでは小型のロックフィッシュが釣れます。メタルジグ以外にも、ジギングサビキなんかも有効ですね。

05_P1011852.JPG オオモンハタ釣果
ジギングサビキで釣れたオオモンハタの幼魚。サイズは小さくてもよく引きます
06_2019-07-23 10 27 20 マハタ釣果
マハタの幼魚が釣れることもあります

2.サーフ攻略のポイントは「離岸流」と「ベイトの有無」

広大なサーフでは延々と同じ景色が続くので、ポイントの絞り方がイマイチよくわからない…そんな方も多いと思います。しかし、広大なサーフで欠かすことのできないポイント2つを押さえれば大丈夫。順番にみていきましょう。

(1)サーフ攻略のカギとなる「離岸流」

07_toukaidesu090924-25 (73).JPG 浜の波イメージ

みさなんは「離岸流」をご存じでしょうか? 「離岸流」とは、岸に向かってくるはずの波が限定的に沖へ向かって払い出す流れのことであり、いわば潮の流れの変化です。「離岸流」が発生する箇所は、流れの変化に加えて地形の変化も伴うので、複合的な変化がある場所…。すなわち、魚が集まりやすい場所といえます。

「離岸流」の探し方としては、

  • ・河口付近
  • ・波の変化が限定的に発生している箇所(白波が立たない)
  • ・浮遊物が1箇所に集まっている

などがあります。とにかく広大なサーフになかで、ちょっとした「変化」を見つけることが重要となります。

また、潮の流れが速いサーフのほうが、青物やフラットフィッシュといったフィッシュイーターが回遊しやすい傾向にあります。潮が速いサーフほど潮通しがよく、離岸流も発生しやすいのです。
ひとつのポイントとして、潮が速いサーフなのかどうかを見極めるのに、「砂を見る」という方法があります。下の写真をご覧ください。

08_IMG_0532_2020.JPG 砂と砂利
左側の砂粒は細かく、右側の砂粒は粗い

写真左側の砂粒はひじょうに細かいのに対し、右側の砂粒は粗いですよね。これは潮の流れの速さ(=強さ)によって生じる差なのです。
潮が速ければ速いほど細かな砂は流され、ある程度重さのある目の粗い砂利が残ります。すなわち、砂粒が粗いほど潮通しがよく変化に富みやすい。砂利浜のサーフはショアジギングに適したサーフというわけです。

(2)ベイトの有無も超重要!

09_toukaidesu090924-25 (60).JPG カタクチイワシ

サーフにおいて潮の流れ以外にも注目したいポイント。それは「ベイトの有無」です。波打ち際に大量の小魚(イワシ)が打ち上げられていることがありますが、そのタイミングは大チャンスです。

青物やフラットフィッシュは基本的にベイトを追い求めて回遊しており、浅瀬に追い込む習性があります。ベイトが打ち上げられているということは、メタルジグが届く範囲でベイトを追いかけまわしている可能性大!
もちろんベイトがいなくても回遊していることもありますが、やはり食い気が立っているのとそうでないのとでは、バイトチャンスにも雲泥の差がでるでしょう。サーフのライトショアジギングにおいてはベイトの有無を必ず確認しましょう。

10_IMG_0521_2020.JPG 夜明け前
夜明け前の「朝マヅメ」は、フラットフィッシュがベイトを追い回す時間帯。バイトチャンスを手にする絶好のタイミング!!

3.サーフでは飛距離が大きなアドバンテージ!
長めのシーバスロッドが◎

広大なサーフではとにかく広範囲を探る必要があります。ということは、それなりに飛距離が稼げるタックルの準備が必要です。ロッドの長さは最低でも10ftは欲しいところです。

  • ●ロッド:  10ft~11ft /30~40g程度のジグを投げることができるシーバスロッド
  • ●リール:  スピニング4000~6000番(シマノ機種) 3000~4000番(ダイワ機種)
  • ●ライン:  PEライン0.8~1.5号程度 200m以上
  • ●リーダー: フロロカーボン4~7号(16~30lb)
  • ●ジグ:   30~40gを軸に、20~60gまで
11_IMG_0595_2020.JPG キャストシーン
サーフではとにかくぶっ飛ばして、飛距離を稼ぎます

4.サーフでは「横の動き」が重要!
圧倒的にただ巻きが有利です

(1)ただ巻き

12_ アクションアニメ(GIF) ただ巻き

サーフではただ巻きが圧倒的にオススメ! 堤防や磯と比べて水深が浅く、ワンピッチジャークなどの「縦の釣り」ではすぐに水面まで到達してしまいます。
ただ巻きは横の動き。一定のレンジを探ることができるため、遠浅のサーフを効率よくサーチすることができるのです。

(2)スローピッチジャーク

13_ アクションアニメ(GIF) スローピッチジャーク

スローピッチジャークは、ボトム付近を集中的に探ることができます。ヒラメやマゴチなどのフラットフィッシュはボトムに張り付いており、ベイトが近くを通りかかったときに一気に襲い掛かるので、リアクションバイトを誘発させることができます。

 

いかがでしたか? 広大なサーフは広すぎてねらい方が難しいものの、ポイントさえつかめば爆釣も期待できるフィールドです。とくにメタルジグのキャスティングにおいては、堤防や磯では味わうことのできない爽快感が病みつきになります。みなさんもぜひ、サーフのライトショアジギングにトライしてみてはいかがでしょうか?

14_IMG_0569_2020.JPG サーフ・ライトショアジギング