長年釣りをしていると当たり前のことでも、釣りを始めて間もない人にとっては「目から鱗!」「そうだったのか!」という、ちょっとしたノウハウをお届けするのがこのコーナー。釣果に直接かかわることではないけれど、アナタの釣りが快適になるかもしれない!? ほんのちょっとの工夫とアイデア。
第4回は釣りに行けないときは釣り具のメンテナンスを! ということでクーラーボックスに染みついたニオイや、塩を吹いて固着したファスナー類を何とかする方法。
クーラーに染みついた生臭さにはキッチン用漂白剤が効く!
たとえば私の場合、釣りから帰ってきてすぐにクーラーボックスを水洗いして干しておくだけで、それほどニオイは気にならないのだが、釣果がなかったときなど車内に何日も放置しっぱなし……ということがないでもない。マジ釣果がなくて食品や飲料だけでの使用だった場合はどうってことないのだが、オキアミやアミエビ、虫エサの残骸や汁が残っていた場合など、想像しただけでオソロシイ! 何日かしてクーラーボックス洗浄を忘れていたことを思い出し、蓋を開けた瞬間を想像しただけで鼻がひん曲がりそうだ。ううううっ~!
それでも水洗いすれば、たいていニオイも取れるのだが、ときには悪臭が染みついてしまう場合がある。そんなときに役立つのがキッチン用の漂白剤だ。クーラー一杯に水を張り、ごく少量の漂白剤を溶かして半日から丸1日置いておけば、たいていの悪臭は解消される。キッチン用の漂白剤には除菌作用もあるので生ものを入れるクーラーボックスには最適だ。
塩分で固着したファスナー類には酸性のトイレ洗剤が効く!
海釣りは塩分が大敵だ。直接、海水をかぶったりしなくても潮風をあび続けるだけでタックルバッグやクーラーバッグ、ロッドケース、ライフジャケットなどのファスナー類に塩分がこびりついてしまう。釣行ごとに真水で洗い流しておけば問題はないはずだが、それでも何ヶ月も納戸などに仕舞い込んでいると、思いがけずファスナーが固着して使えなくなってしまうことがある。きっちり洗っておいたはずなのに……ということも実際に多いのだ。
そんなときに役立つのがサンポールなど酸性のトイレ用洗剤。固着したファスナー部分に原液のまま少量を染みこませ数時間放置すればファスナーが動くようになる。塩すなわち塩化ナトリウムはアルカリ性ではなく中性ということで酸性の洗剤が中和して固着した塩を溶かすというわけでもなさそうだし、洗剤に含まれる界面活性剤が効くのかどうかもよく分からないが、とにかく塩を吹いて固着したファスナーが、かなりの確率で復活するのは確かだ。
ただしサンポールなどに「まぜるな危険」と表示されているのはご存じのとおり。アルカリ性の他の洗剤、漂白剤、カビ取り剤など塩素系(次亜塩素酸塩を含む)の製品や硫化物を含む薬剤と混ぜると化学反応を起こし、有毒塩素ガスや硫化水素ガスを発生させるので、くれぐれも注意してほしい。固着解消後は真水できれいに洗い流しておくことが大切だ。