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あなたはガッツリ釣り派? それとも何かのついでに釣り? はたまた釣りのついでに…。人によってその楽しみ方やスタイルはさまざまですね。
どんなスタイルでも、とにかく楽しめればオッケーとHEATらしく、今回は沖縄に行くついでに「クライミング(ボルダリング)も釣りも楽しんじゃった」という欲張りツアーの体験記をお届けします。
せっかく行くなら…
わけあって沖縄に行かなければならない用事があったものの、なかなか出かけられず日々を過ごしていた私(編集スタッフD)。そんな折、クライミングの友人から「沖縄にボルダリング行かない?」と誘いを受け、「これはチャンス!」とばかりに久しぶりの沖縄ボルダリングツアーに出かけることに。
「沖縄のどこでボルダリングをするの?」と思われる方もいらっしゃると思いますが、サンゴ礁に囲まれ、琉球石灰岩と呼ばれる岩が海岸にゴロゴロと転がっている沖縄は、実はボルダリング天国なのです。
私が最後にボルダリングをしに沖縄に出かけたのは実に8年前。年明けから春先になると航空チケットも安く、海岸でプチリゾート気分も味わえるとあって、毎年楽しみに出かけていました。
しかし、今回はボルダリングがメインとはいえ他の用事もあり、しかもせっかくなら釣りもやってみたい…なんて。長年通ったわりに釣りをしたことがなかった私は、頭の中でかなり欲張りな妄想を膨らませ、あれもこれもと短期間に詰め込むプランを練って出かけたのでした。
まずはボルダリングから
初日にさっさと(とはいえ大事な)用事を済ませた私は、翌日から仲間と一緒にボルダリングです。場所は八重瀬町にある具志頭浜(ぐしちゃんはま)。繁華街のある那覇市から国道507号を南に下り、サトウキビ畑ののどかな景色を横目にレンタカーを走らせます。そしてたどり着いた、ゆったりと遠浅の海が広がる海岸のエリアが具志頭浜。クライミング界では有名なボルダリングエリアなんです。
久しぶりに訪れたエリアは昔と変わらず、沖縄らしい静かなたたずまいで迎えてくれました。さあボルダリングのスタートです。
具志頭浜(具志頭ボルダー)
住所:沖縄県島尻郡八重瀬町字具志頭
HP:なし
今回が初沖縄クライミングの仲間もおり、興味津々で浜にそびえる沖縄らしい奇岩を物色。ウォーミングアップを兼ねてどんどんいろんな岩を触っていきます。釣り人が水辺を訪れると、水面や水中をしげしげと覗き込むのと同様、クライマーは岩の形状や岩肌の質感を触って確かめるのです(笑)。こういったところが趣味人のマニアックなところですね。
ボルダリングは、各岩にひかれたライン(ルート)を課題にみたてて、「ここからスタートして、こっちに抜けたら(岩の上に登る=トップアウトすると)ゴール!」といった具合に、スタートからゴールまで落ちずに登るゲームのようなものです。課題によって、持ちやすい場所(ホールドといいます)やそうでないところがあったり、「コレどうやって手足を動かすの???」といった難解な動きが含まれていたりとマチマチです。その難しさは、例えば“段級”でグレーディングされており、クライマー個人の技術力や経験値といった能力に合わせて、それぞれに楽しめます。
そんな感じで、各々に自分がトライできる課題を見つけては果敢にアタック! 日頃ボルダリングといえば、山間部の林や河原に転がっている岩を登っている私たちですが、海と砂、そしてこの季節としては最高に過ごしやすい気温のなか、キャッキャ、キャッキャと開放的で贅沢な時間を満喫したのでした。
夕まずめ短時間勝負(?) いや下見…
過去に足しげく通っていた私は、当時楽しませていただいた課題を改めて仲間と一緒にゆる~くトライ。年齢とともに衰えた身体の具合を確かめつつ(?)、徐々にボルテージを上げていく魂胆です。
ところがところが、いざ久し振りに岩を触ってみると「アレ? この課題こんなに難しかった?」とか、逆に「意外にかんたんに登れちゃうかも!?」など、自分の記憶がまったく当てにならないほど感触が狂っていました…。やっぱり岩登りも自然相手。ブランクもさることながら、その時々で状況が変わるものなんですねぇ。
結局、午後から1人釣りに出かけるつもりが、思うようにいかないボルダリングに奮闘し、楽しさのあまり時間が押してしまう羽目に…。慌てて釣りに出かけたころには、すでに夕方の16時を過ぎていました。
予定通りにいかないのもまた旅の楽しみとばかりに、「楽しかったからイイや」とのんきな気持ちで向かったのは奥武島(おうじま)。レンタカーに釣り道具を乗せて、具志頭浜から直ぐの、橋でつながった小島で竿を出してみることにしました。
奥武島には小さいながらもお土産屋さんや食堂があり、名物のソーキそばやもずくの天ぷらがいただけるとあって観光客で賑わっていました。本当はのんびりと天ぷら片手に釣りをしたかったのですが、なんせ時間がない! しかも今回、釣り情報も調べず「なんか釣れるでしょ」的な完全ノープランで乗り込んできたので、もっちりとした触感の天ぷらは潔く諦め竿を振ります。
島と本島をつなぐ小さな橋の傍で、とりあえずジグをキャスト! 水深や潮の流れ具合を確かめようとジグをチョイスしたものの、1投目から根掛かりするハメに…。忘れていました、ココは根の粗い沖縄でした(汗)。
気を取り直して慎重にまたジグをキャスト! さほど速くはないものの水道とあって潮が流れていたため、着底後すぐに巻き上げ底を切ります。それからリズムよくシャクっては落としの繰り返しです。地元の釣り人さんたちは長い磯竿(?)でエサ釣りをしているようで、よく見えませんでしたが、コンスタントにグッドサイズの魚を釣りあげていました。
そんな何かしらの魚はいるようですが、キャストを繰り返す私のルアーに手応えはありません。ジグからワームに、ついでで餌木にとローテーションをして、短時間に手早く攻めてみましたが、残念ながら釣果に恵まれることはありませんでした…。ノープランはさすがに無理があったかも…。そんな反省もありつつ、「今日は下見ということで、勘弁してやろう」な~んて強気に、仲間との待ち合わせ場所に戻ったのでした。
奥武島
住所:沖縄県南城市玉城奥武
HP:なし