京都の街中に魚なんているの? いるんです!
ひとまず見えている魚を足で探し、まあまあのサイズのニゴイを発見。そう、今回のメインターゲットはニゴイです。軽めのスプーンを上流から鼻先へと流し込んでやると…「ハフッ!」とかなり積極的? とも思えるバイト。しかし何故かこの1匹は好反応を見せたものの、他のニゴイたちはそっぽを向くどころか着水音で一目散に消えていく始末。なんだこれ。
今回のターゲット
ニゴイはそのまんま、鯉に似ているから”似鯉”なんて由来を聞いたことがあるけどどうなんでしょう? 時には70cmを超える大物もいて、ルアーにもよく反応する雑食性の魚。きっとバスやシーバス狙いでニゴイを掛けてガッカリしたことのある人も少なくないはず。しかし狙ってみるとこれが意外とテクニカルで面白い! しかもそうすると、どことなく顔もボーンフィッシュに見えてきませんか?(笑)
その後も岸際で群れているニゴイたちは全然口を使ってくれず、ところどころに見えている魚は諦めて、人の気配に気付いてない魚を狙ってみようと思いきって対岸近くまでスプーンをキャスト。するとあまり期待していなかった流心の中層でコツコツ! とバイト。まるでサバのように身を震わせるようにして下流へと走り、流れに乗った魚は結構な引きの強さ。一瞬「サツキ!?」となりましたが、しばらくすると見慣れたジャパニーズボーンフィッシュ※の顔が見えてきました。鴨川では少数のサツキマスが遡上しているなんて情報もあったのでドキドキしてしまいました…。
※ボーンフィッシュは和名ソトイワシ。フライフィッシングのターゲットとして、ターポンやパーミットと並べて「グランドスラム」と呼ばれたりもする釣り人垂涎(すいぜん)の魚。特にニゴイの近縁の魚ということではありません。
コレがサツキマスとかバスだったらもっと絵になるのかな? でも昔からニゴイは結構好きで、今も栃木で毎年1回は必ずニゴイオンリーな釣りに行ってます
“ガチの釣り”ともまた違う独特の満足感
“釣りをしに京都に来た、というよりも仕事のついでに釣りに来た” せいか、1匹釣れてひと安心するとともに、二人とも「なんか満足しちゃったよね(笑)」といった具合。夕方になって冷え込む前に早々に駅前のカフェに避難した。そこで道具を片付けたり、来年の釣り遠征やイベントの話などをしながら今回のアーバンフィシングはフィニッシュ。前半ちょっと苦戦したけど、2時間と少しの短い間に魚に触ることこともできたし、美味しいものも食べられたし、何より久しぶりに歩くだけでも京都は美しい街でした。
以前に東京湾のアーバンフィッシングの記事を書かせてもらった時にも少し触れましたが、ヨーロッパではストリートフィッシングとその名を変えて、市街地の釣りは広く楽しまれています。しかも個人的な感覚ですが、京都とロンドンってどこか似ている所が多くて、古くから受け継がれてきたものと、新しく作られたものがミックスされた不思議なバランス感のある街。今後もっとこんなスタイルの釣りが日本でも楽しまれると嬉しいですね。いつか僕の「ホーム」との呼べるイギリスのストリートフィッシングも紹介したいな。
しかしどこまでいっても、そこに水辺があり魚がいて、僕たちは「釣りをさせてもらっている」釣り人。ゴミを捨てないなどのフィールドへの配慮はもちろん、地元の人たちや観光客とトラブルにならないように最低限の挨拶やマナーを忘れずに、(みなさんにも)いろいろな街を釣り歩いて欲しいなと思います。普段行かない場所で出会える1匹、どうせなら楽しい思い出の1匹にしたいですから。
アーバンフィッシング ギア紹介
レポーターREPORTER
栃木県在住。国内のトラウトフィッシングから海外の釣りまで、人生を豊かにするライフスタイルとしての釣りを日々模索し発信しているフィッシングピーターパン。PIKE STREET MARKETディレクター。ひと×コト×Sakana栃木PRアンバサダー。
サポートメーカー:Huerco、BIGFISH1983、Rマジックテスター。VARIVASフィールドモニター、Patagoniaプロセールスプログラム。
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