INDEX 【前編】
あなたが人から聞いた「ゲンかつぎ」や「ジンクス」は?
次に、人から聞いた「ゲンかつぎ」や「ジンクス」についてたずねてみた。実際に実践しているもの以外にどんなものがあるか気になるところだったが、比較的、前項と同様の内容が多かった。やはり、大きくポジティブなものとネガティブなものとに分かれ、ポジティブなものは「食にまつわるもの」と「釣り以外での行動(おもに準備)」の2つが主だったところ。
違っていたのは、ポジティブなもののなかに「釣りの最中の行動」にまつわるものが幾つかあったこと。自身は経験していないがよく聞く話(うわさ?)として、興味がある内容だ。
ポジティブ1 「食にまつわるもの」「釣り以外での行動・準備」
食にまつわる話として、前項では見られなかったものを少し…。
なぜか共通のものとして、前日の食事を気にするという話が複数あった。例えば、「受験ではないが、前日にかつ丼を食べると釣れる」「前日に飲みすぎない(または禁酒)・食べ過ぎない」など、ゲンかつぎというよりは、習慣といった意味合いが強い内容だ。
また、釣り以外での行動や準備に関しても、前項では見られなかったものを紹介すると、「左足からフィールドに入る、左手でドアを開けるなど、どんな時も左から入る」や「釣り初めに海に少量お酒をまく」などがあった。なかには、「3日前から寝る前に前転をすると酔わない」といった、それってゲンかつぎ? と思える内容もあった。
ポジティブ2 「釣りの最中の行動」
釣りの最中の行動としてよく聞く話は、バラエティに富んでいた。
「置き竿にしたとたんにアタリがある」「最初に使うルアーは必ずいつも同じ」「携帯電話の着信音を水に近づけると釣れる」「釣り大会のときは、最後に釣り座の抽選クジを引くといい場所が当たる」など。どれも効果のほどはわからないが、ちょっと実践してみたい内容だ。
ネガティブな結果…
人から聞いたネガティブな結果を導く話で多かったのは、まさに「ジンクス」と呼べそうな話。
「梅干しを食べると(または持っていくと)釣れない…」「道中にタヌキ(またはその他動物)を見ると釣れない…」というもの。(「道中にタヌキ…」は前項でも多かった)
後ほど詳しく述べさせていただくが、この2つが全体的に意外なほど多く驚いた。どちらも釣りの前や最中の話なので、これが本当ならモチベーションが一気に下がってしまう内容だが…。
その結果どうなった?
さて、「自身で実践している」「人から聞いた」のどちらにしろ、「ゲンかつぎ」や「ジンクス」のその後の結果。果たして期待する結果となったのだろうか? はたまた、いわれ通りとなったのだろうか?
釣果のほどはいかに?
気になる釣果のほどを質問し、まとめたものが下のグラフだ。
全体の半数である50%が「ほとんど影響がない」を占め、次いで「80%程度釣れた(釣れる)」が16%、「釣れなかった(釣れない)」が9%、「50%程度釣れた(釣れる)」が6%と続く。やはり、半数以上が釣果という釣りの結果には結びついていないような状況で、やや残念な結果だ…。
とはいえ、その他(19%)に含まれる意見として「頻度は分からないが、(ゲンかつぎによって)まさかの大きいサイズや、まさかの魚種が釣れたりする!」という、「信じる者は救われる」的な嬉しい意見もあり、一概に落胆する必要もないのかもしれない…。
ゲンかつぎ続いていますか?
先の結果を踏まえて、「ゲンかつぎ」を継続しているかをたずねたところ、72%が「続けている」と答え、「(すぐに)やめた」人が21%、「2~3回続けてやめた」人が7%と、約3割が結果的にやめてしまったという回答だった。
やめた人の理由としては、「効果がなかった・意味がなかった」という結果にもとづいた意見と、「気分の問題」「気にすると余計に釣れない」「気にするよりテクニックを身につけた方がよい」といった、気持ちのうえでの理由が多かった。
一方、「続けている」という理由は「なんとなく…」という人もなかにはいるものの、「流れを変えるつもりで続けている」「100%の確率で釣れなくても気合が入る」「やはり最後は神だのみ!」といった、釣り人の強い意思や心情を表している意見が多かった。と同時に、釣りに行く日や天候を選べないことから発生するジンクスは、環境や偶発的な機会に左右されるものとして遭遇するという…。釣り人の信心深さも垣間見えた。
後編に続く…。