子供のころ友人と川で鯉釣りをしていた時のこと。友人よりも遠くのポイントを狙うことが釣れるコツでは無いかと思い込み、延べ竿でより遠くへ仕掛を落とすため大きく振り込んだ。なんとなく一連の流れで腰をかがめたのだが、後ろにあった雑草の切り株に気が付かず、切り株にお尻を押される形で2.5mほど下にあるヘドロの上に着地。見事に両足がはまってしまった。沈んでゆく恐怖に「もう終わりか・・・」と背筋が凍ったのだが、結局、友人に拾ってきてもらった雑誌(週刊誌や大人の雑誌)を足元に踏ん張り、一歩ずつ前進しながら何とか上陸できる所まで辿り着くことに成功。全身泥だらけになりながら脱出した。。。
前号に引き続き、今月も「釣りにまつわるハプニング」アンケート結果をご紹介したい。今回は、ハプニングが起こった「状況」別に、前号ではご紹介しきれなかった「面白エピソード」を中心にご紹介。釣り人それぞれ、色んな出来事に遭遇しているものですね~。
状況「故障・破損」8%
開発担当Aさんの話。
買ったばかりのスロージギングロッドを携えて、楽しみな1流し目。ルンルン気分を裏切るかの如く痛恨の根掛かり。しかし、船が流れているのに気が付かずクラッチを切るのを忘れ、あっという間に「ボキっ!」 ロッドは3分割に折れてしまった。また違う釣行では、ひとつテンヤのロッドが1流し目で「ボキっ!!」 魚が掛かってアワセを入れたとたん、またもや3分割に折れた。。。ロッドも魚もサヨウナラ~。
釣りキチバスマンの営業Bさんの話。
テキサスリグ・ピッチングで釣りをしていた時の出来事。不意のバイトにのけ反るほどの「電撃フッキング!」 途端にベイトリールがリールシートから外れた! 旨くフッキングしていたため、ラインを手で持ち、手動ドラグで引き寄せて、何とか無事ランディング。2.2kgのビックバスでした。
やはり皆さん、道具がないと始まらない釣りの中で、多くの「故障や破損」によるハプニングに出くわしているようだ。技術や文明が発達したとは言え、当の人間はアナログのまま。道具だけでなくボートや自家用車、ギアも含めてメンテナンスが欠かせませんね。中にはメンテナンスの意味も無いツワモノも。。。
開発の大ボスCさんの話。
先輩のウェーダーは、穴が開いており意味のない代物。。。フローターでの野池釣行の際、準備中にしゃがんだ途端、上から下まで見事なスリット。代えも無く、大きく裂けたチャイナドレス風ウェーダーを履いたままフローターに乗り込んだ先輩でした。
CASE 2,3 状況「準備不足」11% 「自業自得」13%
スーパー営業マンDさんの話。
お店で道具とエサを購入した際、餌をレジで受け取るのを忘れてそのまま現場へ直行。バタバタした状況で、買い物をしたせいで餌を受け取るのを見事に忘れた。。。
クールな営業マンEさんの話。
渡船で磯へ渡った時、急いでいたのか、片手に竿とリール、もう片手にクーラーを持って船から降りた。気が付いた時には時既に遅し! ルアー一式を渡船に置いてきてしまった。しばらくは、唯一タックルに結んであったルアー1個で釣りをすることに。。。
「物忘れ」ありますよね~。早く竿を出したくて焦っているのも手伝い、よくある出来事ではないでしょうか。また他にも、気が急くあまり、リーダーをしっかり結ばず、キャストと同時にライン切れ、益々面倒だったり。釣行前夜に嬉しすぎて、ついつい夜更かし、そのお陰で寝坊をしてしまったり。折角の遠征であれやこれやと大荷物になったものの、実際はタックル1セットで事足りたなど。自業自得や準備不足が引き起こすハプニングも多くありますね。中にはこんな方も。。。
営業新人Fさんの話。
釣り場でもらった1mを超えるシイラ。いただけると言う事で、ありがたく頂戴し家に持ち帰ったら、大きすぎてまな板に乗らず。。。こっぴどく母に叱られ。結局庭で捌くことに。
CASE 4 状況「事故・怪我・災い・病」14%
ダンディな営業マンGさんの話。
随分昔の話ですが投げ釣りにハマっていた時のこと。ジャンプして堤防に飛び移ろうとした際、着地に失敗。思いっきりコケた。。。頭は打たなかったのですが、受身を左手で取っていたため、左手に激痛が・・・。なんと左手の中指の関節が外れ、指が90度近く曲がっているではありませんか。慌てながらも、自分で指を元に戻しました。しかし、指が親指以上に太くなり大変。後日医者に行ったら、「指の靭帯が伸びちゃっていますよ」と言われた。未だに指は曲がっています。
支店のファンキー営業マンHさんの話。
以前支店メンバーで釣りに行った時、同僚がいきなり「イッテーっ!!」と叫んだ。どうやらハオコゼに刺されたようだ。。。それまで同僚は、日焼け止めを志村○んの馬鹿殿の様に真っ白に塗りたくって、ダンシングベイビーの踊りをするなど、船上で大騒ぎしていたのだが、あのちっぽけな魚に見事黙らされた様だ。可愛そうに顔面蒼白となり(日焼け止めのせいもあるが)、手のひらをパンパンに腫らして震えていた。。。
前号でも書かせて頂いたが、釣りは自然相手。小さくても危険な魚も沢山いる上、釣り鈎や刃物を扱うことも多い。当状況の大半を占めていたのは、「鈎が刺さった」エピソード。皆さんくれぐれも気をつけて楽しい釣行をして頂きたい。
CASE 5 状況「予想外」22%
ダンディな営業マンGさんの話。
ワラサ釣りに出かけた時のこと。どう見ても遊漁船とは思えない釣り船が港に1隻。小型船で、脇から魚網を取り込むようにパネルの取り外しが出来る漁船でした。もちろん釣り座にイスなどありません。あいにく天気も悪く、うねりもあるではありませんか。それでも折角釣りに来たのだからと正座で釣り開始。海水を思いっきり浴び、ズブ濡れ&船酔いで、シーライオン状態になりながらも、本命3.5kgをゲット。これぞ男の「根性」釣りとなりました。
営業事務Iさんの話。
数名の社員と一緒に、以前取材のため日本海へ早朝から出かけていった。現場まで、山の林道を抜ける道を選択したのだが、思いのほか道幅も狭くワインディングが続いていたため慎重に運転していたところ、あるアタリから可愛らしい鹿が目の前に現れ始めた。始めのうちは「おっ鹿だ」「ビックリしか~」などとはしゃいでいたが、その内数え切れない数の鹿が目の前にボンボン出現。中には避けてくれない立派な角をはやした鹿もおり、この先襲われたらどうしようとヒヤヒヤした。
状況「落水」の次に多かった「予想外」。
ハプニングとはまさにこの様なことかと言うくらい、皆多くの体験をしているようだ。特に、今回のアンケートで分かったのは、「動物」にまつわるエピソードが多いこと。国土の狭い日本ではあるが、森林面積の占める割合は非常に高く(フィンランドに次ぐ第2位)、まだまだ野生動物が穏やかに住める恵まれた環境であると同時に、人との遭遇率も高いのだと感じた。
例えば、大物(態度だけ) 新人営業マンJさんの話。
エギングをしながらパンを食べていたら、いきなり左手に持っていたパンをトンビがさらっていった。とか、とあるゴロタのサーフでエギングをしていた際、変な物音を聞き近づいてみたら、ウミガメが卵を産んでいた。と言った話。
また、東京の営業ボスKさんの話。
夜釣り中に後方の茂みで何やら音がする。友人かと思い「○○さん」と声を掛けるが返事ナシ。かなりビビるが、そこからでてきたのはヌートリアだった。
そしてそして、営業新人Fさんの話。
数年前、釣りから帰ってきてカバンを開けるとフナムシが出てきて部屋のどこかに逃げていった。今も見つかりません。。。などなど、非常に多くの動物由来の「予想外」エピソードが集まった。
今回、我がハヤブサ社員の面々が遭遇したハプニングを紹介させて頂いたが、良く聞く話や身に覚えのある話など、「あるある~」と共感できたものから、「えっ!!」と驚く話まで、非常に興味深い話が集まり個人的にも面白かった。しかし何度も言うが、くれぐれも悲しいエピソードにならないように、日頃から準備と心構え、そして現場での注意が必要だ。
これから春の暖かい陽気のお陰で、出かける機会が増えてくるが、是非とも楽しいエピソード、嬉しいハプニングに出会って欲しいものだ。(予想外の大物を釣り上げた!!などは大歓迎です。)
※本文は都合により脚色を交えております。ご了承下さい。