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ちょうど今の時期、平戸で「ひらめまつり」が開催されているらしい…そんな情報を目にして、今回、「平戸で旬のヒラメを食べてみたい」という単純な欲求が込み上げてきました。そして、「せっかく平戸まで足を運ぶのなら、そのままどこかでキャンプも楽しみたい」と、それほど離れていない場所でキャンプ場を探すなかで見付けたのが、生月島(いきつきしま)の「Camp Base IKITSUKI SunSea」でした。
九州本土から橋を渡り辿り着くこの地は、一般道でアクセスできる地点としては、実質的な「本土最西端」。そこで待っていたのは青い海が見渡せる絶景と、圧倒的な迫力で迫る断崖絶壁のロケーション、そして現代的なホスピタリティが融合した、羽を伸ばせる「とっておきの居場所」でした。
そんな、「最果て」の情緒とワイルドでありながら快適なキャンプ場の魅力を、実体験をもとにご紹介します。
「最果て」の情緒漂う生月島
長崎県北西部に位置する「生月島」は、かつて隠れキリシタンの里として、また、大規模な捕鯨の拠点として栄えた歴史を持つ島です。現在は美しいブルーのトラス橋「生月大橋」によって平戸島と結ばれ、アクセスもよくなりました。

島の西岸には東シナ海に面した切り立った断崖が続き、東岸には穏やかな漁村の風景が広がる。そんな二面性を持つこの島は、どこを切り取っても絵になる、ドラマチックな景観に満ちています。
また、生月島は知る人ぞ知る「魚の宝庫」でもあります。海岸沿いには県内外から多くの釣り客が訪れ、季節ごとの獲物をねらって竿を出す光景は、この島ならではの日常。さらに、獲れたての新鮮な魚介類を求めて訪れる観光客も多く、とくに旬の時期には、飲食店や直売所が賑わいを見せます。
今回の目的地であるキャンプ場は、そんな活気ある漁村の風景を通り抜けた、島のさらに最北端。まさに「最果て」の地に位置しています。
断崖の絶景キャンプ場「Camp Base IKITSUKI SunSea」
ここは以前、「御崎(みさき)野営場」の名で親しまれていた場所です。当時は最低限の公衆トイレがあるだけの、まさに“知る人ぞ知る”ワイルドなキャンプフィールドだったそうです。そんな歴史ある場所が2024年3月、公設民営の「Camp Base IKITSUKI SunSea」として全面リニューアルを果たしました。
圧倒的な断崖の景観はそのままに、今の姿は驚くほど近代的。清潔な温水シャワーやトイレはもちろん、無料Wi-Fiまで完備されています。



Camp Base IKITSUKI SunSea
住所:〒859-5701 長崎県平戸市生月町御崎
TEL:050-5536-3589
HP:https://gattarai.com/camp/
施設の利用料金



※4月より料金改定予定とのこと。各料金については、直接キャンプ場へお問い合わせください
施設へのアクセス
- ●長崎方面からお越しの場合: 西九州自動車道・佐々ICより車で約40分
- ●福岡方面からお越しの場合: 西九州自動車道・松浦ICより車で約50分
心地よい時間をつくる空間とロケーション
遊び心と癒やしが共存するファシリティ
ここSunSeaの魅力は絶景だけではありません。断崖を望む特等席に設置された「サウナ」と「水風呂」に加え、薪で沸かす情緒たっぷりの「五右衛門風呂」まで完備。孤独感を味わう最果ての場所でありながら、極上の癒やしまで用意されています。


さらに、三輪自動車「TUKTUK(トゥクトゥク)」のレンタルまであるというから驚きです。今回は自分のサイトで静かに過ごすことを優先しましたが、あの開放感あふれる乗り物で島の風を感じたら、どれほど気持ちがいいだろう……。そんな遊び心が、施設のあちこちに散りばめられています。


刻一刻と表情を変える最果ての空と波音
絶景と隣り合わせのこの場所で過ごす時間は、空の色が変わるたびに新しい感動を連れてきてくれます。
夕刻、断崖の向こう側へと太陽が傾き、海と空を優しく染めていく美しい夕日。日が沈んだあと、空が深い藍色へと移ろっていく幻想的なマジックアワーは、まさに言葉を失うほどの美しさです。夜の帳が下りれば、そこには降り注ぐような満天の星空が広がり、足下からは荒波が断崖にぶつかる重厚な波の音が、絶え間なく響き渡ります。




島の息吹を感じる「サンセットウェイ」と「大バエ灯台」
生月サンセットウェイ
キャンプ場を拠点に島を巡れば、さらに深い絶景に出会えます。
島の西海岸を走る「生月サンセットウェイ」は、数多くの自動車メーカーがCMロケ地に選ぶ「走り好き」の聖地。むき出しの断崖と蒼い海の間を駆け抜ける感覚は、日本であることを忘れてしまうほどの圧倒的な開放感があります。
切り立った岩肌の迫力と、どこまでも続く水平線。刻々と表情を変える海風を全身で感じながら進むこの道は、まさに心ゆくまでドライブを楽しめるルートでした。


生月サンセットウェイ
住所:〒859-5703 長崎県平戸市生月町里免
TEL:0950-23-8600(平戸観光協会)
HP:https://www.hirado-net.com/see/ikitsuki/see113/(平戸観光協会)
大バエ灯台
キャンプ場からさらに北へと足を延ばすと、生月島の終着点である「大バエ灯台」に辿り着きます。
ここは、約80mもある切り立った「大バエ」の断崖絶壁の上に立つ、全国でも珍しい外付けの螺旋(らせん)階段を備えた展望所付きの灯台です。眼下には五島列島や壱岐・対馬までを見渡せる、360°の大パノラマが広がっています。


灯台前の広場には「ガビオン(石を詰めた鉄籠)」が設置され、訪れた人々の願いが込められた石が積み上げられていました。誰かの願いがこの景色の一部となり、時間とともに積み重なっていく…。人々の想いとともに、この場所は少しずつ新しい表情を見せていきます。
こうした風景を背景に、灯台周辺では時期によって地域主催のイベントや観光企画が開催されることもあり、生月島の魅力に触れられる機会にもなっています。


大バエ灯台
住所:〒859-5707 長崎県平戸市生月町御崎26-2
TEL:0950-22-4111(平戸市観光課)
HP:https://www.nagasaki-tabinet.com/guide/595(ながさき旅ネット)
平戸・生月の恵みを堪能!
旬鮮館「ひらめ定食」
今回の旅の最初の楽しみは、平戸漁協直売所「旬鮮館」の「ひらめ定食」でした。
白く輝く身は心地よい弾力があり、噛むほどに上品な旨味が広がります。天然ヒラメを一口頬張れば、それだけで「ここまで来てよかった」と確信できるほど。この土地の豊かな実りを胃袋で実感し、期待感を胸に生月島へと向かいました。


旬鮮館
住所:〒859-5112 長崎県平戸市宮の町655-13
TEL:0950-22-4857
HP:http://www.nsgyoren.jf-net.ne.jp/shopdetails_10/
大氣圏「あごだしラーメン」
そして、撤収作業を終えた最終日の旅の締めくくり。「島ならではの美味しいものを食べるならどこですか?」とキャンプ場の管理人さんに尋ねて教えてもらったのが、地元で愛される名店「大氣圏(たいきけん)」でした。
ここで味わえるのは、生月特産のあご(トビウオ)を贅沢に使った「あごだしラーメン」。透き通ったスープを一口すすれば、上品で深いコクが五臓六腑に染み渡ります。管理人さんのお墨付きという安心感も相まって、この一杯が格別のご馳走になりました。


大氣圏
住所:〒859-5706 長崎県平戸市生月町南免4432-101
TEL:0950-53-3130
HP:なし
今回の生月島への旅は、旬のヒラメを味わいたいという素朴な動機から始まりました。しかし、辿り着いた「Camp Base IKITSUKI SunSea」で過ごした時間は、それ以上の深い充足感を与えてくれました。
かつてのワイルドな野営地の雰囲気を残しながら、現代的な快適さを備えて生まれ変わったこの場所。そこは、断崖絶壁が突きつける自然の荒々しさと、サウナや五右衛門風呂がもたらす至福の癒やしが、不思議なほど心地よく共存しています。
誰にも邪魔されず、ただ波音と星空に身を委ねる贅沢。日常から遠く離れた「最果て」の地でありながら、訪れる人を優しく受け入れ、明日への活力を蓄えさせてくれる……そんな「とっておきの居場所」でした。
心ゆくまで自分を解放し、自然の息吹を全身で感じるキャンプを楽しみたいなら、ぜひ一度、生月大橋を渡り、この島の北の果てを目指してみてください。そこには、まだあなたの知らない「最高にワイルドで、最高に快適な休日」が待っているはずです。
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レポーターREPORTER

オートキャンプが大好きな九州在住の50代のオジサンです。おもに九州地方のキャンプ場へ、愛車を自由に転がしながらキャンプを楽しんでいます。グループやファミリーキャンプの際は、私が作った料理が美味しいと喜んでもらえるよう、日々キャンプ飯の勉強をしています。その分、ソロのときは手抜きしまくりですが(笑)。「手軽に本格的」がモットーで、これまでの経験で喜んでもらえたメニューの紹介や九州地方中心のおすすめのキャンプ場の紹介など、何か少しでもみなさんにオートキャンプでの楽しみを伝えることができればよいかな…と思ってます。
【肩書】
・日本オートキャンプ協会インストラクター
