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船からの手釣りのように竿やリールがなくても釣りはできます。そして極端な話、糸を使用しない釣り(ウナギの穴釣りなど)もあります。しかし、ごく一部を除いて「釣りバリ」がなければ釣りは成立しません。
ということで今回から、釣りバリに関する基本的かつ知っておきたい知識を、少しずつお届けしたいと思います。第1回目の今回は、基本中の基本である「釣りバリ各部の名称」から。釣りバリの構造を理解するうえで重用なポイントですよ。
呼び方は日本語か英語かだけの違い
釣りバリの“構造“はほぼ同じ
日本古来から存在するエサバリも、西洋から導入されたルアーやフライ用のフックも、釣りバリの構造自体にそれほど大きな差はなく、各部の呼び方も「日本語か英語か…」の違いでしかありません。
したがって、両方の呼び方を覚えておくことで、釣り全般への理解が進むことは間違いありません。以下のイラストを参考に、あとに続く本文を読み進めてください(トレブルフックはワームフックの集合体と理解してください)。



魚との接点
鋭い先端部はハリの命!
まずは釣りバリの命ともいうべき先端の尖った部分。ここはエサバリで「ハリ先」と呼びます。ルアー・フライフックでは「ポイント」と呼ばれます。
続いて、ハリ先から見てすぐ下の内側に、ハリ先とは反対側に突きだした尖った部分があります。ご存じのとおり掛かった魚を外れにくくするためのものです。

これをエサバリでは「カエシ」や「イケ」「モドリ」と呼びます。ルアー・フライフックでは「バーブ」です。「バーブレス」というフックが存在しますが、これは「バーブがない」という意味で、エサバリでは「スレ」と呼び、そのようなハリを「スレバリ」と呼びます。アユの友釣りで使うイカリバリなどがその代表例でしょう。

また、軸の外側に1~2箇所突きだして尖った部分があるハリも存在します。これは「ケン(またはワームキーパー)」と呼ばれ、エサやワームを外れにくくするためのものです。

「曲げ」は「ベンド」で、「軸」は「シャンク」
そしてハリ先から続く大きく曲がった部分、これをエサバリでは「曲げ」と呼び、ハリ先から曲げの半分までを「先曲がり」、以降軸へ続く部分を「腰曲がり」と呼びます。ルアー・フライフックは一括して「ベンド」と呼びます。
その「曲げ」「ベンド」を過ぎた直線的な部分がエサバリでは「軸」、ルアー・フライフックでは「シャンク」と呼ばれます。そしてハリ先から曲げ、軸の内側の部分がエサバリでは「フトコロ幅」、ルアー&フライフックでは「ギャップ(またはゲイプ)」と呼ばれます。

和洋で大きく違うのは糸との接点
「タタキ」と「アイ」
「軸」「シャンク」の最終地点には、ハリスやリーダーを結び固定するために設けられた部分があり、エサバリでは「タタキ」「耳」と呼ばれ、およそ軸の太さの2倍ほどの幅で薄く平たく加工してあります。軸に巻き付けたハリスが抜けないようにするためのものです。
一方のルアー・フライフックでは、軸自体を曲げて加工した環状の「アイ(≒管)」があり、リーダーを「アイ」に通してかんたんに結べるように作ってあります。

「タタキ」も「アイ」もない??
独特のアユ掛けバリ
特殊なのは「アユの友釣り」で使われるハリで、このハリには「タタキ」も「アイ」もありません。
その代わり、軸の最終部分のわずかな部分に「ギザ」と呼ばれる凹凸加工が施されており、たとえば多用される3本イカリ、4本イカリなどは複数のハリ軸の中心にハリスを沿わせ、軸と一緒に細い「根巻き糸」と呼ばれるものをギザの上に巻き付けて固定します。
ギザは根巻き糸をしっかり食い込ませるためのものです。ただし、これだけではアユが掛かったときにハリがハリスから抜け落ちる心配がありますので、瞬間接着剤を少量垂らして固めるのが一般的です。

出典:写真AC
ワイヤーハリス使用を前提
イシダイバリはある意味特殊
また、エサバリのなかにはイシダイバリやクエバリのように、ワイヤーハリスを使用する釣りで使われる場合は、硬いワイヤーを固定しやすくするためにタタキ部分に穴を空けた「穴さらえ」という加工を施したハリもあります。クエバリには環(アイ・リング≒管)を採用したものも多いようです。

エサバリもルアー・フライフックも、それぞれの釣り方に合わせた最良の構造になっているのは間違いありません。
次回はハリの命ともいうべき「ハリ先の角度と長さ」に関してお伝えする予定です。