つい最近まで暑い暑いとボヤいていたのに、いつの間にか季節は冷たい北風が吹きすさぶ冬。そんな冬の釣りにおいて、手がかじかむのを防ぐ意味でも、欲しくなるアイテムの1つに「フィッシンググローブ」があります(本来は手をさまざまなダメージから守るために、釣りをするときは季節を問わず通年装備したいアイテムではありますが…)。また、スピニングタックルでの遠投や頻繁なキャスティングが必要な場合、合わせて持っておきたいアイテムの1つに「フィンガーガード」もあります。
今回は、そんな手先を守るアイテムを安価に、手軽に準備するアイデアをお届けします。
フィッシンググローブとは?

「フィッシンググローブ」とは釣りの際に使う専用手袋のことで、日焼けやケガから、手や指を保護するほか、タックルを握る際のグリップ力の向上、防寒・防水などの役割を果たします。魚の鋭いヒレや歯から手を保護したり、寒い時期に手がかじかむのを防いで操作性を高めたりしてくれるといった具合です。
素材や形状は、季節や釣りの種類に合わせてさまざまあります。キャスティングゲームで使われるものは、親指・人差し指・中指の先端部分が最初からカットされているものが多く、冬場は防寒性能が高いネオプレーン製のフィッシンググローブが使われることが多いです。
フィンガーガードとは?

「フィンガーガード」とは、スピニングタックルによるキャスティング時(とくに遠投時)に、ラインが指に食い込んだり擦れたりすることによるケガや火傷を防ぐための保護具のことです。
高速でスプールから放出される釣り糸(とくにPEラインなどの強度が高いもの)は、ときとして指の皮膚に深く食い込み、鋭利な切り傷を生じさせる原因となり得ます。とくに重い仕掛を遠投する投げ釣りや、何度も重いメタルジグをキャスティングする必要があるショアジギングゲームなどでは、指への負担が大きくなるため、フィンガーガードは必須アイテムの1つとされています。
簡易的なモノであればわずか100円で作れる!

ただ、この「フィッシンググローブ」と「フィンガーガード」ですが、市販品を購入すると意外と高価。2つともそろえるとなると、(商品にもよりますが)およそ2000円程度の出費が…。また、フィンガーガードについては、市販品に使われている生地や素材が結構厚めであることが多く、1oz(約28g)以上の重さのルアーをフルスイングでキャストするような釣りならともかく、それ以下の重さのルアーを投げる際には、少々使いにくかったりもするのです。
どちらも持っていて損はない、比較的使用頻度の高い釣り用アイテムではあります。しかし、まだまだ本格的に釣りをするかどうか分からない釣り初心者にとっては、使用頻度が不明な釣りアイテムにお金を掛けるのは、もしかすると抵抗があるかもしれません…。
そこで今回は、私が実際に釣行で使っている「コスパ最強!」総額たったの110円(税込)で作れるかもしれない(?)「簡易フィンガーガード兼フィッシンググローブ」の作り方を紹介したいと思います。ある意味「ひと粒で2度美味しい」的な、市販品よりも使いやすいアイテムかもしれません。
簡易フィンガーガード兼フィッシンググローブの作り方

用意するものは、最近は100円均一ショップ(100均)でも購入することが可能な、農作業や日曜大工などで使う作業用手袋(商品名:ワークグローブなど)とハサミの2つのみ。ちなみに作業用手袋に関しては、必ず掌と指の内側の部分に、ゴムやシリコンによる滑り止め加工が施されたものを購入してください。サイズはS・M・Lのなかから、自分の手のサイズに合うものを選べば大丈夫です(フリーサイズをうたっている商品もあります)。

作り方はカンタン!! 自分の利き手側の手袋の親指と中指の先端部分を、だいたい第2関節あたりを目安にハサミでカットするだけ。人差し指はフィンガーガードとして機能させたいので、そのまま残しておきます。
ところで、なぜ手袋の親指と中指の先端のみをカットするかというと、市販されている多くのフィッシンググローブを見てもらうと分かる通り、エサを付けるときやルアー交換、新たにラインを結んだりする際には、親指と中指が露出している方が作業しやすいからです。いちいち手からグローブを外す必要がありません。
なお、カットした部分は簡易的な指サックやフィンガーガードとして活用できるので、捨てずに取っておきましょう。

気になる耐久性については、私は年間100日以上釣りに行きますが、よほど過酷な使い方でもしない限りは問題なく使用できています。普通に1年くらいは使えると思いますよ。また、生地が薄いため写真のように市販のフィッシンググローブと組み合わせて使うことも可能です。

市販のフィッシンググローブと違い、畳んでコンパクトにできるため、ポケットなどに手軽に忍ばせておけます。また、フィッシンググローブとフィンガーガードの機能が一体化しているので、それぞれを別々に用意する必要もありません。さらに、掌や指の裏側に施されたゴムやシリコンの滑り止め加工によってグリップ力も高く、この点では市販のものより優れているかもしれません(笑)。
そして、最大のメリットはやはり“安く済ませられる”こと。気になる方は、ぜひ試しに自作して使ってみてください!
それではよいフィッシングライフを。
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レポーターREPORTER

ラパラルアーとアメリカンルアー、アニソンとZABADAKとPerfumeの曲をこよなく愛する心優しきオッサンアングラー。さらに競馬や雑学、サブカルチャー系の知識全般にやたら造詣が深い。
