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こんにちは、アウトドアが大好きなKIMIDORIです。
さまざまな釣りやキャンプに幅広くチャレンジして、四季問わず楽しんでいます。さて今回は、東北三陸地方は岩手県宮古湾でのオフショアゲームについての記事。
宮古湾から日没とともに夜の海へ向かう遊漁船、そこから始まるのは釣り人だけが味わえる特別な時間…。東北の海でも人気を集めている「イカメタル」は、繊細なアタリをとらえるゲーム性と、食卓を彩る豊かな美味しさを兼ね備えた注目の釣りなのです。
そんな三陸・宮古湾での「イカメタル」について、釣行の様子やおススメ料理についてご紹介します。
岩手県宮古湾のイカメタル事情

まずは宮古湾とはどんなところか、また、宮古湾でのイカメタルについてご紹介します。
美しい絶景と豊かな漁場!
岩手県宮古湾
東北の岩手県宮古市に位置する宮古湾は、三陸リアス式海岸の代表的な入江のひとつ。険しい断崖と入り組んだ海岸線が織りなす絶景と、栄養豊富な海がもたらす豊かな漁場で知られています。
魚種が多彩な宮古湾は、春は「サクラマス」、夏は「青物」、秋は「イカ」、冬は「タラ」と、1年を通して四季折々のターゲットをねらえるのが大きな魅力です。

そのなかでも人気があるのが、オフショアゲームの「イカメタル」。6月~12月ごろまで宮古湾を訪れるスルメイカやヤリイカをターゲットに、夜の海で繊細なゲームを楽しむ釣りです。港からポイントまであまり遠くなく、船の移動時間が少ないのも個人的には魅力だと感じています。また、ポイントへ行くまでに見える三陸の壮大な景色は、見応えがありおススメです。
スルメイカやヤリイカをねらう「イカメタル」とは?
イカメタルは専用の鉛スッテやエギを用いてイカをねらうスタイル。タックルはライトで繊細、まるでアジングやタイラバの延長線上にあるような釣りです。

PE0.6号前後の細いラインを用い、20~30号の鉛スッテを投入(スルメイカをねらう場合は、鉛スッテとは少し違ったイカジグが効果的な場合もあります)。小さな前アタリを見極め、竿先に現れるわずかな変化をとらえるスリリングさが、この釣りの醍醐味です。また、アタリをとらえて掛けた瞬間に始まるスルメイカの引きは、魚の引きとは一味違う心地よさがあります。
船上で同時に数人がヒットすることも多く、賑やかな雰囲気もイカメタルならではです。
宮古湾でのワンポイントアドバイス
宮古湾のイカメタルは水深が約50~80mです。群れは中層からボトムまで幅広く散るため、タナを細かく探る必要があります。アタリが出やすいのが中層の場合もあれば、底付近がメインとなることも…。電動リールは必要ありませんが、タナが取れるようにカウンター付きのベイトリールがおススメです。スピニングリールの場合であれば、マーカー付きのラインを使うとよいでしょう。

また、三陸特有の速い潮流にも注意が必要です。20号のスッテでは流されてしまうこともあり、30号以上(できれば40号まで)を用意しておくと安心です。
仕掛についてもシングルとダブルをいくつか用意しておくと安心です。オマツリを避けるために船長さんから仕掛に関して指示が出ることもあるので合わせるようにしましょう。
三陸沖イカメタルは…楽しいものの気が抜けない!?

そんな宮古湾でのイカメタルについて、先日実際に釣行した模様やタックルの情報をお届けしましょう。
晩夏の宮古湾で実釣!
今回の釣行は8月下旬。日没後の出港で天気は良好でした。夏の暑さが少し和らぎ、心地よい夜の海風となる季節です。

お世話になったのは宮古市神林の港から出船する遊漁船「ゆたか丸」さん。イカメタルをはじめ、1年を通じてさまざまな釣りができる遊漁船です。仕掛やポイントなど分からないことがあれば気軽に聞ける雰囲気なので、初心者の方にもおススメです。
私が使用したタックルは以下の通りです。ロッドはサクラマス用を使っていますが、これはおススメできません(笑)。イカメタル用でアタリが取りやすいロッドを使った方がよいので、あくまで参考まで。
リールがカウンター付きなのでこちらでタナを調べつつ、もう1つ用意していたスピニングタックルも使って釣りをしました。
【参考タックル】
●ロッド:
NORTHFIELD Sakuramasu Jigging NFSC-64-1(アブガルシア)
●リール:
●ライン:
PE0.6号(12lb)
●リーダー:
フロロカーボン4号(16lb)
●メタルスッテ:
20~40号
虫に悩まされつつも…満足のいく釣果!
今回は日没後の出港ということもあり、集合場所に着いたときにはすでに暗くなっていました。タックルや仕掛を準備するのにライトがあると便利です。
出港後は、30分程度船が走るとポイントへ到着しました。船の漁火が煌々と光るなかで実釣スタート…と思ったら、いきなり襲ってきました。そう、虫(ガ)です。
この時期は実際に結構なサイズと数のガに襲われます(私は虫全般が苦手です)。今シーズンのイカメタルは初だったこともあり、少し気にしてはいましたが、事前の情報もあったので防虫防護服を準備していきました。しかし幸い、当日はこれを着るまでには至らずに済みました(笑)。荷物やタックルボックスは常に閉めておくことをおススメします。


そんなこんなで気を取り直して実釣スタート。まずはタナを調べるために、底から中層まで広く探っていきます。
ヤリイカの場合は「数回シャクったあとに数秒止める」というようなパターンで釣りをすることが多いのですが、スルメイカの場合はワンピッチで一定に巻き上げてくると途中でアタリが出るので、そこでアワセます。時間帯もあってか最初のポイントではなかなかアタリが出ませんでしたが、ポイント移動直後には底付近で最初のヒット。無事に最初の1杯(スルメイカ)を釣り上げることができました。

そこからはワンピッチで同じタナを誘って、コンスタントに釣り上げることができました。が、同様に虫も立て続けに現れました。虫も避けながらイカを釣るのもなかなか忙しく、気が抜けませんでしたね(笑)。
さらにポイントを移動しながらも、タナは底から中層でのヒットが多かったように思います。誘い方はワンピッチだけでなく、たまに細かくシェイクしてからの「ステイ」も有効でした。スッテがピタッと止まった瞬間に「ズン」と竿先が入るアタリが面白いといった具合です。
移動中は同船者の方々と話をしながら楽しく釣りができ、最終的には1人30~50杯のキャッチとなりました(竿頭の方は約80杯)。満足のいく釣果となり、晩夏の宮古湾でのイカメタルを存分に味わうことができました。

食べて美味しいイカ料理

さて、釣ったイカは船上では海水の入ったカゴで生かしてあるので、持ち帰る際に締めてジッパー付き保存袋に入れて持ち帰ってます。イカを締める道具は数100円で販売されているので、1つ用意しておくとカンタンに締めることができて便利です。
持ち帰ったイカは定番の「お刺身」のほか、「イカ焼き」「天ぷら」「塩辛」などなどアレンジは無限大。冷凍保存しても美味しさが保たれるため、しばらくの間は三陸の海の恵みを食卓で楽しめます。
ここでは私がやってみた料理を3つ紹介しましょう。
イカの沖漬け

釣ったイカでやってみたかったことの1つが「沖漬け」。事前に作っておいたタレを持って乗船し、釣れたイカの水を吐かせたら、生きているうちにタレの中に入れて持ち帰ります。
数時間漬けたら、あとはさばいてお皿に盛り付けるだけ。イカの身全体にタレが染み込み、格別なお刺身が味わえます。

イカの塩辛

スルメイカが釣れたらぜひ作りたい一品が「塩辛」。スルメイカはワタ(肝)が大きく旨味が濃厚なので、塩辛作りにもってこいなんです。
作り方は、まずイカの胴とワタにそれぞれ塩をふって半日~1日かけて水分を抜きます。胴は食べやすいサイズに切り、ワタは中身を裏ごしします。あとはそれらを混ぜ合わせれば完成です。少し時間はかかりますが、思ったより難しくなく作れますよ。酒の肴やごはんのお供に、自分で作る塩辛は最高です。
ちなみに、お刺身や沖漬けも同様ですが、火を通さない料理の場合は一度冷凍した方が、アニサキスなどの寄生虫対策となり安心かと思います。
イカ大根

定番料理の一つですが、定番なだけあってカンタンで美味しいのが「イカ大根」。大根の甘みとイカの旨味がマッチする美味しい煮物です。
冷蔵庫に大根が残っていればイカをぶつ切りにして、大根と煮るだけなのでカンタンです。少し時間を置くと味が染み込み、さらに美味しくなるのもこの料理の魅力です。
これら以外にも、「イカリング」や「ホイル焼き」なども作りましたが、イカはどう料理しても美味しいですね。詳細レシピはまた別の機会に紹介したいと思います。
宮古湾のスルメイカをねらった「イカメタル」はいかがでしたでしょうか。釣って楽しい、食べて美味しいイカは、シーズンとしては夏ごろから始まり、冬は12月ごろまで楽しめます。また、冬に向けてサイズアップするので、アタリと引きも強くなり存分に楽しめますよ。シーズンはまだまだ続きますので、ぜひ一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。ちなみに、秋冬の釣行の際には防寒対策は忘れずに。
釣りやアウトドアに関する情報について、また次回以降も引き続きご紹介します。
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レポーターREPORTER

青森県在住
氷上ワカサギ釣りからオフショアでのジギング、テンヤ、ショアジギングやエリアトラウトなど幅広くやっています。キャンプも年中通して行っているアウトドア好きです。ブログやSNS、YouTubeを通じて釣りやキャンプの魅力をお伝えしたいと思い活動しています。
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