「シダープランクサーモン」って?
香りとジューシーさが絶品の本格アウトドア料理

17_ ワンプレート

アウトドアでのBBQやキャンプ。焼肉やホットドッグも美味しいですが、「今日はちょっと特別な魚料理を作りたい…」そんなときにおすすめなのが、「シダープランクサーモン(Cedar Plank Salmon)」です。
この料理は北米発祥のアウトドア料理で、シダーウッドの板の上にサーモンを載せて焼くというシンプルながら香り豊かな一皿。板から立ち上るスモーキーな香りがサーモンに移り、ふっくらジューシーに仕上がるため、食卓に出すと「おおっ!」と注目されること間違いなしです。

シダープランクサーモンは直火で焼くよりも失敗が少なく、香りと味を楽しみながら焼き上げることができます。今回は初心者でも失敗しないよう、下準備から焼き方、仕上げのコツまで詳しく解説します。

香り豊か!「シダープランクサーモン」とは?

01_ シダープランクサーモン
シダープランクサーモンは手間もそこまでかからず、見た目もオシャレな料理ができます

「シダープランクサーモン」とは、北米では定番の調理法で、杉(シダー)の板にサーモンを載せ、炭火やグリルでじっくり焼き上げる料理です。シダーの木が香ばしく燻され、魚にほのかな木の香りが移り、家庭ではなかなか出せない「ワイルドで上品な味わい」が楽しめます。

準備する材料はこんな感じ

準備する材料は以下の通りです。食材はほぼ全て、一般のスーパーで購入可能です。また、注意点として、シダープランク(杉板)は必ず食品用のものを使用するようにしましょう。

【材料】(4~5人分)

  • ・サーモンフィレ(皮付き・皮なしどちらでも可 厚み2~3cm) 600~800g
  • ・シダープランク(食品用※)   1枚
  • ・オリーブオイル         大さじ3
  • ・塩               小さじ2
  • ・ブラックペッパー        少々
  • ・レモン             1個(スライス3~4枚、半分を使用して搾り汁に)
  • ・ライム             1個(スライス3~4枚)
  • ・ハーブ(ディルやローズマリー)  適量
  • ・ピンクペッパー         適量

※杉板は必ず食品用のものを使用してください。DIY用の板は薬品処理されていることがあるため、食材に触れるのは危険です

04_ シダープランク
シダープランク(杉板)は食品用のものをネットで購入しました。縦18cm×横43cmほどの大きさです

杉板とサーモンの下準備

杉板を水に浸す

まず、シダープランク(杉板)を30分~2時間ほど水に浸します。板を浸水させる理由は2つあります。

  • ①板が焦げるのを防ぐ
  • ②焼いている間に板から立ち上る香りがゆっくりサーモンに移る

水ではなく、白ワインリンゴジュースで浸すと、香りに深みやフルーティーなアクセントが加わり、より特別感のある味に仕上がります。浸水時間は短過ぎると香りが弱く、長過ぎても板が柔らかくなってしまうため、1時間程度浸けておくのが適切です。

杉板の上でサーモンの下味を付ける

サーモンにはブラックペッパーを振り下味を付け、オリーブオイルを塗っておきます。 さらにレモンスライスハーブ(ディルやローズマリーなど)を上に載せると、焼き上がりの香りがぐっと引き立ちます。今回は皮なしのサーモンを使用していますが、皮付きのサーモンでも同様に調理ができます。皮の香ばしさも楽しめるのでおすすめです。

【ワンポイント!】

サーモンの脂が板の香りと混ざり合うことで、ふっくらジューシーに仕上がります。下味はシンプルで構いませんが、省略すると香りと旨味の効果が半減します。

09_ 盛り付け
サーモンの上にスライスしたレモン、ライム、プチトマト、ローズマリーを配置、ピンクペッパーを散らして下準備は完了です

BBQでの焼き方

炭の準備

炭をセットしてフタをして、グリル内を中火~弱火(150~200℃程度)で予熱します。強火で焼くと板が燃える危険があるため、火加減は必ず調整してください。
また、炭を両側に寄せて間接加熱にすると、板全体に熱がゆっくり回り、焦げにくくなります。フタがあるグリルの場合は、フタを閉めることで熱が均一に回り、板の上のサーモン全体に香りが行き渡り、ふっくら仕上がります。

サーモンのセット

下味を付けたサーモンを板ごとグリルの網にセットします。炭を置いていない真ん中にシダープランクを配置してください。

14_ 網の上にセット
火のついた炭の上にこないように、置き位置に注意

焼き方の手順

  • ①フタを閉めて15~20分焼きます
  • ②板の端が香ばしくなり、煙と香りが立ってきたら食べごろです
  • ③中心温度が50~52℃程度になると、サーモンはふっくらジューシーに仕上がります

竹串を刺して透明な肉汁が出れば完成です。 焦げ過ぎや焼き過ぎを防ぐために、途中で板の位置を調整したり、火力を弱めたりすると安心です。

焼き上げるためのコツ

18_ グリルにセットしたイメージ

焼き上げるためのポイントは、以下の4点です。

  • ●板を水に浸すことを忘れない
  • ●火力は中火~弱火でじっくり焼く
  • ●焼き時間はサーモンの厚みに応じて調整
  • ●フタを閉めて加熱するとふっくら仕上がる

フタ付きグリルを使うと、板全体に熱が回り香りも閉じ込められるため、初心者でも失敗しにくいでしょう。

成功の秘訣は…3点!
板とサーモンの選び方のポイント

そして最後に、成功の秘訣は以下の3点!

  • ●板の材質と厚み
    板は食品用のシダー(杉)ウッドで厚さ約0.5~1cmのものがおすすめ
  • ●サーモンは生食可能なものを使用する
    サーモンは生食可能なものを使用すれば、神経質に温度を気にせず楽に調理ができる
  • ●炭の並べ方と火の当て方が肝心!
    炭は均一に熱が回るように配置し、直接火が当たらない間接加熱がおすすめ

「シダープランクサーモン」は、香り・味・見た目の三拍子がそろったアウトドア料理です。杉板から立ち上る香りと、ふっくらジューシーなサーモンは、キャンプ場で仲間と囲むBBQに最適です。また、直火で焼くより失敗が少なく、香りと味を楽しみながら焼き上げられるため、初心者でも安心。次のアウトドアでは、今回ご紹介したシダープランクサーモンで食卓を華やかにして、仲間や家族を驚かせてみましょう。


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レポーターREPORTER

O-chan
プロフィール:O-chan
オートキャンプが大好きな九州在住の50代のオジサンです。おもに九州地方のキャンプ場へ、愛車を自由に転がしながらキャンプを楽しんでいます。グループやファミリーキャンプの際は、私が作った料理が美味しいと喜んでもらえるよう、日々キャンプ飯の勉強をしています。その分、ソロのときは手抜きしまくりですが(笑)。「手軽に本格的」がモットーで、これまでの経験で喜んでもらえたメニューの紹介や九州地方中心のおすすめのキャンプ場の紹介など、何か少しでもみなさんにオートキャンプでの楽しみを伝えることができればよいかな…と思ってます。

 【肩書】
 ・日本オートキャンプ協会インストラクター