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夏が近づくとともに、クロダイ(チヌ)をトップウォーターでねらう「チヌトップ」がハイシーズンを迎えます。バイトの瞬間を目で捉える、ゲーム性の高いこの釣りは、エントリーのしやすさと奥深さを兼ね備えた人気ジャンルです。今回はチニングの分類から、チヌトップの魅力、攻略法までを詳しくご紹介します。
チニングのなかの“トップ”という選択肢
「チニング」とは、ルアーでチヌをねらう釣り全般のことを指しますが、実はさまざまなスタイルがあります。
【おもなチニングスタイル】
- ●ボトムチニング:
底をワームやバイブレーションで探るスタイルです。根掛かりのリスクはありますが、甲殻類を捕食している個体にはひじょうに有効です - ●ミドルレンジチニング:
ミノーやシャッドで中層をねらいます。ベイトフィッシュを追っている場面で活躍します - ●チヌトップ:
トップウォータープラグで水面をねらう、視覚的にも楽しめるスタイルです

なかでも、これからの季節(6~9月)にとくにおすすめなのが「チヌトップ」です。水温が上昇すると、チヌはシャローに入ってきて水面での捕食行動が活発になります。まさに夏の風物詩ともいえる釣りですね。
チヌトップの魅力とは?
チヌトップの魅力とは、以下の4つだと私は考えています。
- ●「視覚的興奮」…水面が爆発するようなバイトを“見て”楽しめます
- ●「手軽さ」…シンプルなタックルでも十分に成立する釣りスタイルです
- ●「釣り場の多さ」…港湾、干潟、河口など、生活圏内で釣りを楽しめます
- ●「攻略性」…ルアー操作や“間”など、釣果を左右するテクニックの奥深さがあります
基本のタックルセッティング

使用する基本のタックルは以下のような具合です。
6.6~7.3ftの長さで、ライト~ミディアムライトのロッドは、感度と操作性のバランスが取れています。エギングロッドやシーバスロッドでも代用可能です。また、リールは軽量かつハイギアタイプが理想。軽量かつハイギアのものであれば、「長時間のゲームでも疲れない」「素早い操作とラインの回収ができる」「バイト後の取り込み成功率が高い」などの理由で、チヌトップのような釣りに最適です。
●ロッド:
6.6~7.3ft ライト~ミディアムライトのもの
●リール:
スピニング2000~2500番
●ライン:
PE0.6~0.8号
●リーダー:
フロロカーボン12~16lb(3~4号)
基本のルアー「ペンシルベイト」を使いこなす!

ペンシルベイトはチヌトップで最も基本となるルアーです。
まずアクションですが、「ドッグウォーク」で水面を左右に滑らせるアクションが基本となります。そして、サイズは60~80mmの小型モデルがオススメです。
ラトルの有無に関しては、「サイレントタイプ(ラトルなし)」はプレッシャーが高いエリア向き、「ラトル入り」はアピール力が高いので濁り潮向き、といった具合。状況に応じて使い分けてみてください。

実際に釣ってみよう!
押さえておきたい4つのポイント
トップでクロダイをねらう際、押さえておきたいポイントは4つ。実際に釣りをしながら以下のポイントを試してみてください。

- (1)ねらうポイント:
テトラ、橋脚、河口、干潟のシャローがねらい目です。チヌがいるところであればどこでもポイントになります - (2)時間帯:
朝マズメや夕マズメはとくに反応がよくなります。昼の時間は橋脚など、陰になっているところを中心にねらいましょう - (3)アクションの付け方:
ルアー操作はずっと一定のテンポでドッグウォークさせます。追いかけてきたチヌから逃げるようなアクションを入れることで、見切られにくくなります - (4)バイト対応:
バイトがあった際、バイトに驚かないように注意して、ワンテンポ置いてからしっかりとフッキングしましょう。そうすることで、すっぽ抜けること(フッキングミス)が少なくなります
視覚で楽しめる「チヌトップ」は、まさに夏ならではの釣りです。バイトの瞬間は驚きと興奮に満ちており、誰もが夢中になること間違いありません。
しかしその一方で、繊細な操作やバイトへの対応など、アングラーの技術が試される場面も多くあります。ゲーム性が高く、何度でも挑戦したくなる奥深さが「チヌトップ」最大の魅力といえるでしょう。
といったわけで、この夏はぜひ、チヌトップに挑戦してみてください。きっと忘れられない1尾に出会えるはずですよ。ちなみに、灼熱のもとでの釣りなので、熱中症には十分気を付けて楽しんでくださいね!
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レポーターREPORTER

小さいころ祖父とサビキ釣りをして釣りが好きになる。20歳のときにタチウオが爆釣したことがきっかけで、本格的に釣りにのめり込む。淡路島でのルアーフィッシングを軸に、和歌山や四国に旬の魚を求め遠征する生粋の陸っぱりアングラー。ちなみにヒラスズキが一番好き。
平日はサラリーマンとして日々仕事に没頭し、釣り以外の休日はのんびりドライブが趣味。