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全国的にそろそろ、あのジメッとした嬉しくない「梅雨」の季節がやってくる…。ただ、気温・水温ともに大きく上昇する時期でもあるので、いろんな魚の活性が上がり始めるという意味では、釣り人にとっては嬉しい時期でもある。タチウオもそんな魚たちのなかのひとつで、船ならば毎年6月ごろから釣れ始め、秋をピークに年末までコンスタントに釣れ続ける人気のターゲット。ビギナーとベテランの差が明確に付きやすい、ゲーム性の高い釣りモノでもある。
そんなタチウオゲームのなかでも一番メジャーな釣り方なのが「テンヤ」で、オモリ＋巨大なハリにエサを付けた仕掛をアクションさせて誘うという、文章で表現すれば割とシンプルな釣りだ。しかし、前述のようにタチウオ釣りはゲーム性の高い釣り。釣果アップを果たすべく釣り人が創意工夫を凝らすのと同様に、メーカー側も新たなギミックを盛り込んで少しでも釣り人をアシストしようと努力している。
ということで今回は、ハヤブサがこの6月にリリースする新たなタチウオテンヤ「瞬貫 ライト船太刀魚テンヤ 大鈎仕様」と、「瞬貫船太刀魚テンヤ 速掛型2 フッ素コーティングフック」の2種類を紹介しよう。解説は商品開発課の清水氏にお願いした。
朝マズメの荒食いタイム、軽さを武器に短時間でチャチャっと釣る！
まずは「瞬貫 ライト船太刀魚テンヤ 大鈎仕様」の方から。その姿は何か…アンバランスな気が…。オモリとなるヘッド部分がヤケに小さいというか、もしくはハリがデカいというか。
清水さん：「やっぱり、そう見えますよね。ただ、もちろんですがコレにはちゃんと理由があるんです。この商品は九州の博多湾内という、水深の浅いエリアで使うことを想定したモデルです。私も実釣テストをしたんですが、だいたい30mほどの水深だったと記憶しています。
実はこのテンヤを使う釣りは夏場の朝マズメから日が昇り始めるくらいまでの、涼しい時間帯だけに集中してやるスタイルなんです。朝マズメでまだ暗いからタチウオの群れはエサを獲ろうと、水深の浅いエリアまでレンジを上げてきています。だから通常の船用テンヤのように重いオモリは必要なく、10号～20号で十分にボトムまで探れるわけです」
（※写真はプロトタイプです）
なるほど、浅いから軽いというわけだ。ただ、ここで疑問が生じる。博多の釣り人のみなさんは、これまではどんなテンヤを使っていたのだろう？ 船用テンヤで10号～20号なんて軽いモデル、あっただろうか？
清水さん：「岸からのキャスティングゲーム用の軽いテンヤを流用していたようです。ただ、船用テンヤと違ってハリが小さいのでバレやすいとか、ドラゴン級の大型タチウオが掛かったときにはハリの強度面で不安が残るなどなど、博多の釣り人の方々からさまざまなご意見をいただきました。それらの不満点を解消し、“博多湾の朝マズメ”というピンポイントに絞り込んだのが、この『瞬貫 ライト船太刀魚テンヤ 大鈎仕様』というわけです」
定番モデルをリニューアルして水平姿勢を徹底的に追求！
さて、お次は「瞬貫船太刀魚テンヤ 速掛型2 フッ素コーティングフック」。これはオモリ部分のヘッドも大きく、タチウオテンヤの“王道”っぽい形だ。ただ…どっかで見たような気がする…。
清水さん：「あ、わかります（笑）？ 実はコレ『船太刀魚テンヤ 速掛型 フッ素コーティングフック』のリニューアルモデルなんです。
パッと見た限りでは目の部分が違いますが、エサとしてよく使われているイワシの目にそっくりなリアルアイを搭載しています。加えてカラーNo．3～No．5の3色には『リアル魚鱗』ホログラムも採用しているので、より“イワシ感”が再現できているはずです。ただ、一番の進化ポイントは『水平バランス』の追求で、エサを付けた状態での水中姿勢を限りなく水平に近くしています。こうすることでタチウオも違和感なくアタックしてくるのでバイトが深くなり、より速掛が可能となるわけです」
この水平バランスは40号～80号、全4種類あるヘッドの重さが変わっても、すべてエサを付けた状態で水平になるように設計されているという。そして、ヘッド形状はリニューアル前から引き続き薄型を採用。水抵抗が少ないので沈下速度が速く、意図したタナまで素早く送り込むことが可能。同時に引き抵抗も軽いので、誘いのアクションも付けやすくアワセも瞬時に決まりやすい。
清水さん：「また、サビにくいと同時に貫通性能が極めて高い『瞬貫フック』を引き続き採用していますが、エサ留めピンは形状を刷新しました。というのも、以前は固定したエサのホールド力を重視した設計だったのですが、今回はエサ付けのしやすさを重視した設計に変更しました。アタリが多いときは鋭い歯ですぐにエサが取られてしまうため、交換頻度がひじょうに増えます。そんな際に、少しでも手早くエサを交換できるようにしたというワケです」
間もなくシーズン開幕!!
新しいテンヤで釣りまくってウデを磨こう！
前述したように、仕掛としてはいたってシンプル。それだけに釣り人の“ウデの差”が釣果へと明確に表れるタチウオテンヤの釣り。ただそのウデの差も、メーカーが必死で考え、必死でテストを繰り返し、結果として「これだ！」という結論にたどり着いたギミックを搭載したテンヤを使えば、アナタがたとえビギナーであってもベテランに追いつける…いや、場合によっては逆転できる可能性も大いにあるはずだ。
竿頭になりたいなら、ドラゴン級を仕留めたいなら、ぜひとも「瞬貫 ライト船太刀魚テンヤ 大鈎仕様」か、「瞬貫船太刀魚テンヤ 速掛型2 フッ素コーティングフック」のいずれかを使ってみてほしい…いや、両方使ったほうがイイに決まってる!!
