実はカンタン!?
世界に一つだけのタイラバヘッドを自作してみよう!

シーズンを迎えたタイラバですが、今回はタイラバで使うタイラバヘッドを自作する方法をお伝えします。
自作のタイラバで釣れたときの喜びはひとしお。なんともいえない達成感を味わえます! 梅雨時期に、雨で釣りに行けないときなどの作業におすすめです。それでは、一番かんたんな自作方法を解説していきましょう。

01_ 自作タイラバ

タイラバヘッドの自作に必要な材料

まずは以下の材料をそろえましょう。

タイラバのヘッドを購入

まずは、タイラバのヘッドとなるオモリ(鉛製)を入手します。釣具店で「鯛玉オモリ」などの名前で売られているので、必要な号数を購入しましょう。
タイラバの場合、おおむね水深と同じくらいのグラム数を使いますので、まずは15号(約56g)20号(約75g)くらいの重さから用意するとよいと思います。

02_ 鯛玉オモリ
鯛玉オモリ

塗料

タイラバのヘッドを好きなカラーで塗装するための塗料を準備します。初めのうちは、100円均一ショップのラッカースプレーがコスパもよく手軽です。プラモデル用の塗料なども使えます。
クリア(もしくはウレタンコート)は必ず必要なので、用意するようにしてください。また、塗料の定着をよくするためにも下塗り用の「メタルプライマー」があった方がよいです。

03_ ラッカースプレー

ホログラムや夜光のシール

釣具店で買えるシールをおすすめします。タイラバ自作用として売っています。
(目玉用のシールには、各種丸いシールが売られています)

ウレタンコート

最終、表面をコーティングするのに(クリアでも構いませんが)ウレタンコートが必要です。釣具用として釣具店でも買えるので、探して準備しておきましょう。

塗装前の下準備

それでは準備した鯛玉オモリに、塗装するための下準備をしていきましょう。

バリ取り&ヤスリがけ

鯛玉オモリはバリが多いので、カッターやヤスリなどで削ってバリを取ります(鉛は柔らかいのでカッターでかんたんに削れますよ)。そのあと、全体に塗料が馴染みやすいようにヤスリがけをします。

04_ バリ取り

下地処理

ヤスリがけしたヘッドに「メタルプライマー」を下塗りします。ちなみに私は、100円均一ショップで買った通常のプライマーで代用することもありますが、「メタルプライマー」の方が仕上がりがキレイです。

05_ メタルプライマー

いよいよ本番!塗装

いよいよ鯛玉オモリを好きなカラーで塗装していきます。

ベース塗装

まず、塗装する場所をキレイに掃除しましょう。これをおこたると、塗装中にゴミやホコリが付着して、せっかくの塗装が台無しになってしまいます。
私自身、スプレーの風圧で飛んだゴミが付着して、何度やり直したことか…。

明るい色で塗装したい場合は、プライマー乾燥後に全面をホワイトで塗装してください。ホワイトは鉛の色が透けることがあるので、2~3度塗り重ねましょう。経験上、つや消しホワイトの方がキレイに塗れます。
一方、全体を濃い色で塗装する場合はホワイトを塗らなくても大丈夫ですが、塗った方がキレイに発色します。

06_ ベース塗装

彩色(さいしき)

ホワイトが完全に乾燥したら明るい色から塗り始めます。
濃い色から塗装してしまうと、明るい色を塗装するときに下の色が透けてしまいますので要注意。また、重ね塗りする場合は塗装が完全に乾燥してから次の色を塗らないと、下の色が溶けて混ざったりしますので同じく注意が必要です。塗装流れ防止のために、毎回クリアを塗装するのも効果的です。

ツートンカラーにしたい場合は、塗りたくない部分を厚紙などで隠してあげるとスプレーがかかりません。その際、ヘッドから1~2cm離して隠してあげると、自然っぽいグラデーションになります。また、ラメ塗料などを使うのもよいでしょう。

お好みでデコレーション

塗装が終わったら、シールなどでそれらしくしてみましょう。

ホログラムシール・夜光シール

釣具店に行けば、タイラバ自作用の丸いホログラム夜光のシールが売っています。単純にそれを買ってきて貼ってあげるだけで、仕上がりがグレードアップした感じになりますよ!

09_ 夜光シール
夜光シール

そのほかも工夫次第!

ホログラムや夜光のシール以外に、100円均一ショップなどで売っている可愛い絵柄のシールや、ネイル用などのデコレーションシールを使えば、釣具店では買えないオリジナルタイラバが作れます! 私はこれを「デコラバ」と呼んでいますが、意外と釣れるんです(笑)。
ハート型や星型のデコシールで飾ったりしています。

10_ デコレーション

仕上げは表面のコーティング

いよいよでき上がったタイラバヘッドをコーティングして完成させましょう。コーティングはクリアを塗装するだけでもかまいませんが、強度などの面からウレタンコートをおすすめします。

コーティングの方法

まず、ウレタンコートのボトルから必要な分だけを小さめの紙コップなどに分けます。そのあと、デコレーションまで終わった鉛の穴に針金などを通し、ウレタンコートにドブ漬けします。
ウレタンコートは空気中の水分と反応して硬化するので、直接ボトルにドブ漬けすると、その度に水分が混じっていき、気がついたときには全体が寒天状に固まってしまいます。必ず小分けにして使うようにしましょう。

ドブ漬けしたら、針金で吊るして乾燥させます。このときウレタンコートが垂れて下の方に溜まるので、溜まったウレタンコートは紙などに吸わせてこまめに取り除きます。こうすることで、仕上がりの形がキレイになります。
コーティングは1回でもよいですが、この工程を3回ほど繰り返すと、強度的にかなりしっかりしたものになります。

11_ ウレタンコート
ウレタンコート

ウレタンコートの種類

ウレタンコートには「ノーマル」「ケイムラ(蛍光ムラサキ)」の2種類があります。ケイムラは紫外線に反応して発光する塗料です。紫外線は海の深いところまで届きますし、曇りやマズメ時の薄暗い中でも降り注いでいます。そのため、通常のカラーでは視認が難しい状況でも発光して魚に見付かりやすくなります。
ただ、可視光線が届く状況では効果が薄く、逆に紫外線も届かない状況だと発光しません。ですので、釣り場の水深や天気によって使い分けるのがよいでしょう。

いかがでしたか? タイラバは作ってみると意外とかんたんで、大量に作れば完成品を購入するより安上がり。何より、自分で作ったタイラバで釣れると嬉しいものです! 悪天候で釣りに行けないときなどに、ぜひチャレンジしてみてくださいね!

12_ 自作タイラバ完成

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レポーターREPORTER

いったむ
プロフィール:いったむ
釣り歴40ウン年、九州は熊本県在住の釣りおじさん。
エギング、バス釣り、フカセ釣りなどのオカッパリはもちろん、イカメタル、タイラバ、ジギングなどのオフショアまでこなすマルチアングラー。年間釣行回数は50回を超え、好きが高じてタイラバやルアーを自作してしまうことも。最近のもっぱらの悩みは、歳のせいか夜釣りで徹夜できなくなったことと、長時間の釣行で腰が痛くなること。