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マダコが釣れたら作る料理といえば! お刺身、タコ焼き、唐揚げ…。同じメニューのローテーションになっていませんか? 定番料理も美味しいけれど、実はかんたんにバリエーションを増やすことができますよ。御飯がすすむレシピ、お酒がすすむレシピ、火を使わないものから、包丁を使わないものまで!! 料理に自信がない方でも「これなら作れる!」と思ってもらえるマダコレシピ7品を紹介します。
タコの下処理と茹で方
まずはマダコの下処理から茹で方までを紹介。ネットで調べるといろんな方法があるようですが、私の下処理はいたってシンプルです。
ヌメリ取りは金ザルだけ
噂によると、洗濯機でジャブジャブ洗ってヌメリを取ってから持ち帰る船宿があると聞いて、「思い切って卓上洗濯機でも買おうかしら?」と思ったくらい大変なヌメリ取り。女性にとってはとくに腕力のいる作業で、手が痛くなることもありますよね。揉んでも揉んでもなかなか取れないヌメリ…。ならばと塩をどんどん追加して、最終的にしょっぱい茹でダコが出来上がったのが私の最初のマダコ料理でした(笑)。
塩のほかにも、片栗粉やパン粉などなど…。ヌメリ取りに効くといわれているものは多数ありますが、結局のところ「何も付けない」というのが私個人の出した答え。排水溝に水を吸ってふやけたパン粉が詰まっているのを見て、「ないわ~」と思ったのが一番の理由です。
私がヌメリ取りに使っている必須アイテムは「金ザル」のみ! 金ザルだけでヌメリ取りをしています。マダコの皮膚は丈夫なので、金ザルの網目にガシガシ擦り付けてもキズは入りません。金ザルの網目がタワシ代わりになり、ヌメリをこそぎ落としてくれます。
ただし、ガシガシやりすぎて、網目で指を擦りむかないように気を付けてくださいね。この方法であれば、マダコに塩味が付いたり、排水溝に白い塊が詰まったりということはありません。
茹でるときはたっぷりのお湯で
茹でるときのお鍋はできるだけ大きなものを使います。沸騰している状態で7~8分茹で、そのあとは火を止め蓋をして10分ほど放置。(マダコ1kg程度の場合)発色をよくするために、塩やお茶、酢などを入れるという方法もありますが、私は気が向いたら少し入れる程度で、何も入れずにお湯だけで茹でることのほうが多いです。
ただ、グツグツしている状態で茹で続けると皮がはがれやすくなってしまうので、フツフツくらい(沸騰している状態をギリギリ保つ程度)の火加減で茹でます。
茹でたあとは、氷水に浸けて冷やすもよし、そのままザルにあげて粗熱を取るもよし、好きな方法でよいと思います。なぜなら、氷水に浸けるのは余熱で火を通さないようにするためだからです。余熱を入れながらゆっくり自然に冷やしたい場合は氷水に浸けずにザルの上で冷やすとよいでしょう。
粗熱が取れたら適当にぶつ切り! 今回は、すべてぶつ切りにしたマダコを料理していきます。アジやタチウオと違い、「骨に沿って包丁を入れる」などという高度な包丁テクニックがいらないのもマダコ料理の魅力の1つですよね~!
いろんな料理でマダコを堪能!7つのレシピ
ではここからは、ぶつ切りにしたマダコを使ったいろいろなレシピを紹介します。タコ飯以外は1人分の材料です。ほとんどのレシピは火を使わないものなので、料理に自信がないという方もチャレンジしやすいと思います。
タコの和風カルパッチョ
薬味たっぷり! オリーブオイルとポン酢を使った和風のカルパッチョです。おおよその分量を記していますが、好きな薬味は多めに、逆に苦手なものは外してもOK。多少材料を変えたとしてもマダコはしっかり受け止めてくれますよ。
【材料】
- ・マダコぶつ切り 80g
- ・タマネギ 1/4個
- ・ショウガ 1かけ
- ・シソ 2枚
- ・ミョウガ 1本
- ・ミニトマト 1個
- ・オリーブオイル 大さじ2
- ・ポン酢 大さじ1
- ・砂糖 小さじ1/2
- ・塩コショウ 少々
- ①ミニトマトはくし切り、そのほかの野菜はみじん切りにする
- ②タマネギは5分ほど水にさらしたあと、キッチンペーパーなどを使って水気をきっておく
- ③ボウルにオリーブオイル、ポン酢、砂糖、塩コショウを入れ軽く混ぜる(オリーブオイルとポン酢は混ぜすぎると乳化してドロッとしてしまうので、少し分離しているくらいがおススメ)
- ④お皿に野菜とマダコのぶつ切りを並べ、ソースをかけて完成
タコ納豆
納豆好きにはたまらない! かんたんタコ納豆です。ひきわり、もしくは小粒の納豆を使ったほうがマダコとよく絡んで美味しいですよ。面倒ならシソは手でちぎっちゃえ! 包丁いらずの1品です。
【材料】
- ・マダコぶつ切り 50g
- ・ひきわり納豆 1パック
- ・シソ 2枚
- ・にんべん つゆの素 小さじ1
- ①シソを千切りにする(手でちぎってもOK)
- ②ひきわり納豆に付属のからしとタレを入れて混ぜる
- ③お皿にマダコ、ひきわり納豆の順に盛り付け、つゆの素を回しかける
- ④シソを乗せて完成
タコ飯
炊飯器でできちゃうかんたんタコ飯です。食べるときにマダコの味をしっかり感じられるよう、米と一緒に炊き込むマダコは少なめにして、炊きあがったあと味付きのマダコを混ぜ込みます。マダコの煮汁で炊くので、米にはマダコの風味がしっかり染みていますよ! 冷めても美味しいのでお弁当やおにぎりにしてもOK。
【材料】
- ・マダコぶつ切り 100g
- ・米 2合
- ・ショウガ 1かけ
- ・枝豆(冷凍でもOK) 適量
- ・水 300cc
- ・砂糖 大さじ2~3
- ・醤油 大さじ2
- ・酒 大さじ2
- ・みりん 大さじ1
- ①ショウガ1かけの半分をスライス(煮るとき用)、半分はハリショウガ(薬味用)にする
- ②鍋に水と、みりん以外の調味料を入れ、火にかける
- ③煮立ったらマダコとスライスしたショウガを入れ、煮汁が半分くらいになるまで弱火で煮る
- ④煮汁が半分くらいになったらみりんを入れ少し煮る
- ⑤炊飯器に研いだ米と煮汁、煮たマダコの1/3程度を入れ、炊飯釜の2合の目盛りまで水を足して炊く(炊飯器に炊き込みモードがある場合はそれを選ぶ)
- ⑥炊きあがったら底からふんわり混ぜ、残りの煮ダコとハリショウガ、さやから出した枝豆を混ぜ込んで完成
タコのセビーチェ
夏に食べたいさわやかな料理、セビーチェです。セビーチェとは、南米のペルーで生まれた魚介類のマリネのこと。マダコ以外にも、ヒラメやスズキなど白身のお魚を使っても美味しくいただけます。
【材料】
- ・マダコぶつ切り 50g
- ・タマネギ 1/4個
- ・ピーマン 1/3個
- ・パプリカ(黄) 1/3個
- ・パプリカ(赤) 1/3個
- ・ミニトマト 3個
- ・レモン スライス1枚
- ・オリーブオイル 大さじ3
- ・レモン汁 大さじ1
- ・チューブニンニク 1cm
- ・塩コショウ 少々
- ①レモンをいちょう切り、ほかの野菜はみじん切りにする
- ②タマネギは5分ほど水にさらしたあと、キッチンペーパーなどを使って水気をきっておく
- ③ボウルにオリーブオイル、レモン汁、ニンニク、塩コショウを入れ軽く混ぜる
- ④お皿に野菜とマダコのぶつ切り、レモンを並べ、ソースをかけて完成
タコチリパク
生春巻きを食べるとき以外あまり見ることないスイートチリソース、実はマダコに合うんです!
このレシピは昔マダコ船に乗っていたときに常連さんから教わったもの。さらにパクチーも一緒に食べると一気にエスニック風に! 料理と呼べるのか? というくらいかんたんにできるのでパクチー大好きパクチストのみなさんにも試していただきたい一品です。
【材料】
- ・マダコぶつ切り 50g
- ・パクチー 1株
- ・スイートチリソース 適量
- ①パクチーを適当に切る(キッチンバサミでもOK)
- ②お皿にマダコ、パクチーを盛り付ける
- ③スイートチリソースをかけて完成
タコのコチュカル炒め
ペルー料理、エスニックなタイ料理と続きましたが、次はお隣韓国の料理、コチュカル炒めです。
コチュカルとは赤唐辛子を干して乾かし粉にしたもので、韓国唐辛子とも呼ばれています。粉の粒の大きさによって、キムチ作りやチゲ鍋など用途が変わります。今回は粉末状になったコチュカルしか手に入らなかったのでそれを使用しましたが、粒の大きいものを使っても舌触りよくおススメです。あまりの美味しさに撮影が終わったあと、もう1回作ったほど(笑)。キムチ和えとはまた違った深い辛さがクセになります。
【材料】
- ・マダコぶつ切り 80g
- ・ネギ(白い部分) 10cm
- ・コチュカル 大さじ1・1/2
- ・コチュジャン 大さじ1
- ・酒 小さじ1/2
- ・醤油 小さじ1/2
- ・チューブニンニク 1cm
- ・ごま油 大さじ2
- ①ネギをスライスする
- ②ボウルにスライスしたネギ、コチュカル、コチュジャン、酒、醤油、ニンニクを入れ、よく混ぜる
- ③熱したフライパンにごま油を入れ、調味料と和えたネギを軽く炒め、最後にマダコを加えてさらに少し炒めたら完成
タコのピンチョス
最後は包丁いらずのかんたんピンチョス! ピンチョスとはスペインバルなどで提供される料理の1つで串に刺さった軽食のこと。オリーブの実とマダコの相性抜群! これは酒が進みます!! 分量はすべて適量! 食べたい分だけ作ってください!
【材料】
- ・マダコぶつ切り 適量
- ・オリーブ 適量
- ・黒コショウ 適量
- ・オリーブオイル 適量
- ①串にマダコとオリーブを刺す
- ②お皿に盛りつけて黒コショウとオリーブオイルをかけて完成
大量のぶつ切りさえあれば、ちょっと嫌なことがあっても「家に帰れば美味しいマダコのぶつ切りがあるもん!」って気が楽になりますし、仕事で苦手な人に会っても「そんな口きいていいのか? 大量のマダコのぶつ切りを持っている身だぞ」って強気になれるのは私だけかもしれません(笑)。
ぶつ切りさえあれば、和食だけでなくペルー、タイ、韓国、スペインとさまざまな国の料理をかんたんに楽しむことができます。マダコ料理といえばタコ焼きやお刺身、唐揚げが定番ですが、まだまだマダコのポテンシャルは高そうです! 新しいレシピができたらまたお知らせしますね。