INDEX
- ● 危険なのは魚だけではない!?
- ● 毒に注意!!
- (1)オニカサゴ
- (2)ミノカサゴ
- (3)アカクラゲ
- (4)アカエイ
- ● 毒がなくてもご用心!エラブタやヒレが危険!!
- ● 鋭く強靭な歯が危険!!
- (1)フグ
- (2)タチウオやムツ
今回は、船釣りで遭遇する可能性の高い「危険な魚」たちを紹介したいと思います。ただ、危険な魚たちのすべては紹介しきれませんので、私が遭遇した経験ベースで紹介させていただきます。
知らないよりは知っている方がきっと安全。損はしない情報のはず(?)ですので、ぜひ少しの間お付き合いください。
危険なのは魚だけではない!?
「危険」というとどういうイメージをされますか?
今回紹介するのは、触れると危険(毒がある、かんたんに手が切れてしまうなど)な魚たちです。フグのように食べると危険な魚については今回の紹介には含んでいません(またの機会に…)。そして、「魚たち」とはどういうことでしょうか? あえて「魚」と限定しなかったのは、釣れてくるのは魚だけとは限らないからです。
毒に注意!!
(1)オニカサゴ
名前同様、見た目からして怖い赤鬼のような顔をしており、背ビレ、腹ビレ、尻ビレに加えてエラブタ付近のトゲに毒があるので要注意です。絶対に素手で触れないでください。
釣りあげたらすぐに、背ビレ、腹ビレ、尻ビレを大きめのハサミで切り落とし、エラブタ付近のトゲもプライヤーの先でつまんでへし折り、海に捨ててしまえば安心です。
オニカサゴは水圧変化に強く水面に上がってくるまで引きが強い魚。刺身にしても、しゃぶしゃぶにしても、唐揚げにしても最高な高級魚で、冬場の釣り物として大人気! わが家の食卓でも一番の人気です。
<遭遇の可能性が高い釣りモノ(釣り船)>
アマダイ船・マダイ(五目)船・ウイリー五目船・イナダ船
(2)ミノカサゴ
見た目はとてもきれいなのですが、背ビレ、腹ビレ、尻ビレのトゲに毒があり要注意です。毒性がひじょうに強く、誤って素手で触れてしまうと手がパンパンに腫れてしまうそうです。
フィッシンググローブをつけていても、また、雑巾でつかんでも毒のトゲが貫通する危険性があるので、必ずレインブーツで踏みつけるなどして安全に押さえつけたのち、先の長いプライヤーを使用してハリを外してください。ハリを外したら、フィッシュグリップや大きめのフィッシュバサミでつかんで海に返しましょう。
ただ、危険性とは裏腹に食べると美味しいらしいので、食したい方は毒のトゲがあるすべてのヒレを切り取ってからクーラーに入れて持ち帰るとよいでしょう。
<遭遇の可能性が高い釣りモノ(釣り船)>
アマダイ船・マダイ(五目)船・ウイリー五目船
(3)アカクラゲ
このクラゲは長い触手に毒を持っています。よく、道糸や天秤、仕掛にゼリー状のものがドロッと付着していた経験はないですか? 白い雑巾でふき取ってみて紫色のような色がついたら、それがアカクラゲです。
素手で直接さわるとピリッと痛みがはしったり、かぶれてかゆくなることがあります。毒性としてはそれほど強くはないようですが、決して素手でさわらないように注意しましょう。
(4)アカエイ
アカエイで気をつけないといけないのは長い尻尾です。長い尻尾の付け根に毒バリを持っています。遭遇する頻度としては低いのですが、知識は身に付けておきましょう。
<遭遇の可能性が高い釣りモノ(釣り船)>
シロギス船
毒がなくてもご用心!
エラブタやヒレが危険!!
エラブタがナイフのように鋭かったり、ヒレのトゲが硬くてとがっているので触るとケガしてしまう魚も多くいます。とくに注意が必要な代表的な魚としては、次のような魚があげられます。
- ●スズキ(エラブタ、ヒレのトゲ)
- ●イシダイ(エラブタ、ヒレのトゲ)
- ●マダイ(エラブタ、ヒレのトゲ)
- ●イサキ(ヒレのトゲ)
なかでもイシダイやマダイは、硬くて切れ味鋭い歯を持っているので要注意です。
鋭く強靭な歯が危険!!
(1)フグ
フグにはいろいろな種類があります。フグねらいの乗合船以外でもよくお目にかかるフグは、クサフグ、シロサバフグ、赤目フグ、キタマクラなどです。いずれも歯が鋭く、ハリスもかんたんに切ってしまいます。仕掛がハリなし状態であがってくる場合、大半はフグの仕業です。
フグを釣りあげてハリを外す際は、決して口の中に指を入れたりしないように気をつけましょう。指を切り落とされてしまいますよ。
<遭遇の可能性が高い釣りモノ(釣り船)>
マダイ(五目)船・ウイリー五目船・イサキ船・イナダ船・カワハギ船・シロギス船
(2)タチウオやムツ
タチウオもムツも同じような尖ったギザギザの歯をしており、少し触れただけでケガしてしまいますので注意しましょう。
とくにタチウオのなかには出っ歯くんが多く、口を閉じていても歯に触れてしまう可能性があるので要注意です。私はこのタチウオの出っ歯にやられ、出血が止まらなくなったことが数回あります…。何事も経験することは大切ですが、痛い思いは極力経験しないに越したことはありませんね。
救急絆創膏は釣りには携帯必須ですね。とくに水に強い絆創膏がオススメです。普通の絆創膏だと、釣りを続けているとすぐに取れてしまうのであまり役にたちません。
いかがでしたか? 何といっても安全第一。今回の内容をぜひ覚えておいていただいて、釣った魚でケガをすることがないように注意しましょう。とくに子どもや船釣り初めての方との釣行時には、自分だけでなく、同行者がケガすることがないように最大限の注意を払ってあげてくださいね。ケガなく船釣りを楽しみましょう!
また、今回紹介できなかった「食べると危険な魚」については、厚生労働省のホームページでも紹介されているので、興味のある方はのぞいてみてくださいね。
厚生労働省:自然毒のリスクプロファイル
レポーターREPORTER
船釣り歴30年。ウイリー仕掛や短いビシ仕掛でのコマセシャクリを得意としたベテランアングラー。初心者向け釣り教室での講師経験も豊富で、わが子2人を5歳で船釣りデビューさせたほどの教え上手。全日本釣り団体協議会公認フィッシング・マスター。