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一つテンヤ釣りは、ライトタックルで気軽に楽しめるのに大物に出会えるチャンスもあり、また魚のアタリも多く、いろいろな魚種に出会える釣り。そして釣ったあとは美味しい料理で舌鼓…。まさに、「釣って楽しい、食べて幸せ!」な釣りのひとつです。地域によって違うと思いますが、ベストシーズンは春と秋のところが多いようです。
一つテンヤはいろいろな魚がねらえるので、波と風が穏やかな日にカヤックやマイボートで1年を通じて楽しんでいます。そんな一つテンヤの魅力を、わが家のお料理と合わせてお届けします。
一つテンヤの種類とタックルの準備
一つテンヤに使うテンヤとは、オモリにハリが付いたもので、メインの親バリとサブの孫バリがセットになっています。テンヤには種類があり、オモリ部分が台形の形をしたゆっくりとユラユラ落ちていく「テンヤ」と、ストンと素早く落とせる球体の形の「カブラ」とがあります。
(あくまで竿釣りが主体となった、現在の一つテンヤ釣りにおける大まかな違いです。漁具から派生した釣具・釣り方といった変遷においては、「テンヤ」「カブラ」について諸説あるため、一概に定義付けするものではありません。ご了承ください)
また、オモリとハリが固定されている「固定式」と、ライン(リーダー)上をスルスルと動く「遊動式」といったタイプもあり、さまざまです。
と言いながら、私はさほどテンヤの形状や種類といったところにこだわりなく(笑)、どちらかといえば「重さ」を重視しています。なので、たまたまその日持ち合わせた固定式・遊動式を、重さ都合で使っているといった具合。
同様に、エサは冷凍エビを使っていますがこちらもエビの種類にこだわりはなく(汗)、大きさが5~7cmくらいのエビを使っています。
タックルはアタリが竿先に分かる、一つテンヤ専用竿に越したことはありません。私は0.8号のPEラインにFGノットで2.5号のフロロカーボンをセットしています。
テンヤは底がしっかり取れることが絶対条件! 3号から15号までを準備し持って行きます。とはいえ、実際には「やっと底が取れる!」ぐらいの軽いオモリ号数(重さ)に調整しながら、その日の状況に合わせています。
一つテンヤの釣り方
アタリを取るのに全集中!
釣り方は、底を取って糸フケを回収したら、ゆっくり竿を頭の上まで上げてストンと竿を落とす! といった具合。
活性がいいときは、テンヤを落とすだけでアタリがでる日もあります。そんな日はラッキー! しかし、風が強かったり波が高いなど海況に恵まれない日も多いのが現実です…。そんなときは、ライン(糸)を張ったまま誘い、少しでもアタリに気付くように集中しています。
- ・ライン(糸)がたるんでいる → 魚のアタリが分かりにくい
- ・ラインが張っている → 魚のアタリが分かりやすい
ということを意識して、竿を動かして誘っているときでも常にラインはたるまないようにしているといった具合。そして、ちょっとでも違和感や「アタリがあったかなぁ?」と思ったら即アワセ! 表現としては「ギュン!」と一気に竿を上に上げるといった感じです(ギュンを時間に表すと0.2秒くらいの速さイメージです(笑))。
実際その釣り方で一つテンヤを楽しんでみると、魚との駆け引きがたまらないのです。なかなか魚の方も賢く、アタリはあるのに上手く掛けられないことが度々…。ついムキになるほど集中力がとても必要で、本当に楽しい釣りなのです。
食卓に並ぶいろんな魚料理
もうひとつ、一つテンヤの楽しいところは、本命のマダイばかりが釣れるわけではないというところ?? 実はそれが醍醐味だったりもします。
本命のマダイよりほかの魚に出会う確率が多いくらいで、しかも、釣れる魚の8割ほどが美味しい魚なのです。なので、マダイをねらいに一つテンヤで釣行しても、食卓には結果的にいろいろな魚種がならび、それらを味わえるのです。魚を食べることが大好きな私には、最高の釣りといえます!
マダイ尽くし! マダイのお頭煮はいろいろなお魚のなかでも脂のノリと歯応えと旨味のバランスがとてもよく、さすがマダイ! といつも思います。
たまには炊飯器ではなく土鍋で鯛めしを作ってみたり…(マダイだとサマになります)。
刺身やお寿司をすると、いろいろな魚の端くれ(身の残り)が出てしまいます。端くれにはレモンとトマトにオリーブオイルと塩! を和えて、サッパリいただいたりします。
こちらの大島名産「べっこう寿司のもと」にもハマっています!
作り方はいたってカンタン。寿司ネタ(切り身)をべっこう寿司のもとと同量の割合で、料理酒に数分漬けるだけです。
わが家ではマダイと酢飯が人気! マダイの押し寿司も美味でオススメです。
お刺身やお寿司のほかに、いろいろな魚も3枚におろしてしまえば料理はカンタン。少量の小麦粉をまぶしてオリーブオイルで焼いて、バルサミコをかけたり、サッパリレモンがけにしたりと美味しくいただけます。
アラはお味噌汁やお吸い物、煮付けに。
いろいろな魚が釣れると、魚によってお味噌汁の味も違ってくるので楽しいですよ。
写真は右からイナダの煮付け、マダイのお頭煮、その隣はマダイを3枚におろしたあとの骨で出汁をとったものと、身を取り出しした炊き込みご飯用。あとの2つも、お味噌汁でも潮汁にでもと、出汁を魚ごとにとったものです。
そして野菜が入っているのは(写真中央上)、サイズが小さい魚を刺身にしたあとに残った頭や骨と、いろいろな魚(アカハタやホウボウなど)で出汁をとって、コンソメの素と野菜を入れたスープです。
というわけで、ライトタックルで手軽に遊べる一つテンヤ。釣りが楽しいのもさることながら、食べる楽しみも格別です。釣ってワクワク、食べてもう一度ワクワクできる釣りモノ! ぜひ、みなさんもいかがでしょうか?
レポーターREPORTER
千葉県市川市と館山市の2拠点生活。
栄友丸という船名でカヤックフィッシングとマイボート釣りをし、キャッチ&イートを楽しむアングラー。キャンプや温泉旅行も大好きなアクティブ派。
インスタグラム:
@eiyumaru_357 (URL: https://www.instagram.com/eiyumaru_357/)