バス釣り初心者の心得!
どうしても1尾を釣るための思考とアプローチ

釣れる可能性が高いシーズンに釣行

09_ バス持ち

バスが釣れやすいのは春から秋にかけて。冬は気温の低下で食欲がなくなり、ルアーに食いつきにくくなります。確かに、真冬のタフなシーズンに貴重な1尾を釣り上げるのもバスフィッシングの醍醐味ですが、初心者の優先順位は醍醐味を味わうことより1尾を釣ることだと思います。

釣れる可能性が高いシーズンというのは、何月から何月までなどと明確に定まっているわけではありません。とりあえずは、自身が釣りやすい季節や天候の日を目安に足を運ぶのが吉です。

初心者にオススメのコスパ重視リグ

10_ ワーム

スピナーベイトやクランクベイトなどのハードルアーはひじょうに高額です。「1500円のハードルアーを購入したものの、ワンキャストで根掛かり回収できず」というような、痛い経験をした人も少なくないのでは。
コストパフォーマンスを考えるなら、まずはソフトルアー。ワームの釣りからマスターしていきましょう。ワームは1パックに複数入っており、ほとんどが1000円以下で販売されています。「ロストを恐れずキャストできる」「1つロストしても同じ釣り方ができる」というのは大きな利点です。

それでは、初心者にオススメのルアーとリグを見ていきましょう。

フリックシェイク(ジャッカル)
ストレート系ワームの代表格といえば「フリックシェイク」です。ミミズを思わせるなまめかしい動きでバスを誘います。推奨リグはワッキーリグ。専用フックをワームの真ん中に刺すだけというシンプルな構造なので、初心者でも扱いやすいリグといえます。相性のよいフックは「FINESSE GUARD DOUBLE HARD GUARD(ハヤブサ)」。根掛かりトラブルを軽減するWガードが採用されており、ストレスフリーなアクションを可能にしています。


シャッドインパクト(ケイテック)
ワカサギなどの小魚が多いフィールドでは「シャッドインパクト」が有効でしょう。巻くだけで細いテールがピラピラ動き、リアルな小魚を演出します。こちらは、ナチュラルでスローに誘うならノーシンカーリグ。キャストの飛距離を保ち、ボトムから中層にアプローチするならジグヘッドリグがオススメです。


イモグラブ(ゲーリーヤマモト)
イモグラブ」は幼虫を模したルアーです。イモ虫が落ちてきそうなオーバーハングや岸際に落とし、ゆっくりボトムを引いてくるのがメインとなります。過度なロッドアクションを必要とせず「落とす」「転がす」を意識していればOK。ノーシンカーリグでも十分な飛距離を出すことができます。キャストコントロールがしやすく、根掛かりもしにくいというのもポイントです。


ブルフラット(デプス)
「ブルーギルが多く生息している」「バスのいるレンジがつかめていない」などの条件であれば「ブルフラット」を試してみる価値があります。ブルフラットの特徴はスパイラルフォール。平べったいボディが水の抵抗を受け、回転しながらボトムに沈んでいきます。綺麗なスパイラルフォールアクションをさせるには、テキサスリグがぴったりでしょう。


青木虫(バークレー)
中空構造になっている「青木虫」は、表層にアプローチするトップウォーターとして使うことができるソフトルアー。とくに夏の野池で活躍します。水面でバタバタ溺れている虫が多くいるフィールドでキャスト。反応するバスの姿をダイレクトに見ることができます。

ネット情報を鵜呑みにしない

11_ ブラックバス

今やバスフィッシングのフィールドやポイント情報は、ネットでかんたんに手に入れることができます。一方で、それを鵜呑みにしないという考えも大切です。例えば「昨日A池で午前中だけで二桁釣れた」「春のB沼は全く反応なし」といったコメント。この情報を鵜呑みにするとA池に行きたくなりますよね。
ところが、A池で二桁釣れたのは昨日の話です。昨日釣れたからといって、今日も明日も釣れるという確証はありません。また、釣れずにコメントを残さなかった人の方が、はるかに多いということも頭に入れておきましょう。逆に「反応なしと評価されたB沼に、誰もいない早朝に行ったらすぐに釣れた」というケースも多々あります。

12_ 朝の湖

もちろんネットは手軽に情報を取得できる有効手段ですが、一番信用すべきは自分の目と足で得たリアルな情報です。「バスはいるけれど釣れている情報は見当たらない」「過去に全く釣れないというレッテルを貼られた」というようなフィールドをネット情報だけで選択肢から外すのはもったいない。
また、バスが釣れない理由を「スレているから」ととらえる人は多いでしょう。事実、ネットでも「個体数はあるがスレていて釣れない」といったコメントが散見されます。しかし、本当にスレているかどうかはなかなか分からないもの。スレていると決めつけてしまうと、どうしても消極的なリグになりがちです。しかし、細いラインに小さなルアーでスローなアクションが、必ずしも正解とは限りません。

そもそもバスフィッシングは、ルアーの存在をバスに認知させることがスタート。「本当にスレているのか」「ルアーの存在に気付いてないだけではないのか」という疑いを持ちましょう。ネットから得たスレてるという情報だけで、大きなルアーやアクションを試さないのはナンセンス。確かに、朝からたくさんアプローチされているバスの警戒心は強くなります。しかし、バスも食事をしないと生きていけません。そして、ルアーと本物のエサを必ず見分けられるバスは存在しません。

 

スポーツというのは得てして頭を使うもの。スポーツフィッシングと呼ばれるバスフィッシングも当然、インテリジェンスが大事です。ネットで話題の釣り方や人気のルアーを試す、キャスト技術を磨くなどは確かに必要なこと。しかしそれ以前に、これから始める人や始めたての人は、バスフィッシングそのものに対する考え方をしっかり固めることこそが、1尾に触れるための近道だと思います。

 

レポーターREPORTER

佐藤 翔一
プロフィール:佐藤 翔一
カッコから入るアウトドアライター。
愛竿/Hornet Stinger PLUS(AbuGarcia)、愛巻/XROSSFIELD(AbuGarcia)、愛車/WRANGLER UNLIMITED 75th Anniversary Edition(Jeep)、愛自転車/CAAD Optimo(cannondale)、愛銃/U.SライフルM14(東京マルイ)・Mac10(東京マルイ)