釣り&クライミング遠征(?)
ついでに楽しむ、欲張り沖縄ツアー体験記

沖縄釣り&クライミング(具志頭浜)_text-photo_岳原雅浩

釣りも頑張りましょ

19_ IMG_7931.JPG ウォーミングアップ
朝から元気にウォーミングアップをする仲間に別れを告げて、1人釣りへ…

夜はオリオンビールで乾杯!! クライマーが集まる夜は当然ながらクライミング談議で盛り上がります。身体はバキバキに疲れているはずなのにアゴはよく動く(笑)。翌朝もそんなテンションを引きずりつつやる気満々! みんなで岩場に直行しました。
しかし、昨日の釣りが不甲斐ない結果に終わった私は、午前中からリベンジです。せっかく欲張ったツアー。クライミングシューズとマット以外にパックロッドやメタルジグといった釣り道具一式を持ち込んだので、使わないわけにはいきません。岩の前でみんながウォーミングアップをしているなか、「お土産の魚を獲ってくるゾー!」と鼻息荒く、また奥武島に向かったのでした。

 

20_ IMG_7954.JPG  2日目の釣り場
干潮のため、リーフとリーフにはさまれた狭い船道を船が行き来します

釣り場に到着し堤防を物色。漁港を行き来する船が通る、程よく水深がある船道の目の前を釣り座に選びました。地元の釣り人さんと挨拶を交わしつつ情報をお聞きしたところ、朝から竿を出されていたそうで、エサ釣りで「ミーバイ(ハタ科の魚)」を釣ったそうです。しかし、これからの時間帯は干潮・潮止まりに向かっていくとのことで、なんだかまたタイミングを逃しているような…。とりあえず、昨日の教訓を活かし「なんか釣れるでしょ!」の気持ちは捨てて挑みました。

21_ IMG_7959.JPG  ジギングサビキをチョイス
困ったときにはいつも頼りになるジギングサビキ! なんとか魚を連れてきてください…

選んだ仕掛は「ジギングサビキ」。根掛かりに注意する必要はありますが、そこは釣り方でかわすつもり。短時間で広範囲を探れるのが魅力です。ミーバイのような根魚がジグに食いついても負けないライン号数でありながら、サビキの方に小型の回遊魚が掛かる可能性もあります。そんな作戦を頭に描きながら船道を丁寧に釣っていったのでした。


32_  ミーバイ
こちらがハタ科の魚「ミーバイ」。こんなのが釣れるはずだったんですが… (出典:写真AC

しかし、結論を先延ばしにしても仕方がないのでお伝えすると、結局ボウズ…。
実は釣り始めてから早々に、まさかの爆風が吹き荒れて釣りがしづらい状況に。そして、場所を転々としながらリーフの先まで歩いたりもしつつ、いろんなポイントを釣っていったのですが、沖縄初フィッシュとはなりませんでした…無念。
ちなみに、(プライドのために)付け加えさせていただくと、リーフの先でワームをキャストしている最中、2回ほどバイトがありました。悔しいことにフッキングには至りませんでしたが、戻ってきたワームはズタボロ…。私にとっては幻のミーバイ(?)だったのでしょうか。(結果を出していないことには変わりありませんね)

22_ IMG_7961.JPG  リーフ
23_ IMG_7964.JPG  リーフの先でキャスト
こんな足場のリーフを歩いていくと、遠浅の海が広がります。浅いので根掛かりに注意しながら探っていくとわずかにバイトが…。ものにできず、雨も降りだすなど天候が悪くなってしまったので、あえなく断念

せめて何か結果をださないとね

24_ IMG_7966.JPG まだまだトライに奮闘する仲間たち

仲間たちのいる具志頭浜に戻った私。残された時間はあと半日しかありません。
このままでは、「クライミングも大した課題を登れていない」「釣りはボウズ…」となってしまい、欲張ったが結果「二兎を追う者は一兎をも得ず」になってしまいます…。
結果を意識しつつ、せっかくの沖縄ツアーです。開き直って楽しむしかありませんね。過去に訪れた際は、初段や二段といったグレードも登れましたが今回は欲張りません。今の自分に合った課題(1級)に的を絞って頑張ることに決めました。

25_ IMG_8035.JPG ムーブを探る私
ムーブを探る私

何度かトライしながら、少しずつ効率のよい動きや手順(ムーブといいます)を探っていきます。こうしないと登っている最中に無駄な動きで体力を消耗し、最後まで登りきることができないのです。「あーでもない、こーでもない」と試行錯誤のうえ、ようやくムーブが定まりました。いよいよ本気トライです!
仲間の声援を受けながら集中し、一手一手ホールドを握り込みます。と同時に、落ちないように体幹を固めつつ手が痛くてもガマン! そうして進むこと15~16手、なんとか登ることができたのでした。やったー! 決して大げさなグレードではないものの、やはり嬉しくて思わずガッツポーズです。
遊びとはいえ、時には集中し結果にこだわるのも大切。何とかお土産をゲットできてホッとしたのでした~。

26_ IMG_8050.JPG 本気トライで登攀する私
ヒィヒィ言いながら必死で登ることができた私 (課題:オザーンの怪力トラバース)

 

その後も日暮れまで、仲間のトライを応援しつつ、みんなでワイワイとセッションを楽しみました。そして当然ながら、この日の晩も美味しくビールをいただきましたよ。クライミングと釣りを酒の肴に…。

27_ IMG_8154.JPG  日暮れまで元気いっぱいのY氏
日暮れまで存分に岩と戯れた後は… (課題:アラウンド・ザ・コーナーⅡ)
28_ IMG_8159.JPG  オリオンビールで乾杯
29_ IMG_7913.JPG  スーパーのソーキも美味しい!
美味しいオリオンビールで乾杯!! 地元の居酒屋も、地元のスーパーも、沖縄ならではの食材に舌鼓を打つ夜なのでした

 

30_ IMG_7915.JPG シーサー

いろいろ楽しみたいとはいえ、かなり無理があったかもしれない今回の欲張り沖縄ツアー。
結果的にボルダリングついでの釣りで、釣りに関しては結果を出せませんでしたが、こんな楽しみ方もアリではないでしょうか。何かのついでに…、隙間の時間で…、出かけた先の日常とは異なるロケーションで竿を振る…。沖縄のおだやかな気候と碧い海を眺めながら釣りができただけでも幸せ! 残念ながら釣果はまたの機会に持ち越しとなりましたが、私としては大満足のツアーだったように感じます。

こんな「何かのついで」のスタイル。みなさんもいかがですか?

31_ IMG_5504.JPG 空港でのザック
仕舞寸法の短いパックロッドは持ち運びに便利。航空会社によって機内に持ち込めるかどうかは長さによりますので、都度確認してみてください

 

※本文は都合により脚色を交えております。ご了承下さい。